丹 善人の世界

きわめて個人的な思い出話や、家族知人には見せられない内容を書いていこうと思っています。

SF小説プロット

2010年02月27日 | 個人史
純愛小説の2作目は、ノートが残っているのでここに書くこともできるのだが、設定はけっこう面白く、同じような内容はけっこうあっても、ここまでひねったのはいまだに見たことないので自信作ではあるのだが、残念ながらうまくまとめられなくて、終わり方がどうしても気に入らない。
まあ一度推敲してからここに書いてみようと思う。

それとは別に、小学生以来頭の中で作り上げてきたSF小説の物語もけっこう内容がまとまっていたのだが、いかんせんあまりにも盗作の臭いがぷんぷんする。
具体的には、手塚治虫の「ノーマン」と石森章太郎の「サイボーグ009」をメインに、里見八犬伝を組み合わせて出来たような未来小説。
設定はすごく面白いのだがさずがに無理がある。

自分で書くこともないだろうが、あまりにも壮大で面白いので、ここにプロットだけ書いてみたいと思う。

舞台は超未来の地球。

【プロローグ】
世界は淘汰され、同族社会の2つの国家に分かれていた。それぞれの国は同じ祖先を持つ同族社会で、自分たちの家系が一番だという意識を持っている。
中心となるX国はまだそれでも2つの国家が共存して平和な関係が維持できれば良いと思っていたが、対するY国では自分たちだけが生き残ればよいと好戦的な姿勢を示しており、超能力者を数人保持しているY国が押し気味でX国は存亡の時を迎えていた。

そんなとき、古代より保存されていた遺跡の封印された扉が開かれ、中から啓示が示される。この国の危急の時に、古代より一族の祖が9人現れ、不思議な力を示して国の危難を救うだろう、と。
歴史学者の見解では、この国の先祖の中に超能力を持った者が数人いたという記録が残っているという。折しも未完成ながらタイムマシンの開発が進んでいて実験段階に入ったという。この啓示を歴史を遡って超能力を持った先祖を連れてくることだと解釈した大統領達は、信頼できる二人の人物に過去に出かけてもらい、彼らを捜し求めて連れてくるように指示する。二人は実験途中で事故が起こるかも知れないタイムマシンに乗り込み過去へと旅立つ。しかしスパイからの報告でそのことを知ったY国も、それを阻止しようと二人を追って超能力者を含む数名が過去へ飛び立つ。

【第1部】
9人の超能力者は時代を超え、国を超えて存在していた。お約束として主人公は現代の日本人の青年A。将来恋人になる予定の女性は革命時代のイギリス女性B。それにアメリカ開拓時代の青年Cがライバル関係で出会うことになる。
青年Cはなぜか女性Bを親しげに見つめる。彼が大変なついていた祖母とよく似た雰囲気を持っていたから。年代的にも条件は合うけれど、そのことは誰にも言わなかった。しかし青年Cの祖父は彼が生まれるずっと前には若くして亡くなっていた、ネイティブ・アメリカンの血を引く人間だと言う。だからBに近づく主人公Aの存在が気にくわなかった。
X国からの使者が次々と彼らを見つけ出していくが、そう簡単には彼らは理解してもくれず、未来に連れて行くのは困難だった。おまけにY国の邪魔が入って彼らを抹殺しようともするので、それからの脱出も大変。移動途中の船の謎の爆発事件やら、タイムマシンの異常動作で思わぬ世界へ飛ばされたりで、最終的には9人すべて見つけ出して何とか未来に連れてくることにはなる。

【第2部】
未来世界に戻った一行は事情はわかっても、友好的に解決する方法はないかと考え続ける。そんな中でもAとCの意見の対立は深まるばかり。
そんな中、Bが不注意もあってY国のスパイに捕まりY国に連れ出されてしまう。驚いたのが青年C。慎重に対策を考えるAの意見を無視して無謀にも単独行動でBを取り返しにY国に向かう。作戦を考えるまでもなくAを中心に二人を迎えに行き、敵の超能力者との大乱闘の末、BとCは無事に帰還するがAが瀕死の重傷を負ってしまう。
先祖の生命の危機は国にとっても存亡の危機。先祖が亡くなればその国の住人もいなくなってしまうと言うそういう話になる。とたんに力が急速に弱まってくるX国。そして不思議なことに青年Cも力が弱まってくる。このことで主人公Aが青年Cの先祖の一人だったことがわかる。
Aの血を引かない、それより過去の人物や、すでに子孫を残している者などがAの生命を守るためにY国まで出かけて、そこで重大な話を聞きつける。なんとY国でも急病の人たちが多数出てきているという。超能力者達のリーダーなども急激に弱まっていて、実はY国の主立った人たちも主人公Aの子孫だと言うことが判明。この時点で両国の関係は一気に解決される。
問題はAの生命を守ること。このとき、Y国で画期的な医療方法が開発されていることを知る。まだ完全なものではないけれど、DNA等の適合がある人物の遺伝子を利用することで副作用はありつつも効果的な手術方法があるという。
両国はこの治療法にすべてをかけることにする。適合者を調べた結果、時間旅行の際に紛れ込んでいたネイティブ・アメリカンの少年が有効だとわかる。

