いきけんこう!

生き健康、意気兼行、粋健康、意気軒昂
などを当て字にしたいボケ封じ観音様と
元気印シニアとの対話。

帝釈天の天邪鬼(あまのじゃく) その2 麻生クーデータ説を流して微笑む妖怪たち

2007-09-28 00:27:50 | 時の話題
自民党総裁が決まり、衆議院議決で福田総理大臣が任命された。これで、開店休業の臨時国会は店開きとなる。

そして、有権者の関心は福田内閣の行政手腕に移って行く。
メディアはお得意のアンケート調査の名の下に福田内閣の評価を始めて、おなじみのTVコメンテーターによる政治音痴談議が続くのだろう。

9月12日、安倍前総理が辞意を表明した。福田氏が総裁選に出馬を決めたのが翌13日。謀略情報はその夜に突然流れ始めた、と報道された。

『これを知った麻生は当初、「誰がそんなくだらないウソを・・・・」と取り合わなかったが、情報の出所を知り、耳を疑った。安倍と親しい町村派幹部だったからだ。(中略)謀略情報は与謝野にも及んだ。「麻生と与謝野は安倍をカヤの外に置き、勝手な人事を推し進めた」。温厚な与謝野もこれには激高した』(産経新聞:9月25日朝刊)

このような謀略情報報に乗って反麻生包囲網が急速に形成されたことは、容易に推察できる。事態は情報発信者の狙い通りに流れ出し、彼らは笑いを堪えて趨勢を見守った。

安倍前総理が引退記者会見を強行したのにはふたつの目的があった、と産経は書いている。
ひとつは、「25日の国会の首相指名を前に国民に「おわび」したかったことが最大の理由だが、実はもうひとつあった」(同上)

次の目的に進む前に確認することがありそうだ。

『13日朝に成田空港に到着した森は同日昼、青木、山崎らと密かに会談し、福田擁立を決めた。町村派がこの事実を知ったのは夜になってから。ある中堅議員は「昼間は町村擁立と聞いていたのに、いつの間に入れ替わったんだ」と首をひねった』(同24日朝刊) 

25日のTVインタビューで福田総理誕生について問われた青木氏は、次のような要旨で答えている。

「二階、谷垣を自陣に取り込んだ古賀の手並みは立派で、京都から見ていて惚れ惚れした」とコメントした後、引退した自分は今回の騒動に何の係わりもないことを強調した。青木氏は古賀氏の意向を福田氏に伝えるために上京した、とするネット情報もある。そうであれば、青木氏の対応が老練と言われた政治家の処世術なのだろう。

半面、総理大臣の地位が失墜した原因について、反安倍包囲網の中でメディア戦術を担ったとされる某新聞社発行の週刊誌(10月5日号)で、政治評論家・森田実氏が森氏を論評していた。

「(前略)福田さんも、麻生さんも政治家として二流以下です。(中略)小渕(恵三元首相)さん、森(善朗元首相)さんが首相を務めたことで、首相の地位が失墜した。だから二流以下の政治家でも総裁選に出ることができるのです(後略)」。

海外でインタビューを受けた当の森氏は、福田総理誕生の感想を聴かれ嬉々として応じていた。
安倍前総理の後見人を自負する裏では、幹事長に中川氏を押し込んで青木氏と胸をなでおろし、挙句のはてに、福田総理実現に動き、森院政を狙っているにしては、正直過ぎる。

ちなみに、参院選で大敗した責任を安倍前総理だけに負わせているが、参議院選挙で予定している候補者を差し替える安倍前総理の野心を知った森氏は、幹事長を中川氏に変えるよう安倍前総理に助言をしていた(上杉隆著:官邸崩壊)。
その結果は、片山氏の落選が象徴している。自民党の歴史的大敗をもたらした要因のひとつとも言えるだろう。また、青木氏は責任を取って自民党参議院会長を辞任した。

森氏、青木氏と組んで安倍総理下ろしを企てた中川氏は責任を取って幹事長を辞任している。前述の週刊誌では、福田総理発足の談合をした新5人組に、森氏、青木氏、古賀氏と共に名を連ねていた。

安倍前総理の引退記者会見の目的に話を戻そう。

『総裁選中に流された前幹事長の麻生太郎、官房長官の与謝野馨に向けられた「謀略情報」を否定するためだった。会見したがっていた安倍が、元首相の森喜郎の制止を振り切ったのだ』(産経新聞:9月25日朝刊)

これが、ふたつ目の狙いであった。

『記者会見の最後に、「麻生・与謝野陰謀説」を問われた安倍はきっぱりとこういった。「そういう事実はまったくありません。麻生氏も与謝野氏も本当によくやっていただいた。感謝しています」。その厳しい目つきには、病に倒れたがゆえに自らの政治路線を自民党に否定された無念さがにじみ出ていた』(同上)

さて、町村派は総勢80名(衆議院議員60名、参議院議院20名)と称している。
麻生氏が耳を疑った安部と親しい町村派の幹部は誰なのか?

ノミの脳みそで犯人探し遊びをしていると、陰謀情報に関して、ジャーナリストの藤本順一氏が、先述の週刊誌で明かしているではないか。

『辞任表明直後の「だまされた」情報の真相は、実は中川秀直(前幹事長)さんから片山さつきさんを通じて流された、という見方が出ている』

既に、メディアは福田内閣を解散に追い込もうとする世論形成に余念がない。
それはあたかも、挙式を終えて新婚旅行に出かける直前の新郎新婦を捕まえて、「離婚する予定を教えてください」と不躾な質問をぶつけて恥じない馬鹿友達と同じ類の輩だ。

野党とつるんだように見えるメデイアは、「民意を問え」と福田総理に迫っているが、福田内閣はへその緒を切ったばかり。しかも、任期2年を残している。自民党総裁が衆議院の議決を得て総理大臣に任命されたことが癪に障るらしい。

日本は議員内閣制ではないか、お手並みを拝見しましょう。これ位の余裕を持てないのだろうか。あわてる乞食はもらいが少ない、と諺にもある。

麻生クーデータ陰謀情報を流して得した者同士、権力欲に取り憑かれた妖怪達が、おぎゃあと産声を上げさせた福田内閣をどこまで支えるか。その前に、堪忍袋の緒が切れた福田総理が、何時、伝家の宝刀を抜いて開き直るか。

他方、国際貢献をして日本の地位を向上させることよりも政治権力を握りたい野党が、政党としての責任を果たせる証を有権者に提示して念願成就するかどうか。

いずれにせよ、2年後には有権者の良識が問われる。それまでは、魑魅魍魎(ちみもうりょう)の妖怪たちを、政界の中で跳梁跋扈(ちようりょうばっこ)させておき、正体をつかみ撲滅するしかない。その機会は、早くても、平成20年度予算編成を終えた頃になるだろう。

なんだかんだと、お説教じみたことを申して参りましたが
 そういう私も日陰育ちのひねくれ者
 お天道さまに背中を向けて歩く、馬鹿な天邪鬼でございます

帝釈天の天邪鬼は、大の演歌好き。
それも、鶴田浩二にぞっこん惚れ込んでいるから、何かが起こると、口をへの字に曲げて「傷だらけの人生」を口ずさんでいる。そう言う元気印も、この歌を聴きながらこれを書いている。


コメント
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