シャガ(射千)の本籍地は中国ですが、日本へ帰化した年代や持ち込まれた経緯などは判然としていません。
それは、日本に文字が成立し文献によって検証が出来る時代を含めて、シャガの記録は残っていないからです。
専門家は、帰化植物に属する有史前帰化植物(ゆうしまえ・きかしょくぶつ)に分類しています。
そして、有史前帰化植物は①~③に分けています。
①稲栽培に伴って日本へ伝播した植物群で、水田雑草として定着している
②麦類の栽培伝来と共に日本へ渡ってきた植物群で、畑作雑草として定着している
③中国から有用植物として持ち込まれたか、古里を思い出させる花
ヨモギ、ヒデリコ、イグサなどは①、②はナズナ、カタバミ、スベリヒユ、ツユクサなどで、ミツマタ、ヒガンバナは③、シャガも同じ仲間です。
そして、これらの植物群は、有史以降も含めた古い時代に日本へ到来し、文献などに記録が残されていないのです。
シャガは1596(慶長元年・豊臣秀吉が朝鮮半島へ第二次出兵をした)年、花が美しいからヨーロッパに紹介されているようですが、日本にはそのような記録は皆無なのです。
しかし、弥生時代以前、日本へ侵入後2千年以上経過した植物とされていますが、稲の伝来以前に日本にはいなかったと証明されておらず、「そうであることが推定される」とされている植物群なのです。文献などの記録や口伝による伝承などが発見、発掘されていない現在、それは致し方のない問題点と認識して、帰化植物の研究は行われています。
また、単に、国外から日本へ伝播した植物を帰化植物とは呼ばないようです。
なんらかの人為的な手段で持ち込まれた植物のうちで、野外で勝手に生育するようになった植物が帰化植物とされています。
シャガはそのひとつでした。
シャガの言葉遊びをしてから話を先に進めます。
射千はヒオウギの漢名に由来した和花名で、漢名の胡蝶花(こちょうばな)は誤用のようです。
それから、ヒオウギの漢名は射千です。
扁桃炎や去痰に用いるために乾燥したヒオウギの根茎を射千(しゃかん)と呼び、ヒオウギの漢名も「しゃかん」で、庭園用、切り花、鉢栽培されて観賞用に利用されています(図説 花と樹の事典)。
一方、シャガの和名由来は、ヒオウギの漢名「射千」から採られています。
これは、日本ではシャガよりも先にヒオウギが認知され、加えて日本へ帰化していたことの傍証になるのではないでしょうか。
また、「しゃかん」が時の流れや好事家達の口伝で名前を聞いている過程で「シャガ」に訛り、それが定着したと推察されます。
千葉地方には、「シャガバナ」の別称が残っているようです。
先ず余興で、シャガの和名から連想した単語と意味を思いつくままにキーボードで打ち込んでみます。
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者 我:我者顔の略語 傍若無人の意で用いる
社 蛾:風の読めない上司、夫を濡れ落ち葉と謙称する山の神
車 駕:官公庁の公有車や企業の社有車、最近は出張もどき旅費精算の際に清算書に添付するタクシー「領収書」の隠語、時には、数百万円を超える私用車駕もある
斜 臥:全ての天邪鬼、職場(国会議事堂)では党利・党略に凝り固まっている、テレビで粋がっている「イケメン議員」や万年野党議員を強調する際に用いられることが多くなった
射 賀:サマージャンボの超々幸運クジを表す、或いは、購入だけが楽しみで手に入れ、神棚に放置されている元締めにとって笑いの止まらない当りクジ
舎 家:我家の謙遜語:拙宅 他家の謙譲語:お宅と同義語 注釈:「お家」は幼児語の誤用
「随分、者我な講釈をしていますね」
「ビンゴ~!!」
「元気印は、本当に斜臥です。開いた口が塞がりません」
「斜臥は禁手と約束したのに。ぼけの始まりでしょう、ったく。話を元に戻すよ」
花の構造を事典の絵図で調べると
、①外側の「がく:外花被(そとかひ)」②内側の「花冠(かかん):内花被(うちかひ)」③「雌しべ」④「雄しべ」から構成されています。
シャガの花には、黄色い模様のある「がく」、それに挟まれた「花冠」があり、花の中央には「雄しべ」とも「雌しべ」とも言えないものが写っています(写真)。
門外漢の者我では、スイセンのように、花冠や雄しべが変形して副花冠にはなっておらず、花床には雌しべもありません。ツツジやユリのような雌しべは見当たらないのです。
花を構成する要素が絵図とは全く違いますから、斜臥の意地で「ヒゲ」と命名します。
シャガのヒゲ面を真正面から眺めると、外花被3枚、その間隔を埋めるようにして内花被3枚が配置されています。
白色のヒゲは白い花に溶け込んで目立ちませんが、黄色い斑点は外側の大きい花びらの模様のように見え、加えて、花のチャームポイントになっています。然も、内花被の先端が独立していることを、拡大した写真で発見しました。
シャガが有史以前から生命を燃やし続け生き延びたのは、チャームポイントのお陰でしょう。
換言すると、林の中で群生しているチャームポイントのないシャガのヒゲ面に見向く人は少ないし、今日のように、日本各地の山野の林に群生出来ず、移植された最初の土地や地域に限定して群生している筈です。
その理由は、シャガは胚・種子を経ないで次世代の植物が繁殖する無性植物に属し、日本各地に繁殖しているのは、誰かに其処へ移植されて、地下茎につく子株(こかぶ)で繁殖したもので、シャガのヒゲは結実しないからです。
シャガが移動する手段は、花の愛好家や植物研究者などが本籍地から現住所へ運んで移植して貰う、つまり、他力本願にすがるしかないのです。
シャガに付き合ってから、射千を謳った和歌を見付けました(同上)。
鶏や 首さしのべて 射千の花 里倫
射千に 折目のつくや 秋の風 涼帒
