丹 善人の世界

きわめて個人的な思い出話や、家族知人には見せられない内容を書いていこうと思っています。

純愛小説

2010年02月10日 | 個人史
昔も中高生向きのジュニア小説はあった。今なら対象は中学生向きが多いけれど、昔はむしろ高校生向きの「純愛小説」と言った、愛やら恋やら友情やら安っぽく語る小説が多かった。比較して今のジュニア小説の方がずっと内容は広く深く面白いのだが。昔の純愛小説はどうも読む気がしなかった。

中学1年の頃は先にも書いたが、兄に勧められた本を読みあさった。今なら「○○文庫の100冊」とかあるけれど、ああいった類の本ばかり。純愛で言えばジョルジュ・サンドの「愛の妖精」くらいだろうか。これは中1コースであらすじの紹介もあって、面白そうだから読んだのだが。

ジュニア小説で目からうろこのような小説に出会った。
中1コースでは毎月小冊子で小説等の付録がついていたが、ある月についていた小説にしっかりはまってしまった。吉田としという作家の「この花のかげ」という小説。付録としては珍しい前・後編の2ヶ月連続の付録だった。時代的に高校入試のくだりがちょっとおかしいと思っていたら、図書館で前年のコースを見る機会があって、前年に1年間連載していたものだとわかった。入試制度がその年に変更になったので、事情がちょっと変わっていたのだった。

とにかくも、それまで読む気のまったくしなかった「純愛小説」にしっかりはまってしまって、そういった小説が楽しみになったのだが、残念ながら次に付録に付いていたいわゆる「純愛小説」は純情な中学生には読みづらい、いやらしい内容の小説だった。かなり幻滅した物だ。それなら自分で書けばいいじゃないかと本気で思ったり。
ということで、続きは事項になるのだが。

ちなみに「吉田とし」を検索してすでに亡くなった作家だと言うことがわかった。全集も出ていて、「この花のかげ」という小説も入っていたが、簡単な内容紹介が僕の読んだ本と違っている。一度本物を見て調べてみたい物だが。