隊長が、観賞した「テレビ番組」を紹介するシリーズの第636回は、『ドラマ 「御上先生(みかみせんせい)」』をお送りします。
民放各局の1月から始まった冬の連続TVドラマ(連ドラ)、多くの作品が放送されています。その中で隊長が観始めたのは、七作品です。
その冬の “連ドラ” を批評するコーナーの一作品目は、『まどか26歳、研修医やってます!』。
二作品目が、『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~』。
三作品目は、『クジャクのダンス、誰が見た?』
四作品目が、『119エマージェンシーコール』 でした。
今日ご紹介する『御上先生』は、TBS系列「日曜劇場」枠で、1月19日から放送開始されました。放送時間は、毎週日曜日の 21:00 ~ 21:54。
尚、「日曜劇場」の前作は、神木隆之介主演の『海に眠るダイヤモンド』 。
本作品は、文科省のエリート官僚が、高校3年生の担任として教壇に立つ姿を描いた、新しい形の学園ドラマです。
脚本:詩森ろばによる、完全オリジナルストーリー。
主人公で、東大卒の文科省官僚が、官僚派遣制度によって私立高校への出向が命じられた・御上孝(みかみ たかし)を演じるのは、松坂桃李。
共演者:吉岡里帆、北村一輝、迫田孝也、臼田あさ美、及川光博、常盤貴子、櫻井海音(かいと)、林 泰文、ほか。
3年2組の生徒役は次の29人;
主題歌は、ONE OK ROCK の「Puppets Can't Control You」。
第1話のあらすじ:冒頭のシーンでは、令和六年度の国家公務員採用総合職の一次試験会場で、フードを被った人物が受験生の1人をナイフで刺す事件が発生しました。犯人は22歳の真山弓弦(まやま ゆづる/堀田真由)で、三流大学出身とされています。被害者は東大生の渋谷さんでした。
シーンは、変わり、文科省官僚の御上孝(松坂桃李)は、東大を多く輩出する私立隣徳(りんとく)学院 3年2組の教壇に立っていました。御上は3年2組の担任となりましたが、その代わり1、2年のときに担任だった是枝文香(これえだ ふみか/吉岡里帆)が、副担任に降格させられていました。是枝や、生徒たちは御上に不満を募らせています。
同組29人の生徒と、是枝を前に、御上の授業が始まります。その場にいる生徒は、それぞれの想いをもって、向き合っていくのでしたが、御上が投げかけた「きみたちは真のエリートではなく、上級国民予備軍だ」との言葉が、波紋となり、生徒たちをつき動かすことになります。
同校報道部の神崎拓斗(奥平大兼)は、御上が文科省からの天下りを斡旋した犯罪者で、この学校に左遷させられたと校内新聞で発表。御上は、天下りの責任を取らされたのは本当だが、自分は斡旋はしてはいないと語り、「本当の闇が知りたければ放課後に教室に来い」と神崎に言いました。
御上は、神崎が1年前に校内新聞で暴露した隣徳の教師同士の不倫で辞職させられた教師・冴島悠子(常盤貴子)が現在はコンビニでバイトしていると写真を神崎に見せます。悠子は、殺人犯として囚われの身になっている弓弦の母でもありました。
そして、神崎が暴いた教師の不倫問題は、文科省の天下り斡旋、さらに国家公務員試験での殺人事件とつながっていると衝撃の事実を告げたのでした。。。
3月2日放送の第7話までの感想:隊長のドラマに対する持論は、「原作のないオリジナル脚本の方が、面白くなる可能性が高い」ですが、本作品はまさにその通りだと自画自賛しています。脚本の詩森ろばさん、映画・テレビドラマに書き下ろした本数は、少ないですが、劇団の作家・演出家としの長い経験が、緻密な物語を生み出しているのでしょうね。
一時期、“熱血学園ドラマ”が一世を風靡しましたが、御上は決して熱血教師では有りません。クールで理知的な教師ですが、生徒の事を思うことでは、心に“熱い物”を秘めています。感情表現を顔に出さいながら、芯のある教師という難しい役を、松坂桃李さんが好演しています。
本ドラマは、学園ドラマであると共に、権力争いや官僚の腐敗を暴く社会派ドラマでもあります。また、不倫問題の背後にある本当の闇を暴く、ミステリードラマの要素もあります。
映像的には、時おり使用する超ローアングルからの撮影が、新鮮です。
生徒役のキャストで注目しているのは、神崎とは幼馴染の富永蒼を演じる蒔田彩珠(まきた あじゅ)。
子役出身の彩珠さん、経験も実力も充分です。隊長のブログでも、 2022年1月期ドラマ 『妻、小学生になる。』 などで、取り上げています。
もう一人は、考え込みがちな真面目な性格の東雲温(しののめ たずね)役の上坂樹里(こうさか じゅり)。
現在19歳の樹里さん、実年齢に近い高校3年生役では、等身大の自分を演じられている様に思えます。同時期に放送されていた、NHKのドラマ「TRUE COLORS」でも主人公・立花海咲の中高校生時代を、熱演しています。
このドラマで、唯一注文を付けるとしたら、女高生役の俳優さんたちの化粧が、全体的に濃い事。隣徳学院は、生徒の自主性を尊重する私立高校なので、化粧も許されている設定なのでしょうが、違和感があります。
東雲温を演じている上坂樹里さんも、「TRUE COLORS」では、ナチュラルメイクで、好感が持てます。
尚、『御上先生』 次回・第8話は、今日・3月9日(日) 夜9時からの放送予定です。
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