りえ子のブログ

前小田原市議会議員田中利恵子です。
今後も子どもたち、高齢者、障がい者が大切にされる市政めざして頑張ってまいります。

小田原をもっと良くしたいはみんなの願い

2009年05月21日 | なんでもかんでもコーナ~

 昨日は市主催の小田原市自治基本条例フォーラム」がありました。市長はあいさつで「自治基本条例についての想い」を語り、講演の講師としておいでいただいた相模女子大学教授の松下啓一氏による「自治基本条例とは何か、なぜ必要なのか」というお話は関心をもって拝聴しました。

 市長は「私たちがめざしていく新しい小田原」を切り口に、自治基本条例は自治体の憲法。なぜ自治基本条例なのかは・・・これから小田原市は新しい道のりを1からつくっていかなくてはならない。市の総合計画と一緒に進めたい。
 これまでと同じようにはやっていけない。人口減少など自治体の弱体化が進む。どの部分が行政で、
どの部分が地域でとか仕組みづくりをしたい。役割分担を決めるのが自治基本条例、などと述べられました。

 さて、これまでと同じようにやっていったらどうなってしまうのか。なぜこれまでのようにやっていけなくなったのか。人口減少などによる自治体の弱体化が進むというようなことではなぜそうなって、それではその現状にどのような政策をと考えているのかなど、短時間での説明では無理と分かっていてもいろいろと疑問を持つのでした。

 講演は、本題の「自治基本条例とは」、「なぜつくるのか」、ということから始まりました。全国で今年中に200の本条例がつくられるという。そしてやはり本条例を「自治体の憲法」だと称されたのでした。

 背景の自治体がどうなっていくのかでは、2000年に国の機関委任事務が廃止され地方分権が進む。国、県、市という縦系列から住民を主人公に国、県、市が横系列に変わった。しかし人口減少・高齢化で、どうすれば人口増とできるのかその展望が示されていないことや、
 
 非正規雇用が増大し、税金が入らないなど・・・。そういう「まち」に自治体は自然になってくると述べられ、またそれは避けられないことで、そういうなかに私たちはいて、私たちにまちづくりをどうするかという責任があるなどということでした。

 そこで基本に戻るということで、住民自治の原則・地域のことは自分たちで決める。民主主義の原則・みんなで知恵を出して決める。このようなことが大切ということで、ルールとしての条例・自治基本条例が必要となるというようなことでした。なるほど・・・

 
自治基本条例とはどのようなものか、これについては分かってきているが、なぜ今自治基本条例なのかはこれまでも自治基本条例だと言われている方たちの、なぜ今という主張について、言わんとすることは分かってもその主張に納得したということには至らないのです。

 ただ自治基本条例の必要性、位置づけ、条例がどう生かされていくのか、ここが大切だと思い、総合計画と一体的に進めていきたいということの意味は理解できても、それならば、もっと自治基本条例の果たす役割が鮮明となるように、市の総合計画との係わりはもとより、市民の置かれている暮らしの現状、国政とのかかわり、この辺りを示しながら、この条例の必要性を示してほしいと感じました。その方がより条例の持つ意義が鮮明になってくるのではないかと思うのでした。

 議論は始まったばかりだと感じます。