隊長が行った展示会・講演・セミナー・発表会や考えた事、など「学ぶ」の第48回は、『シャガール 三次元の世界』をお送りします。
『シャガール 三次元の世界』と題した展覧会を観に行ってきました。
色彩画家として有名なマルク・シャガール(1887~1985)は、晩年に多くの彫刻を制作していましたが、日本で本格的に紹介される機会は殆どなかったそうです。
そのシャガールの彫刻作品を、日本で初めて本格的に紹介しているのが本展です。
平面作品と深い関わりをもつシャガール彫刻の特徴を踏まえ、関連のある素描や絵画、同主題の絵画などとともに展示し、シャガールの“三次元世界”を巡ることが出来ます。
会場は、「丸の内駅舎北口ドーム」に隣接する「東京ステーションギャラリー」です。
同ギャラリーを訪れるのは、2114年6月の『ジャン・フォートリエ展』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49885bdcf72720bfa5d482cf6bddd14a 以来、ほぼ三年半ぶりです。
2012年秋の「丸の内駅舎復原工事完成」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/554bb816dfbf0fbccf772027a7e217c5 以降も、JR東日本は丸の内駅前広場の整備を行っていましたが、本年12月7日に整備が完了しオープンする予定だそうです。
そこで、「東京ステーションギャラリー」に入る前に、付近を散策してみました。
同ギャラリーが入っている最北部レンガ造り建物前の歩道には、雨除けが造られていました。
タクシー乗り場も整備されています。
白色が基調の御影石舗装となった中央広場は、既に多くの外国人観光客が訪れていて、記念撮影をしていました。
回り道をしてしまいましたが、ギャラリーの中に入ります。
最初に、エレベーターで三階に上がります。エレベーターを降りると、壁に三次元バーコードが。
説明を読むと、三次元バーコードからアプリをスマホにダウンロードすると、無料で音声ガイドをイヤホーンで聴くことが出来るそうです。前回同館を訪れた時には、このシステムは導入されていませんでした。
美術館・博物館での音声ガイドは専用機器を有料で借りる⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/0ad4809b265374ab128671060e58020a ものだと思っていたので、素晴らしいサービスだと思いました。
ただ残念なことに、スマホは常に持参しているのですが、この日はイヤホーンが無かったので使用出来ませんでした。
三階の展示室に入って、先ず眼についたのが、「町の上で、ヴィテブスク」と「誕生日」の二枚の絵画です。
「町の上で、ヴィテブスク」は、1915年、シャガール28歳の時の作品です。故郷ヴィテブスクの町の上を、抱き合う一組の恋人たちが浮遊しています。
二人は、シャガール自身と当時20歳の最初の妻ベラです。
1923年に書かれた「誕生日」。花束を持ったベラとシャガールが、宙を舞いながら口づけを交わしています。
この二枚は、メルヘンチックで好きな作品です。一方、シャガールの絵に登場する馬や山羊などの動物と人間が描かれた作品は、あまり好きではありません。
三階と二階の展示室には、日本初公開作品を多数含む、彫刻・陶器60点、油彩・水彩70点、素描・版画等40点、計170点余りが展示されています。
二階展示室は、周囲が「丸の内駅舎」のレンガ壁をそのままの活かしていて、他の美術館にはない独特の雰囲気を醸し出していて、素敵です。
彼の彫刻・陶器の“三次元”作品。彫刻では、大理石の素材の形、そのままを生かした作品が多く、形の制約の中で、むしろその制約を楽しんでいたシャガールの姿が伺えます。
また、陶器で作品を造ろうと思ったのも、ユニークですね。
1887年~1985年という“ヨーロッパ激動の時代”を、故郷ロシアとフランス、そして亡命先のアメリカで過ごしたシャガール。
展示作品を全て見終わって、1914年から1918年の第一次世界大戦、1917年のロシア革命、ナチスの台頭、そして第二次世界大戦を目の当たりにした影響が、作品に現れていると感じました。
二階展示室の外で出ると、そこは「丸の内駅舎北口ドーム」の回廊です。下には、多くの人が行き交っている平和な光景が広がっていました。
「東京ステーションギャラリー」の住所は、東京都千代田区丸の内1-9-1。電話番号は、03-3212-2485です。
『シャガール 三次元の世界』の会期は、12月3日(日)まで。尚、月曜日は休館日ですので、お気をつけください。
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1~35課 省略
36課 2016/3/18 『東京からの恩返し~飲んで福島を元気に~』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e539412b2672ecbb8e1f39826dd3ea11
37課 2016/4/5 『英語の辞書』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/18fcdafd0f8ed88cef8c81dc28c0af0b
38課 2016/4/29 『貨幣博物館』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64fa8bfb1977543a9fceee355cbe0840
39課 2016/5/5 『「REVALUE NIPPON PROJECT 中田英寿が出会った日本工芸」展』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/11addb43f7b97097a81b49c03cda41cd
40課 2016/7/21 『あうるすぽっと 舞台講座』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/198760f8babdde0040e844631342d453
41課 2016/7/30 『真砂中央図書館リニューアルオープン』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/fcbb21e9ffb2fd03b97f50c9145e57a9
42課 2016/11/11『講演 高田明 ジャパネットたかた前社長』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/829a292c335d0cd1fe0a4d49b8880c04
43課 2016/12/9 『ゴッホとゴーギャン展』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ea3be452584eca1319bbbbaa90b321fb
44課 2017/2/27 『講演 原田規梭子 東洋学園大学学長』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/68a8c27cb9fcbaa35d9531d1b43a4262
45課 2017/3/18 『これぞ暁斎!』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/fe7edea506fb4dcc49f99e105d5a527e
46課 2017/4/24 『「旅するイタリア語」で勉強中』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c47be7713ebf72b0cdfe5501cc00e0f9
47課 2017/7/18 『展示会「歓迎!本郷旅館街」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9c9c403e4e835de6939ed62ac88360c7