十月五日午後、私達は大冒険に出発した。
登山である。
私たちは出かけるまでの決断、行きます、行きませんで子供たちを惑わせる。
年齢的に考えてしかたがない。
結局は大決断の末 yes。
レークタホまで車で650キロ、娘が二台の車を出して私たちを乗せてくれたので安心だった。
私はこの時とばかり喋り捲る。
だって普通働いて居る娘は余り私の話を聞く暇がないからこの時とばかり思いの丈を話したい。
タホの宿に一泊、そして翌朝八時に登山開始、めいめいがしっかり荷物を背負って居る。
浦島殿だけは荷物を免除され身一つ、私は自分の身の回りだけを背負ったが結構重い。
この山頂は3千メートル、私たちがテントを張ったのは二千二百メーターの地点、
かなり険しい登山道で何度も休憩を取らなければ私が付いていけない。
もう少しと言うところで私の荷物はすべて渡してしまう。
私たちのために往きは七時間もかかってしまう羽目になったが皆が優しく支えてくれた。
重たいカメラを持参したのだが登ることで精いっぱい、あまり写真を撮るゆとりさえなかった。
下山には私は何も持たず子供や孫に分散して貰い楽になったら、後は何を持ってあげますかと言うから
私の身体を丸ごと持ってくれと冗談を言いながら下りてきました。
↑ いざ往かん ↑ 山の中腹でランチ ↑真昼の太陽 ↑ 静かな湖畔
↑湖のほとり ↑ 陽が昇る ↑ 一休み ↑ 夜の気温は零度
↑山でのデザート ↑ 朝焼け ↑ 此処でホームレスをしました。
私は子供たちの食事に便乗したがすべてが圧縮した登山用の食事、
それにお湯を注いでふやけたようなものばかり。
まるでドックフード、私が食べられるわけが無い。
息子が私のために用意してくれたインスタントのお味噌汁、家では食べない代物だが
これだけが美味しくて一杯のお味噌汁で夕食は終わり、何か食べないと明日山を下りられないからと
言うが息をつくのもやっと、見ただけで不味そうな犬だってもっと増しな物を食べているのに。
水は湖から汲んで薬を入れて殺菌して飲んできました。
やれやれ大冒険でしたが脱落せずに完遂したことに万歳です。