昨年の3月11日の東日本大震災以降、【絆】という言葉が大流行です。
政党のポスターにもこの【絆】の字が言っていたような気がします。
夫婦の絆、親子の絆、家族の絆、地域社会の絆。昭和の中頃までは 当たり前だったのですが、今では 意識して特に「大切です」と強調しなければいけない言葉になってしまいました。
日常生活の中で 私たちは 本当に【絆】を必要としているのでしょうか?
最近「家族葬」が大流行です。
私も今年になってからすでに何例も家族葬ぽい葬式を施行しました。
昨年の例ですが、
「個人の遺言ですので、家族葬で行います。」「故人の兄弟姉妹にも連絡はしません。」「近所の方々の会葬やお悔みなどは、お断りいたします。」
とのお葬式がありました。
故人は大変な人格者で とってもひょうきんな方で 世話好きで 老人会では数年に渡って会長職をなさっていました。
私は 故人に弔意を表したい近所の方々は沢山いるだろうなぁ、と思いました。
法事は 主催者から案内があり出欠の返事をしますが、お葬式は いわば 行きたい人が行くものですので、会葬したい人までお断りするのは、如何なものかと 私は思ってしまいました。
80歳の父親が死んだら、58歳の喪主の会社の社員が沢山会葬に来て 弔電が山のようにあることも、よくあります。
虚礼は廃止したらいいと思いますが、
家族・親族・地域社会の【絆】は 大切にする様なベクトルが欲しいと思っています。