新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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自宅療養であっという間に手遅れに(NZ 新型インフルエンザ)

2009-07-05 21:20:58 | インフルエンザ:海外の動き/海外発生

先般、新型インフルエンザ蔓延するUKでは、インフル症状のある者は一般医(GP)を受診せずに自宅療養すること、「インフルフレンド」が投薬ポイントで薬を受取り郵便受けに配達すると報じられていました。 http://blog.goo.ne.jp/tabibito12/e/3d88c106051e031ffc89c3c21c726aa8
当ブログでも「合理的だ」「気に入った」「わが国でも導入検討しては」と書きました。

が、その舌の根も乾かぬうち、思いっきりザバーッ!と水をかけられるような出来事がNZで起こってしまいました。

  • ニュージーランドHamiltonのZachary Wilson青年 19歳男性。
  • 3~4日で急速進行し、医療機関に受診せぬうち自宅で帰らぬ人に。先週発生したNZの犠牲者3人のうちのひとり。
  • 最初カゼ症状からインフル症状へ、そして間もなく重態に。
  • 死後、病理解剖で初めて新型インフルエンザに罹患していることが判明。
  • 気管支喘息の既往歴はあるが関連は調査中。

カゼ症状と思い自宅療養していたら、ものすごい勢いで進行してあっという間に帰らぬ人になってしまう。そして死後解剖で「新型インフルエンザでした」となる。
(基礎疾患既往歴らしきものはあるものの、発作がぼんぼん出る現在進行形だったかどうかは不明)。

こんな悲劇を目にすると、先般の「合理的だ」「気に入った」「わが国でも導入検討しては」コメントは保留せざるをえません

ソースは7月4日付otago daily times(犠牲者のイケメン肖像付)↓
http://www.odt.co.nz/news/national/64142/teen-swine-flu-victim-not-diagnosed
Teen swine flu victim not diagnosed

 

 

 

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