称讃寺の和尚さんの独り言。お坊さんって こんなんでいいのかなぁ~と思いながらの毎日です。ナマクラ坊主のブログです。

浄土真宗本願寺派(西本願寺派)称讃寺の住職の瑞田信弘です。毎日忙しくしておりますが、ふと気づいた事を書いてみます。

自分の最後は自分で決めました。

2008年02月26日 18時06分44秒 | 独り言 ぼやき

元警察官のN氏が逝きました。行年83歳でした。4年前に大腸癌が見つかり 手術等の治療を行いましたが、1年程前には 積極的な治療法はありません、との宣告を受けたのでした。余命の宣告でした。彼は自宅での療養を望み 家族も賛成しました。往診の医師に来ていただき ヘルパーさんに身の回りのお世話をお願いしました。彼は色々考えました。家族の事。相続の事。自分の葬式の事・・・・。彼は自分のお葬式の計画を立てました。お坊さんに 電話で質問し お坊さんを自宅に招き 自分の法名の事、葬儀社や会館の事、自分の遺影の事、読経のお坊さんの人数等など 意見交換して打合せをしました。奥様もお話に参加しました。その打合せは 今からおよそ3ヶ月位前だったでしようか。

そして とうとうその日が来ました。往診の医師に あと1週間かどうか、と云われたと 奥様からお寺に電話がありました。その日の夜 ヘルパーさんにおしめの交換をして頂いて ありがとうとお礼を言って、その後 静かに目を閉じたそうです。彼の目に涙が一滴スーッと流れたそうです。家族全員に看取られての最期でした。

家族の方々とお坊さんは N氏のお葬式を 本人との打合せの通り 一生懸命執り行いました。心のこもった とっても良いお葬式ができました。

ご自分の人生の最終章をご自分なりに計画なさって実行しました。とても 立派なN氏だと私は思いました。Nさん 有難うございました。残された奥様 ご家族の皆様 どうも有難うございました。私は 胸が熱くなりました。


昨日 書き忘れました。

2008年02月21日 00時49分30秒 | 独り言 ぼやき

お納棺、お通夜、葬儀式、初七日や法要には 親戚の未成年の方は是非とも出席させて下さい。80歳~90歳以上のお年寄りが亡くなった場合 お孫さん 次の代の曾孫さんがいることが多いですが 子が飽きる 塾がある 騒ぐ などの理由で親が代表して出席して 子供は出席させないことが よくあります。

お葬式に関する一連の儀式や法要は 大げさに言えば亡くなった方の人生の総括です。人の命が次々へと鎖のように繋がって行き 生を受けると年を取って必ず死が来るが 多くの子孫を次の世代へ残していく、と云うこと。○○家の一族の方々が集合するので 家計図的な説明を現実にすることができる。など等 教科書では勉強できない多くの大切なことが学べます。お祖父さんが亡くなって 自分の親が取り乱しているところを見せて欲しいです。臨終の様子、お納棺前のお布団の上でのお顔など 絶対に見せておくべきです。子供たちは死を直視し 命を感じます。これは とっても重要な体験です。

一昔前は 一連の葬儀に関する儀式は自宅で執り行っていましたので 自然に目にしていました。今は 意識して 見せておこうと思って行動してください。亡くなった方のお孫さんや曾孫さんが多少騒いでも 亡くなったお祖父ちゃんやお祖母ちゃんは 決して怒らないと思いますヨ。目を細くして微笑んでいると思います。


忙しいです。

2008年02月19日 23時29分07秒 | 独り言 ぼやき

忙しいです。

商売をなさっている方は 2月や8月は暇なのだそうですが 8月は夏休み中に法事をしようと 法事が多いですし お盆経もありますし、毎年忙しいです。

今年は2月も大変忙しいです。お坊さんが忙しいと言う事は 世間一般で言う ご不幸が多いのです。どう言う訳か 亡くなる人が多いです。一昔前までは 真夏の暑い時期と 真冬の寒い時期は亡くなる人が多い、と云われていました。が 今は 大体のお宅にはエアコンがありますし 体調を崩して入院している病院は セントラルヒーティングで パジャマだけで歩ける状態です。でも 称讃寺の回りでは 亡くなる方が多いのです。一人の方のお葬式が終わったかと思ったら 翌日連絡が入り 次の方の枕経を読みに行く、という状態です。2/14が友引であった為 2/12に亡くなった方と2/13に亡くなった方の お二人のお葬式が2/15に別々の会場でありました。2/18にお葬式を行い 2/19の早朝亡くなった方のお葬式は 2/20が友引ですので 2/21です。

