実力のうち・・・

話を白石選手から僕自身に移したい。
高校生の時、僕には他の人と比べて有り余る時間があったはずだ。
僕にもし、その時期から自転車競技というものの存在が意識できていれば・・・それこそプロ並み、いや生活のためにバイトしなければいけないプロ選手以上のトレーニングタイムを自由にできたはずだ。
家庭環境も悪く無かったし反対はされなかったと思うし応援してくれたかもしれない。しかし如何せん情報・知識に乏しすぎた。
同郷で1歳上のプロライダーは高校卒業時に『僕は長のに住みプロになる』と決意して長野に住み、プロになりシドニーオリンピック日本代表の座をを争った。
僕には高校在学時にそんな決断はできなかった。未だ徐々に競うことを知りはじめたばかりだったのだから。
そして僕は運良く大学生になっていた。興味は自転車と自動車で半々。現在シクロクロス仕様になっているMTB、つまりF400を購入し草レースでは徐々に成績を残せるようになってきたのもこの頃。
だけどそこでも運良く手にした大学生活を手放すことはなく4年が過ぎた。あなごさんに出会い、後に妻となるkinaにも出会った。
またまた運良く就職の決まった僕は、ひょんなことから大阪にいた。就職と同時に選手登録した僕だけど、スポーツクラスからエキスパートクラスへはまずまず順調な昇格だった。
しかし翌年のエキスパートクラスでは勝負にならない。仕事、家庭、順調なものが増えるほど自転車は競技としては少しずつ隅へ追いやらざるを得なかった。
振り返ればチャンスはなんどかあった。決断ができなかったのだ。最近になって選手として生活したかったかを話題に話した。
そこで僕の結論は、決断力も実力のうちということ。そして・・・チャンスに決断できなかった僕が自分の実力の無さを一番知っていたのかもしれない。
さて僕の今後は？今年は再び草レースから復帰したいと思っているところ。
白石選手がプロではなくホビーレーサーとして楽しんでいるように、僕は登録選手ではなくとも参加できるレースから・・・もちろん山もね。

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