マイケル・ジョーダン自身が最も気に入った1足『AIR JORDAN XI』の2013年12月発売のニューカラー通称“GAMMA BLUE”。
2013年12月21日にリリース。日本でも限定されたショップで販売され、予約では3秒ほどで売り切れる熱狂ぶり。抽選販売では数百人が並んだ。
靴下をヒントに、カーボン・ファイバーで作られたAIR JORDAN XIは、ハイテク素材を使用した最初のスポーツシューズとされている。
「フォーマルシューズのようなシンプルなシューズが欲しい」というジョーダンのリクエストから、それまでレザーが一般的だったバスケットシューズのアッパーに、パテントレザー(エナメル素材)とナイロンメッシュを採用。ソール全体をクリアラバーとするなど、その近未来的な斬新なデザインはバスケットボーラーだけでなく、ストリートの人間までも引き付けた。
デザイナーのティンカー・ハットフィールドのそもそものアイデアはソック・レーサーのようなシューレースのないデザインだった。その方が完璧なフィット感が得られると考えたからだそうだ。
美しすぎる流線型のパテントレザー。今ではごく一般的だが、当時は画期的な試みだった。
クリアソールの中にはうっすらとジャンプマンマークが見える。
ヒールには独特なデザインが印象的な23が刻まれており、シューズボックスにも同様のデザインが施されている。
ボックスを開けると“GAMMA BLUE”のプラスティックカバーが装備されている。
シューズに使われてる“GAMMA BLUE”のシューキーパー付き。
新たなAIR JORDANは毎年、NBAオールスターの時期にお披露目されるのが恒例だったが、デザイナーのティンカー・ハットフィールドにウェアサンプルを見せられたジョーダンがいたく気に入り、94-95NBAプレーオフで着用した。もちろん発売は来年の為、NIKEとティンカー・ハットフィールドは使用に対しては反対だったものの、ジョーダン自身が着用を希望し、スポーツキャスターのアーマド・ラシャドに見つかり、カメラに映し出され「ニューモデルだ!」といつもとは違う登場になった。
当初デビューしたAIR JORDAN XIは、白のナイロンメッシュに黒のパテントレザーの配色で、プレーオフでシカゴ・ブルズはブラックベースのシューズで統一していたチームの規定に反していたことから、NBAの罰金の対象となり、およそ$5000(当時約42万円)を支払いながら着用していた。NIKEは急遽、ジョーダンの主演映画「SPACE JAM」で使用予定だったブラックベースのAIR JORDAN XIを支給した。
国内販売でも瞬時に完売し、現在ではほとんど手に入らない。もし、購入できるとしても価格は、35000円近くを覚悟しておかなければならない。
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