毎年2月は亡くなる方が多いので 命日も多く、よって 年忌法要も多いのです。

お坊さんは 枕経、お納棺、お通夜、葬儀式、火葬場、初七日、と儀式をきっちり執り行って行く事に大変気を使います。ご遺族 ご家族、多くの会葬の方々、葬儀社の担当者や司会者との意思疎通など儀式に対して 喪主様の意向をできるだけ反映させるようにも努力します。もちろん タイムスケジュールにも 気を使います。

2/18のお葬式では 初七日の時お婆ちゃんの気分が悪くなってしまいました。本来は ご遺族の方々の心のケアを行い、 葬儀後の実務的な作業や宗教儀式についてもアドバイスをして 未経験の事を行ってゆく事に対しての 安心感を与えるのも お坊さんの大切な仕事でしよう。

しかし 1日に2つのお葬式があるくらい忙しくなると 儀式だけをこなすのが精一杯で 心のケアまでなかなか手が回らないのが実状です。お坊さんが 時間に追われバタバタ走っているのは格好が悪いです。じっくり どっしり構えているお坊さんは安心感があります。

変な話かも知れませんが 近い将来にお葬式がありそうな場合は、お葬式をお願いしようと思っているお坊さんとじっくりお話しをして 疑問、不安を少しでも解消しておくことも一つの方法かもしれません。大変忙しそうなお坊さんを避けるのも 一つの方法かもしれませんネ。


加藤諦三先生の退官記念講演をUPしました。

2008年02月08日 01時42分26秒 | 独り言 ぼやき

早稲田大学の加藤諦三教授の最終講義が 2008.1月19日に早大の大隈講堂でありました。演題は「現代日本社会の非社会性」-非社会性は現代日本社会の行き詰まりを映し出す鏡ー、でした。往復の飛行機代を使っても直接お聞きしたかったのですが 法要があり叶いませんでした。長男が国立市で一橋大生ですので 行ってもらいました。長男も感動したようでした。終了直後に「とってもよかった。」とメールをよこしました。素人がICレコーダーで録音しましたので 雑音があるのと レベルが低いです。けれども充分聞き取れますので 称讃寺のHPのライブラリーにUPしました。よろしかったらお聴き下さい。とってもいいです。称讃寺のHPにUPするのは 先生の了解を戴いておりますのでご安心下さい。

私のパソコンのハードディスクが壊れていまして やっと機械は直ってきました。色々なソフトやデーターを入れ直しましたが 壊れる直前の様にはならず なんだか 他人の靴を間違って履いてしまったという気分です。これで2回目のハードディスクの故障です。痛い目にあいました。どうやって バックアップをしたらいいのか真剣に検討する必要があります。いいお知恵がありましたらお教え下さい。


お坊さんの集まりの役員会がありました。

2008年02月07日 00時07分30秒 | 独り言 ぼやき

同じ宗派のお坊さん達の地域の自治会の単位を組(そ)と言います。私は浄土真宗本願寺派(西本願寺派)の僧侶です。私が属するお坊さんの自治会は「香川西組」と言います。その香川西組が主催をして 講演会を行います。入場料は不要です。

平成20年3月4日(火) 午後1時から3時まで 円光寺(高松市仏生山町甲548)の本堂で。

講師は「山崎龍明先生」(武蔵野大学教授・小平市法善寺住職、仏教思想・歎異抄解説の第一人者。NHK教育テレビ「こころの時代ー歎異抄を語る」は大好評を博しました。)です。東京から来て頂きます。香川西組の役員は皆一生懸命準備に取り組んでいます。

毎日のあわただしさ、忙しく過ぎて行く時間が当たり前の現在ですが、ふうっと立ち止まってみませんか?心のご馳走のお話を聴きませんか?仏教の話しと聞くと 難しい 眠くなると思ってしまう方も多いかと思います。山崎先生は大変優しい語り口で面白くお話しする方です。仏教は心の栄養です。人生の指針です。老若男女どなたにお越し頂いても大変満足戴けるだろうと思います。ちょっと思い切って 仏教の扉をノックして下さい。お待ちしております。