里倫は、鶏に突かれているシャガを、秋風にあおられ折目を残している檜扇(ヒオウギ)の葉を涼帒は謳っています。
ヒオウギの漢名は射千です。
扁桃炎や去痰に用いるために乾燥したヒオウギの根茎は射千、ヒオウギの漢名「しゃかん」と同じ呼び方をします。花は、庭園用、切り花、鉢栽培されて観賞用に利用されています(同上)。
一方、シャガの和名由来は、ヒオウギの漢名「射千」から採られ、著莪とも書きますが、園芸品種はありません(同上)。
これは、シャガよりも先にヒオウギが日本へ帰化し、日常生活に密着していた傍証になるのではないでしょうか。
また、「しゃかん」が時間の流れや口伝で名前を聞いている過程で「シャガ」と訛り、それが定着したと推察されます。
シャガ、根茎アイリスの仲間に「ヒメシャガ」がいます。
姫射千が和名。学名はイリス・グラシリペス(Iris gracilipes A.Gray)で、シャガよりやや小さくて似ていることが和名の由来です。
シャガの花の縁は、糸状に細かく切れ込んでいますが、ヒメシャガに切れ込みがありません。基本種の花は淡紫色ですが白花品種もあり園芸化されています。
シャガの学名はイリス・ヤポニカ(Iris japonica Thunb)、ヤポニカは「日本の」を意味していますから、外国の植物学者が日本で、或いは日本人が発見したのでしょうか。
Irisはアヤメ科イリス属(アイリス属)を表しています。
シャガはヨーロッパに紹介されたことを書きましたが、学名から推測すると「ヒメジャガ」の可能性もあります。準絶滅危惧(NT)に指定されている植物です。
乱獲に祟られる美しい花と、舎家の花畑の片隅に植えられていた花との格差です。
花の世界にも格差が存在していますが、それは人間達の者我な価値判断によるものです。花の世界には、それを社会問題にして目くじらを立てる理由など不要なのです。
「そのようなことを、シャガが告白したのですか」
「斜臥の者我ですよ、観音さま」
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それは、日本に文字が成立し文献によって検証が出来る時代を含めて、シャガの記録は残っていないからです。
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専門家は、帰化植物に属する有史前帰化植物(ゆうしまえ・きかしょくぶつ)に分類しています。
そして、有史前帰化植物は①~③に分けています。
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①稲栽培に伴って日本へ伝播した植物群で、水田雑草として定着している
②麦類の栽培伝来と共に日本へ渡ってきた植物群で、畑作雑草として定着している
③中国から有用植物として持ち込まれたか、古里を思い出させる花
ヨモギ、ヒデリコ、イグサなどは①、②はナズナ、カタバミ、スベリヒユ、ツユクサなどで、ミツマタ、ヒガンバナは③、シャガも同じ仲間です。
そして、これらの植物群は、有史以降も含めた古い時代に日本へ到来し、文献などに記録が残されていないのです。
シャガは1596(慶長元年・豊臣秀吉が朝鮮半島へ第二次出兵をした)年、花が美しいからヨーロッパに紹介されているようですが、日本にはそのような記録は皆無なのです。
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しかし、弥生時代以前、日本へ侵入後2千年以上経過した植物とされていますが、稲の伝来以前に日本にはいなかったと証明されておらず、「そうであることが推定される」とされている植物群なのです。文献などの記録や口伝による伝承などが発見、発掘されていない現在、それは致し方のない問題点と認識して、帰化植物の研究は行われています。
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また、単に、国外から日本へ伝播した植物を帰化植物とは呼ばないようです。
なんらかの人為的な手段で持ち込まれた植物のうちで、野外で勝手に生育するようになった植物が帰化植物とされています。
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シャガはそのひとつでした。
シャガの言葉遊びをしてから話を先に進めます。
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射千はヒオウギの漢名に由来した和花名で、漢名の胡蝶花(こちょうばな)は誤用のようです。
それから、ヒオウギの漢名は射千です。
扁桃炎や去痰に用いるために乾燥したヒオウギの根茎を射千(しゃかん)と呼び、ヒオウギの漢名も「しゃかん」で、庭園用、切り花、鉢栽培されて観賞用に利用されています(図説 花と樹の事典)。
一方、シャガの和名由来は、ヒオウギの漢名「射千」から採られています。
これは、日本ではシャガよりも先にヒオウギが認知され、加えて日本へ帰化していたことの傍証になるのではないでしょうか。
また、「しゃかん」が時の流れや好事家達の口伝で名前を聞いている過程で「シャガ」に訛り、それが定着したと推察されます。
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千葉地方には、「シャガバナ」の別称が残っているようです。
先ず余興で、シャガの和名から連想した単語と意味を思いつくままにキーボードで打ち込んでみます。
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者 我:我者顔の略語 傍若無人の意で用いる
