茶運び人形は座敷からくりと呼ばれよく知られています。
茶を入れた大き目の茶碗をお盆に載せて客人の所まで運ぶ。
ひとつの茶碗を一人の客人へ運ぶ人形は、天文学や物理学に通じた
科学者で、万歩計などを考案・制作した技術者「からくり半蔵」、こと、
細川半蔵頼直の著書「機巧圖彙(からくり・ずい)」が基になっており、
からくりの代表作と云われています。
田中久重(ひさしげ)のオリジナル人形が発見されるまでは、日本最古の
工学書とされている「機巧圖彙」[寛政8(1798)年発行・徳川家斉の時代]
を手本にして復元した人形のようです。
製作者の判るオリジナル人形は『茶杓娘』(写真)が最初であるとのこと
です。
「からくり儀右衛門」が制作した『茶杓娘』は、3人の客人を対象にして茶
運びをします。
お盆に3個の茶碗を載せて客人の所まで運びます。客人が座る場所は予
め決まっていますので、最初の客人へ向かう距離、二人目へ方向転換す
るポイント等は事前にセットします。
『茶杓娘』の大きさは、背景に移っている手の親指と比較すると凡その見当
がつきます。茶運び人形だけを狙った写真ですが、シャッターを切ってから
映像に取り込む時間に遅れが起きるデジカメ特有の性能のために、人形を
修復した東野進(日本からくり研究会理事長)さんの手が写ってしまった。
スチールカメラ党からすると取り直しです。しかし、冷静に写真を観ていると、
あの指が世界最小のからくり『屋形舟』を作っているんだよ、と訴えてくるの
です。
「からくり半蔵」から「からくり儀右衛門」へと継承された日本独自のからくり
技術は、21世紀になっても『屋形舟』の中で勇躍しています。
デジカメの悪霊と決め付けていたタイムラグは、怪我の功名でした。
参考情報
ここで紹介したからくり人形の展示と実演は、江戸東京博物館で公開されて
います。
詳細は同博物館のホームぺージhttp://www.edo-tokyo-museum.or.jp/で
確認してください。
茶を入れた大き目の茶碗をお盆に載せて客人の所まで運ぶ。
ひとつの茶碗を一人の客人へ運ぶ人形は、天文学や物理学に通じた
科学者で、万歩計などを考案・制作した技術者「からくり半蔵」、こと、
細川半蔵頼直の著書「機巧圖彙(からくり・ずい)」が基になっており、
からくりの代表作と云われています。
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田中久重(ひさしげ)のオリジナル人形が発見されるまでは、日本最古の
工学書とされている「機巧圖彙」[寛政8(1798)年発行・徳川家斉の時代]
を手本にして復元した人形のようです。
製作者の判るオリジナル人形は『茶杓娘』(写真)が最初であるとのこと
です。
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「からくり儀右衛門」が制作した『茶杓娘』は、3人の客人を対象にして茶
運びをします。
お盆に3個の茶碗を載せて客人の所まで運びます。客人が座る場所は予
め決まっていますので、最初の客人へ向かう距離、二人目へ方向転換す
るポイント等は事前にセットします。
『茶杓娘』の大きさは、背景に移っている手の親指と比較すると凡その見当
がつきます。茶運び人形だけを狙った写真ですが、シャッターを切ってから
映像に取り込む時間に遅れが起きるデジカメ特有の性能のために、人形を
修復した東野進(日本からくり研究会理事長)さんの手が写ってしまった。
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スチールカメラ党からすると取り直しです。しかし、冷静に写真を観ていると、
あの指が世界最小のからくり『屋形舟』を作っているんだよ、と訴えてくるの
です。
「からくり半蔵」から「からくり儀右衛門」へと継承された日本独自のからくり
技術は、21世紀になっても『屋形舟』の中で勇躍しています。
デジカメの悪霊と決め付けていたタイムラグは、怪我の功名でした。
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参考情報
ここで紹介したからくり人形の展示と実演は、江戸東京博物館で公開されて
います。
詳細は同博物館のホームぺージhttp://www.edo-tokyo-museum.or.jp/で
確認してください。