いきけんこう!

生き健康、意気兼行、粋健康、意気軒昂
などを当て字にしたいボケ封じ観音様と
元気印シニアとの対話。

帝釈天の天邪鬼(あまのじゃく)と自民党総裁選挙

2007-09-22 22:09:58 | 時の話題
自民党が衆院選で勝ち、自民党総裁が選ばれ日本の総理大臣が決まる構図が続く中で、今回の参議院選では与野党が逆転した。これを「衆参のねじれ現象」と称している。

この現象は短くて3年、次回参院選挙まで続く。次回参院選で議席の過半数を自民党が占めても、今回の後遺症から回復するのは6年後になるとも言われている。
この3~6年間は、野党が謳う二大政党誕生へむけた下地作りになる、と元気印は考えて期待していた。

野党のイメージは、労働組合を選挙基盤にしている、特技は審議拒否戦術、国際貢献をなす日本の行動基準を国連決議にしか求められない、政権を担う志が弱い、などなどがある。そして、「衆参のねじれ現象」を政局の道具にしてしまった。政権政党として日本を担う能力を国民にアピールするチャンスを放棄した戦術だ。

今はどっしりと構えて、参議院与党としてキッチリした仕事をこなす。それを有権者は評価する。自ずと万年野党城から脱出する起爆剤になった筈だ。
政権政党として助走期間を持たない野党に対する不安の方が強いのは人情であり、世間はそんなに甘くない。

柴又帝釈天には、増長(ぞうちょう)、広目(こうもく)の二天王を祀っている門がある。柴又散策の写真を整理していると、右門に安置されている広目天に踏みつけられている天邪鬼(写真)が出てきた。

左門に安置されているのは増長天で、邪鬼を踏みつけている。殆どの参拝者は、この二天門をくぐって正面の帝釈堂へ向かう。天邪鬼の顔はそれをひがんでいる、とも取れる。

広目天は、古代インド神話に登場する神、ヴイルパクシャと呼ばれ、千里眼を持つ神を表している。全ての世界の出来事を漏らさずに見届け、この世の真実を書き留めるために筆と巻物を持ち、邪鬼を踏みつけた姿で表現されるのが一般的である、と解説されている。

あまのじゃく:天邪鬼の意味を広辞苑(第二版)で引いてみる。
①わざと人の言に逆らって、片意地を通すもの。
②昔話に出てくる悪者。
③仁王の像に踏まれている小鬼。

さて、天邪鬼は仁王や四天王に踏みつけられた小さな鬼とされている。仏教では、天邪鬼を人間の煩悩を象徴して表しているようだ。

劣勢を承知で総裁選に挑んでいる麻生候補は天邪鬼に見えてくる。自民党派閥に踏み潰されても身を引かずに、開かれた総裁選挙を展開すると筋通しをしている。不謹慎かもしれないが、その心は③より①に近いと思っている。派閥が担ぎ出した対抗馬に対しては③、正々堂々と論戦を仕掛けている姿勢は、流れに棹さすことを否としているので、心意気は①だ。

自民党前総裁は党員の大臣病を治癒するどころか、自民党をぶっ壊してしまった。帝釈天の天邪鬼に例えると、踏みつけているのは前総裁で、踏みつけられている党員は③で我慢していた。その顔は、大臣病の煩悩が爆発して怒っているではないか。

当事者達は否定しているが、麻生候補の対抗馬は紛れもなく派閥候補。
先ず、組閣人選では大臣病が完治していない党員が蠢き出して、調整型リーダーシップを自負する総裁に食いつき離れない。その後に控えている政権運営では霞ヶ関推奨政策に乗った方針展開が待機している。そこで馬脚を現す。そして、戦後レジームからの脱却とは正反対の路線を歩み始めるでしょう。

持論にしたがって霞ヶ関推奨の政策を押し込めてこそ強いリーダーシップを備えた総裁、と、元気印は考えるので、対話優先、方針調整で国政を担うと強調する派閥候補には抵抗がある。霞ヶ関に踏みつけられた自民党の煩悩を有権者が察しても、後悔先に立たたず。社会保険庁で起こっている一連の不祥事がそれを如実に証明している。

兎に角、派閥候補が次期総裁となる趨勢にある。また、そうなるであろう。総裁選に投票権のない元気印には、明日以降に展開される与野党の動向を注視するしか術はない。





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