えつこのマンマダイアリー

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初挑戦 ~藍の型染め~ 

2008年09月28日 | クラフト

 「芸術の秋」ということで、友人の誘いに乗り、伊勢型染めの体験教室に参加、藍染めに初挑戦しました。(★画像をクリックすると、大きい画像が見られます。) 

 伊勢型染め作家田部久美子さんの「野画工房」染色教室*で体験しました。(材料費・受講料併せて3000円也)
 
        
         2007年4月の工房付近の画像
     (*2014.5.12追記:現在は移転されたそうです。)

 さらし布(90cmに切ったもの)に伊勢型の藍染めをし、手ぬぐいを作りました。このリンク部分を引用してみます:
 藍染/天然の藍はインドやその他、世界中で染料として愛されてきました。藍は様々な種類の植物繊維から抽出されますが、日本の藍は蓼(たで)から取られています。「蓼」は醗酵させると「すくも」と呼ばれる染め材料になり、天然発酵の本藍染めは使い込むほどに良い色合いになるという性質を持っております。

 では、染めの過程を順にご紹介します。

◆型作り
  
1.型抜き
 柿渋*を塗った地紙にデザイン画*を描いた紙(コピー用紙など)をスプレー糊で貼りつけ、工芸用カッターナイフで型を抜く。地紙からデザイン画の紙をそっと剥がす。
 *柿渋(田部さんのブログより):豆柿や渋柿の青い頃に搾って3年ほど熟成・醗酵させたもので、防水、防腐などの作用があることから漆器の下塗や番傘に。また防虫効果のため畳の下に敷くなど、平安時代から広く利用されてきました。
 *デザイン画:著作権があるので原画は掲載禁止です。

2.紗貼り
 型の上に、型より少し大きめのを置き、カシュー(西洋漆)*をハケで縫り、乾かす。地紙に合わせて紗の余分な部分をカットする。
 *今回は体験教室なので、早く乾かすために違うものを塗っていますが、それも非公開情報です。

   
           できあがった型の表(左)と裏(右)

◆防染
 ろうけつ染めで染色しない部分にロウを塗ってフタをするように、あるいは絞り染めで糸で縛って染まらないようにするように、防染(染めない部分の色止め)のための作業をする。
  
1.さらしの上に、紗貼りした側を上にして型を載せ、型糊(糠ともち粉を練り合わせたもので、市販されている)をハケで塗り、カットした部分に糊を載せる。
   
 型糊(左)         型糊を縫った部分は染料をはじいて色が染まりません。

2.型を布からそっと剥がし、糊を乾かす。
        

◆藍染め

1.弓形の持ち手(細い竹の中に針金を通したもの)の先の針金をさらしの上部に挿してつける。長方形の長い辺1辺に2本つけ、半分に折りたためるようにする。

2.持ち手を持って半分に折りたたみ、水にさっとくぐらせる。

3.藍の染料(酒を入れて発酵させたもの)のハナ(醗酵の過程で浮き上がった泡)をすくい取って水面をきれいにする。さらしをぶら下げるように持ち手を持ち、染料の中にゆっくり静かに降ろし入れる。沈んでいるスクモ(蓼を醗酵させたもの)が浮き、布につくと染めにムラができるため。
 染めの時間や回数は秘伝なので詳細は公開できないが、[水をくぐらせる→染料に一定時間つける→乾燥]の過程を何度か繰り返す。回を重ねれば重ねるほど色は濃くなる。

       

4.最後水にくぐらせ、ぶら下げて乾かす。持ち手をはずす。

◆色止め

 ・ボウルのような器に40~50℃のお湯を張り、振り洗いするのが最も簡単な方法。器に色がつくので、ホーロー or ステンレスのボウルなどを使うとよい。その過程で型糊も自然に落ちる。
 ・10~20%の米酢水(米酢でなければだめ)に10分ほど漬ける。
 いずれかの方法で色止めできる。

 さて、できあがりはどうなったでしょう?!!? ジャ~~~ン......
    (裏画像あり)

 あち゛ゃ~! 何度すすいでも色落ちが止まらないので、だ~りんの助言に従って一晩水に漬けておいたら...色が落ち過ぎてムラが出てしまいましたぁ。染める過程でスクモが着いてしまった部分の染まりが浅く、それがムラの原因です。とほほ。やはりムラなく染める過程と色止めが藍染のポイントだと思われます。酢水に漬けてみるかな...。

                

 田部さんの個展をご紹介します(くだんのブログでもご覧になれます):
       

<こぼれ話>
 藍の染料は蓼で作られているそうですが、なんとも言えない異臭を放つのですね。たとえてみれば、ボットン便所の匂いと汗の匂いとを足したような匂いかな~。うげ...
 うっかり洗濯物をそばに干してしまうと、匂いが移ってしまうそうです。

 また、西洋漆のカシューは安価だし、本漆のようにかぶれることがないので手軽に使えるそうですが、仕上がりは本物には勝てないようですね。漆塗りとして売られているものでも、安いものはカシューが使われているそうですよ。


 今回の伊勢型染めは初体験でしたが、とても楽しかったです。ほとんど自己流ですが私はステンシルでオリジナル型紙を作るので、今回の型抜きではそれで得た手法を活かすことができました。
 なお、私のステンシル関係の記事については、下記をご参照ください:
  「ステンシルの花 ~春(1)~」
  「ステンシルの花 ~初夏~」
  「ステンシルでティータイム ~パウダーステンシル~」
  「ステンシルの花 ~夏~」
  「お気に入りグッズ ~私の宝物~(8)」(秋の風物のステンシル)
  「ステンシルでティータイム ~X’mas~」
  「ステンシルでティータイム ~桜~」



 


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