今更ではあるが、収録データーであるMXF形式が扱える
編集ソフト ファイナルカット10(以下、10と書き記す。)を検証してみる。
触ってみてダメだったら、さらに考えるとして
食わず嫌いでは申し訳ないので、
10を体験してみる。
で、意外なことがわかった。
それは、「10でもいいんじゃないかなー」、という結論である。
感じたことをまとめてみた。
まずは、なぜ10ではダメかと思ったかというと。
まずは、値段である、これは申し訳ないがイメージしていた
ことだけなのですが、前バージョンのファイナルカット7は10万円
10は、4万円で購入できる。
巷にはいろんなソフトが販売されているが、だいたいプロ仕様で
使えるソフトの相場が、10万円前後であるがためその半額では
「おもちゃ」という感じがぬぐいきれないのが第一印象である。
ダメと思った2つ目のことは
上記の写真にあるような、画面全体のレイアウトの見にくさである。
7では、プレビュー画面、編集トラックとそれぞれの表示位置と
表示サイズが任意に移動できサイズ変更も可能である。
人それぞれかもしれないが、固定化される10では、それが窮屈に感じて
しまう。特に2画面などで仕事をしているので
好きなレイアウトで好きなサイズで長時間仕事をしたいのである。
ちょっと違和感を感じてしまう。
これも、慣れなのかなぁーと感じるが、
でも、編集トラックや画面は、大きく表示できる方が
眼にも優しいし、ノイズの確認には必要な機能だと思う、
ただ、再生画面は大きく表示できるが、
トラックと同時にか、2画面で使う場合、1つの画面に再生画面、もう一方に
トラックが表示された方が作業として使いやすいと強く感じる。
改善されて欲しい機能である。
ダメと思った3つ目のことは、
販売価格からくるイメージかもしれないが、
バージョン7との互換性があまりないということで
販売当時に感じたのは、7で作った編集データの引き継ぎが10では
対応できず、もう数年前だが、編集で忙しい人にとって、
多忙な時期ほど編集環境がガラッと変えづらいものである。
例えば、7で編集したものが10でもスムースに引き継ぎが
できればよかったと感じるが、それができないので
移行に躊躇感があり、導入しずらかったと強く感じる。
まぁ、どこで割り切るかということだと思うが、
私の案件では過去に製作した作品は、テロップ有り、と無しで
編集済みデータを保存しているので、最悪、テロップなしのデータで
再編集してしまえば、どうとにでもなる。
ワークフローでカバーできれば、10でも有りかなぁ、なんて感じるし
新たな気づきかもしれない。
ダメだと思ったこと4つ目は、
些細なことだが、細かい設定や作業のためのツールが少ない、
音のレベル合わせで、7では「ゲイン」という項目がある、
これは、通常の音レベルとは違い、大元の音のレベルを
大幅に上げ下げできる。
感覚的には50デシベル以上の増減が可能なので、
SNが悪くなるのは当然だが、大幅に変更できるのは魅力的であった。
通常のレベル補正では、追いつけない、収録時の小さな音量でも
持ち上げることができる、10ではゲイン設定がないのが嫌なところでは
あるので何らかの方法を考えなければ、かなり不便である。
と、随所に7との違いが濃く出ているので
不便なことも多い中、何らかの対策を考える必要がある。
もしかしたら、上記の件はできるのかもしれないが
使っていけばわかることも少なくない。
不便さを感じるのは嫌いであるが、
克服できそうなので、これから仕事のパートナーとして
付き合ってみようと感じるし、Mcaを使う人間なら
この10というソフトも避けて通れないかもしれない。
まぁ、移行のタイミングなのでソフトを使う人間の勝手な都合ではあるが。。。
編集作業もひとまず落ち着いたので、移行しやすいタイミングは
今なのであるかもしれない感じる。。。
10が販売されて3年ほど経つが、
これを機会に10を使ってみようと思う。
どうしてもダメだったら他のソフトを導入するが、
アフターエフェクトやプレミア同様、慣れてしまえば
いいのなぁ、なんて思っている。
でも、ついつい撮影や編集に追われてしまうと
慣れているソフトの方が手際よく作業出来るので
この違和感をどう克服するかが鍵となる、が、しかし、
高画質にマスターを仕上げるなら避けてはいられない。
総論として、食わず嫌いなことも多かったと
反省しつつ、実際のワークフローで
7に無い、便利な機能と新しい機能を駆使して
高画質化に向けて進んでみようかと思う。