「根絶」の重要性とは
環境省が今月8日、ある特定外来生物を「国内根絶」したと発表した。特定外来生物というと、カミツキガメやセアカゴケグモなど人体に害を及ぼす生物を連想するが、今回はカナダガンという全長約1メートルの鳥で、人体に害を及ぼしそうには見えない。

人が国内に持ち込んだものが野外で繁殖。絶滅が危惧される在来種のガンとの交雑が進んでいたため根絶の対象となり、79羽が捕獲されるなどした。
同じく交雑が問題となっているオオサンショウウオについて京都市が鴨川水系や桂川水系で実施した調査で、鴨川水系では捕獲した9割以上が外来種との交雑種だったというデータがある。

交雑が進むということは、在来種がいなくなっていくということだ。生物の多様性を守るためにも「根絶」は重要なことなのだ