治療は成功。主人公Aは無事に生命の危機を脱した。しかし副作用として遺伝情報が変わって彼自身がネイティブ・アメリカンの血を引いたようになってしまうことと、寿命が極端に短くなってしまうとのことだった。それでもBは大喜び、彼と短いだろう人生を一緒に送ることを決意する。青年Cも紛れなく彼が自分の祖父だと言うことを納得した。早くに死んで祖母を悲しませたことも、そもそも自分の無謀な行為が原因だったことを知って誰にも言えず一人後悔する。

【エピローグ】
両国が友好関係を取り戻し、過去から来た人々は元の世界に帰ることとなる。
過去から来た一人に科学者がいた。彼はこの国のことを思って、過去に戻ったなら、この時代になってようやく開く封印の遺跡を残そうと決心する。中に啓示の言葉を残して自分たちがやって来られるように。
主人公Aは形態が変わってしまったため元の日本に戻ることはできず、Bの住むイギリスに一緒にでかけることにする。二人が将来アメリカ移住をして青年Cの祖父母になることをCだけは知っていた。
青年Cの名前を付けたのは祖母だと聞いている。おそらく彼女は自分の正体に気がついたのかも知れない。あるいは子供が産まれ、孫が出来た時に気づくのかも知れないが、その時にもう一度会えるのだ。
いよいよ別れの時となり、青年Cは何も言わずに主人公に向かって、グッバイ・グランパと心の中で別れの言葉を告げるのだった。

純愛小説書き始め「陽炎の丘」プロット

2010年02月20日 | 個人史
中1コース付録の純愛小説に刺激されて僕も純愛小説を書いてみるようになった。

以前に、高校の寮に入っている兄が家に残していたノートに小説を書いていたのを見つけたのだが、そのイメージが残っていたのか、小説を書き始めるのに原稿用紙はやめて、日記と同じB6のノートに書き始めることにした。

最初にプロットを思いついて、頭の中でまとめていくと、だいたいの分量がわかってきて、それに合ったノートを購入して万年筆で書き始める。分量はほとんど正確だった。

第1作は「陽炎の丘」という純愛小説。もちろん登場人物は等身大の中学生。
けっこう自信作だったのだが、友人に見せた後、誰か忘れた先生に見せたっきり戻ってこなくて、結局現在手元には残っていない。

その後に「索引集」なるものを作って、備忘録風にメモを残したのだが、それを見てもどんな内容だったのかまったく思い出せない。困った物だ。

で、一応、メモをここに記してみよう。

「陽炎の丘」昭和42年作
・登場人物
  大井百合:主人公の一人
  神山勇介:主人公の一人
  山下洋子:百合の親友
  風見 修:勇介の親友
  津山 健:百合の幼なじみ
  その他:百合の母、勇介の父、修の父
・あらすじ
  転校直後の百合に送られた差出人不明のラブレター。
  それは勇介か修か?
  ある日やって来た健との再会。なぜかかたくなな二人。
  めぐりあった親友洋子。
  勇介・修の二つの家庭の暖かさにふれる百合。
  決心する勇介。それは別れの日。
  この五角関係の結末は……

うーーーん、読んでもまったく内容がわからない。
ちなみに後にある連作物で、副題を「陽炎編」としているのがある。
この「陽炎の丘」をモチーフにして書いたものなのだが、これは原文が残っているので、そちらを読み返したら思い出すのかもしれない。



純愛小説

2010年02月10日 | 個人史
昔も中高生向きのジュニア小説はあった。今なら対象は中学生向きが多いけれど、昔はむしろ高校生向きの「純愛小説」と言った、愛やら恋やら友情やら安っぽく語る小説が多かった。比較して今のジュニア小説の方がずっと内容は広く深く面白いのだが。昔の純愛小説はどうも読む気がしなかった。

中学1年の頃は先にも書いたが、兄に勧められた本を読みあさった。今なら「○○文庫の100冊」とかあるけれど、ああいった類の本ばかり。純愛で言えばジョルジュ・サンドの「愛の妖精」くらいだろうか。これは中1コースであらすじの紹介もあって、面白そうだから読んだのだが。

ジュニア小説で目からうろこのような小説に出会った。
中1コースでは毎月小冊子で小説等の付録がついていたが、ある月についていた小説にしっかりはまってしまった。吉田としという作家の「この花のかげ」という小説。付録としては珍しい前・後編の2ヶ月連続の付録だった。時代的に高校入試のくだりがちょっとおかしいと思っていたら、図書館で前年のコースを見る機会があって、前年に1年間連載していたものだとわかった。入試制度がその年に変更になったので、事情がちょっと変わっていたのだった。

とにかくも、それまで読む気のまったくしなかった「純愛小説」にしっかりはまってしまって、そういった小説が楽しみになったのだが、残念ながら次に付録に付いていたいわゆる「純愛小説」は純情な中学生には読みづらい、いやらしい内容の小説だった。かなり幻滅した物だ。それなら自分で書けばいいじゃないかと本気で思ったり。
ということで、続きは事項になるのだが。

ちなみに「吉田とし」を検索してすでに亡くなった作家だと言うことがわかった。全集も出ていて、「この花のかげ」という小説も入っていたが、簡単な内容紹介が僕の読んだ本と違っている。一度本物を見て調べてみたい物だが。