とある葬儀場で、
ひとりの男性の葬式が行われていた。
この男性は、
仕事熱心な傍ら、
弱小少年野球チームの監督までしてて、
多くの人々に信頼されていた。
こうして、
この葬儀を執り行っていた坊主の於道(おどう)によって、
力強い読経が会場に響き渡っていた。
ここに、
アキノリ君と会社の同僚達が来たが、
会場の隅の方で、
香典の支払い額の打ち合わせをして、
香典袋に中身を入れた。
お焼香とともに、
葬儀の終わりに差し掛かった時、
ひとりの少年が涙を流しながら🥲やって来て、
遺影に、
「監督さん。さっき監督さんが死んだことを知らされました。ぼくはお小遣いも使って、これしか無いんですけど、あげますね」
と言って、
うまい棒のコーンポタージュ味を一本、
祭壇に供えた。
アキノリ君達は、
冷ややかな笑いを浮かべた。
すると於道(おどう)が、
アキノリ君達に、
「この中で一番のお供えをしたのはあの少年である。お前たちは有り余る中から香典を出したが、あの少年は、持っている最後のものを捧げたのやから」と言った。
アキノリ君はキレて😠
「ナンですって❗️ぼくはオリコでキャッシングしてきたんですよ❗️」と言い返した。
於道(おどう)はアキノリ君達を睨み、
「今こそお前たちに対する御仏の声聞け!」と言うと、
アキノリ君は、
「いや、仏ちゃうやろ!お前やろ!!」とまた言い返したが、
於道(おどう)は構わず、
「これからはお前たちの懐が寂しくなることはあっても豊かになることは無い」と言って、
立ち去ろうとした。
アキノリ君達はこの於道(おどう)の言葉に恐ろしくなって、
急いで、
有り金を出し合って、
於道(おどう)に、
「お坊さま!どうか足らないものですけど、お寺にお納めください!」と嘆願した。
於道(おどう)は厳しい表情でアキノリ君達に向かい、
「御仏の観心を金で買おうとは悉有仏性(しつうぶっしょう)に呆れ果てたることよ!」と怒鳴り、
金を取って懐に収めた。
そしてアキノリ君達に、
「御仏とあなた方に平和がありますように」と言って一礼して、
会場を後にした。
アキノリ君は、
そんな於道(おどう)を見つめながら、
「結局もらうんかい😛⁉️」と呟いた。