社 蛾:風の読めない上司、夫を濡れ落ち葉と謙称する山の神
車 駕:官公庁の公有車や企業の社有車、最近は出張もどき旅費精算の際に清算書に添付するタクシー「領収書」の隠語、時には、数百万円を超える私用車駕もある
斜 臥:全ての天邪鬼、職場(国会議事堂)では党利・党略に凝り固まっている、テレビで粋がっている「イケメン議員」や万年野党議員を強調する際に用いられることが多くなった
射 賀:サマージャンボの超々幸運クジを表す、或いは、購入だけが楽しみで手に入れ、神棚に放置されている元締めにとって笑いの止まらない当りクジ
舎 家:我家の謙遜語:拙宅 他家の謙譲語:お宅と同義語 注釈:「お家」は幼児語の誤用
「随分、者我な講釈をしていますね」
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「ビンゴ~!!」
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「元気印は、本当に斜臥です。開いた口が塞がりません」
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花の構造を事典の絵図で調べると
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シャガの花には、黄色い模様のある「がく」、それに挟まれた「花冠」があり、花の中央には「雄しべ」とも「雌しべ」とも言えないものが写っています(写真)。
門外漢の者我では、スイセンのように、花冠や雄しべが変形して副花冠にはなっておらず、花床には雌しべもありません。ツツジやユリのような雌しべは見当たらないのです。
花を構成する要素が絵図とは全く違いますから、斜臥の意地で「ヒゲ」と命名します。
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白色のヒゲは白い花に溶け込んで目立ちませんが、黄色い斑点は外側の大きい花びらの模様のように見え、加えて、花のチャームポイントになっています。然も、内花被の先端が独立していることを、拡大した写真で発見しました。
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換言すると、林の中で群生しているチャームポイントのないシャガのヒゲ面に見向く人は少ないし、今日のように、日本各地の山野の林に群生出来ず、移植された最初の土地や地域に限定して群生している筈です。
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その理由は、シャガは胚・種子を経ないで次世代の植物が繁殖する無性植物に属し、日本各地に繁殖しているのは、誰かに其処へ移植されて、地下茎につく子株(こかぶ)で繁殖したもので、シャガのヒゲは結実しないからです。
シャガが移動する手段は、花の愛好家や植物研究者などが本籍地から現住所へ運んで移植して貰う、つまり、他力本願にすがるしかないのです。
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シャガに付き合ってから、射千を謳った和歌を見付けました(同上)。
鶏や 首さしのべて 射千の花 里倫
射千に 折目のつくや 秋の風 涼帒
里倫は、鶏に突かれているシャガを、秋風にあおられ折目を残している檜扇(ヒオウギ)の葉を涼帒は謳っています。
ヒオウギの漢名は射千です。
扁桃炎や去痰に用いるために乾燥したヒオウギの根茎は射千、ヒオウギの漢名「しゃかん」と同じ呼び方をします。花は、庭園用、切り花、鉢栽培されて観賞用に利用されています(同上)。
一方、シャガの和名由来は、ヒオウギの漢名「射千」から採られ、著莪とも書きますが、園芸品種はありません(同上)。
これは、シャガよりも先にヒオウギが日本へ帰化し、日常生活に密着していた傍証になるのではないでしょうか。
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シャガ、根茎アイリスの仲間に「ヒメシャガ」がいます。
姫射千が和名。学名はイリス・グラシリペス(Iris gracilipes A.Gray)で、シャガよりやや小さくて似ていることが和名の由来です。
シャガの花の縁は、糸状に細かく切れ込んでいますが、ヒメシャガに切れ込みがありません。基本種の花は淡紫色ですが白花品種もあり園芸化されています。
シャガの学名はイリス・ヤポニカ(Iris japonica Thunb)、ヤポニカは「日本の」を意味していますから、外国の植物学者が日本で、或いは日本人が発見したのでしょうか。
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Irisはアヤメ科イリス属(アイリス属)を表しています。
シャガはヨーロッパに紹介されたことを書きましたが、学名から推測すると「ヒメジャガ」の可能性もあります。準絶滅危惧(NT)に指定されている植物です。
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乱獲に祟られる美しい花と、舎家の花畑の片隅に植えられていた花との格差です。
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花の世界にも格差が存在していますが、それは人間達の者我な価値判断によるものです。花の世界には、それを社会問題にして目くじらを立てる理由など不要なのです。
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