コタツの上にミカンと干し柿
干し柿は何年かぶりだ
聞けば、玄関のドアノブにビニール袋に入れて
下げてあったらしい
誰かのおすそ分けだろう
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子供の頃は、我が家でも干し柿を作っていた
家には渋柿の木が何本かあり
11月に入るとその柿を干し柿にしたものです
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小春日和の陽の注ぐ縁側
祖母が柿の皮を剥き
荒縄に通してゆき
祖父が梯子で軒下に吊るすのです
私といえば、祖母のそばで
柿の皮を剥く
その手つきをじっと眺めていました
そうしていると何故か安心だったのです
まだ、幼い頃のことです
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祖父・祖母二人とも働き者だった
祖父は大工と農業を生業としていた
痩せて、飄々とした物静かな老人
一方、祖母は小柄ながら気性の激しい女性だった
煙管のタバコをたしなみ
怒ると
キセルを、火鉢の木ふちにピシッとたたきつけたりした
子供心に、恐い と思ったものだ
姐御肌の気性だったのだろう
家にはよく祖母の友人達が、出入りしていた
相談事、グチもよく聞いていたようだ
まさに、筑豊の女
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そんな夫婦なので
喧嘩は絶えなかった
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祖母が、一方的にまくし立てる
祖父は、何食わぬ顔で無視
しばらくすると
祖母も言いたいことを言い尽くしたのか
静かになる
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ん?
なんか、我が夫婦に
似てはいないか(笑)
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80才を過ぎた頃
祖母は、1年間寝込んで逝ってしまった
それから1年もせず
祖母の後を追うように祖父も逝った
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周りのものは、
「ばあちゃんがあの世から、じいちゃんを迎えに来た」
といっっていた
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ばあちゃん、あの世でも喧嘩相手が必要だったのだろう
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干し柿で、思い出した二人のことです
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福岡・筑豊の片隅から、ささやかな日々の暮らし様を発信中
よろしかったら、クリッ区をお願いいたします
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今日、休日主夫でした
親子どんぶり、エリンギとブロッコリーの炒め物、
豆腐と、もやしの吸い物は片栗粉でとろみをつけました
まあまあの味かな
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