福岡市内の都市高速道路を
走っている時
きまって思い出す一枚の絵がある
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もう50年位前
小学生の頃見た絵だ
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その絵は、科学雑誌か何かに描かれていた
近未来の絵
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都市には、高層のビルが立ち並び
ビルとビルの間を縫うように
道路が走っている
道路には曲線系のクルマが
高速で走っている
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その雑誌はすでに無く
絵の細かい部分はとうに忘れ去ったが
その雰囲気は今でも頭の
何処かに残っている
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当時は、自動車が少しずつ普及し始めた頃
私の回りでもほんの限られた家にしか
クルマなんて無かった
まして高層のビルや空中を走る道・・・・・
貧しかった田舎の少年には
その絵の世界は
本当の「未来」 夢の世界のことだった
そして、
豊かな時代がやって来ることを
予感させるに充分な程の
絵だった
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少年の私は
「こんな時代が本当に来るのかな」
「来たらいいなぁ」
と心の中でやがてやってくる未来を
思い描いていた
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そして50年近くすぎ
今、福岡市内にも高層のビルが立ち並び
そのビルとビルの間を縫うように
高速の道路が走り
その道をクルマが行きかう
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夜、都市高速1号線から見下ろす
築港一帯の夜景は
涙が出るほど綺麗だ
そんな時、きまってあの絵を思い出す
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「あの絵そのままだ」
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でも、その都市高速を走る
クルマのガソリンは、高騰を繰り返し
食べ物は、色んな思惑がからみ
高騰し
何より
地球の危機が叫ばれている
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あの絵には
そんなことまでは
かかれてはいなかった
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