いきけんこう!

生き健康、意気兼行、粋健康、意気軒昂
などを当て字にしたいボケ封じ観音様と
元気印シニアとの対話。

佐原のはす祭り ハスは朝ひらく

2007-07-26 06:37:58 | 散策
7月15日(日)、22日(日)佐原市水生植物園の『はす祭り』で「ハナハス解説会」が行われ、22日に参加し、ショックを受けて帰宅しました。
15日は大暴れした梅雨前線が通過したので中止されたが、暴風に倒されたハス、花の散ったハスも多かった。22日も小雨模様で葉の底に溜まったそら豆大の水滴が白く反射していた。花弁に留まっている水滴はハスの花をより美しくしていた。
6時から始まる早朝関蓮会(かんれんかい)から雨が小降りになり、シャッターを切りながら園内を1周し終えた90分後には、ずぶぬれになっていた。

関蓮会の受付と一緒の場所に設けられた休憩所で象鼻杯(ぞうびはい)を振舞っていたので、早速ご馳走になる。長さ30~40cmを残して切った葉柄(ようへい:ハス茎)の切り口をくわえて息を吸い込むと、葉身(はしん:葉)との付け根にある茎の空洞から空気が流れ込んでくる。この原理を利用したのが象鼻杯。お椀状にしたハスの葉に注いだ地酒を飲む、象が水を飲むカッコウに似ているから象鼻杯と名づけている。簡単に飲めると思ったが、予想に反してかなりの吸引力を要した。関蓮会の応対をしてくれた年配の女性が、ハス茶と象鼻杯を勧めながら色々説明してくれた。

ひらいた ひらいた ♪ 
なんの花が ひらいた ♪
レンゲの花が ひらいた ♪♪
ひらいたと思ったら ♪
いつのまにか つぼんだ ♪♪

ハスの根茎(こんけい:れんこん)は春先から働き始め、夏に青春時代を迎え、晩秋に枯れて休眠しますが、人がハスを楽しみ、心を癒す花の寿命は4日間しかない限られた命なのです。
セミが鳴いている時間より、同期の桜が咲いて散るまでの時間よりよりも短かい。最初に受けたショックでした。

写真は昨年の七夕に千葉公園で撮ったハスで、「親子三代」のタイトルをつけて保存していたものですが、花の生涯を説明するのにぴったりなので使いました。
佐原のハスは引っ張って撮った花写真なので、4日間の生涯を説明するには枚数を要します。千葉公園のものを代用して説明します。   

初 日:朝4時~5時からつぼみ状態の外側の花弁がゆるみ出し、「とっくり型」まで開くと8時頃から閉じ始めます。完全に閉じたハスでも「つぼみ」に見えます。

2日目:草木も眠る深夜1時頃から開き始め、朝7~9時頃に満開になり、昼ごろには完全に閉じます。写真右手前のハスは、満開になる30分ほど前の状態です。閉じると「つぼみ」状態ですから、午後に見ても「これから咲くハス」です。香りが最も良く、姿が美しいのは2日目のハスです。

3日目:深夜1時頃から開き始め、朝7~9時頃に開き切り花径は最大になります。「さら型」まで開き、一時ころには半閉じになります。写真右上の花弁が水平状態になるまで開き、半閉じ状態まで閉じる。写真左の状態からもう少し閉じた状態になって3日目は終わります。

つぼんだ つぼんだ ♪
なんの花が つぼんだ ♪
レンゲの花が つぼんだ ♪♪
つぼんだと思ったら ♪
いつのまにか ひらいた ♪♪

4日目:半閉じに近い状態から僅かに開き、午後にはひとひらもなくなり、花拓(かたく)だけになります。そして、花拓は果拓(かたく)に変身して種の保存に専念します。写真左の状態から散り始めるので、それを見た人は具合が悪いのではないかと思うかも・・・。
    
写真は「親子三代」のタイトルをつけて保存していたことは上述しました。花の寿命を説明するのに好都合なので使いましたが、ハス解説会に参加するまでの元気印は、2日目が親、3日目が祖父母、息子・娘が4日目のイメージで「親子三代」のタイトルにしました。自然のハスとは乖離したタイトルです。元気印が受けた最初のショックです。   

「ひらいた ひらいた」を歌って遊ぶ子供達の姿が公園や路上から消えたのは何時ごろからだろう。
誰が作詞をしたのか不詳の明治時代の遊び歌ですが、ハスの一日の動きを的確に表現しています。

ハスが開花する時に「ポン」と音がする話を聞いていた元気印は、観蓮するたびに確認してきましたが、何方からも明確な回答を貰えませんでした。しかし、解説会の説明者は、ハスの花は音がでるような構造になっていません。また、大賀一郎博士も古くからある伝承を証明すべく努力をした結果、鯉が水面近くを飛び回る蚊を捕らえる時に発する水音をハスの開花する音と勘違いしたと、報告しています。このような、明確な回答を得たのです。これもショック、違います。

ハスの葉柄に、くもの糸のような極細の藕絲(ぐうし)という植物繊維があり、絹糸の太さに紡いで曼荼羅(まんだら)を織った、藕絲織(ぐうしおり)の曼荼羅が奈良県葛城市の当麻寺(當麻寺:たいまでら)に残されていると聴いてダブル・ショックを受けたのです。大賀一郎博士の調査で藕絲織ではなく絹糸の綴織(つづれおり)の曼荼羅と判明したとのことです。
ハスに終生拘り続けた大賀博士には、改めて感服しました。

花の色は 移りにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせし間に

『わが身世にふる ながめせし間に、は、元気印でしょう』

ボケ封じ観音さまは、油断がならない。

※藕絲を中心にした障害福祉サービス事業をしている「町田市大賀藕絲館(まちだしおおがぐうしかん)」には、藕絲に関連する豊富な情報があります。

※水生植物園の「はす祭り」は8月5日(日)まで開催しています。早朝観蓮会、はす茶、象鼻杯があるのは7月29日、8月5日の日曜日のみです。

はす博士のハナハス解説会は終わりましたが、早朝観蓮会は開園時間を2時間早めた6時から、無料のはす茶、象鼻杯の応対もあります。車を利用しても無料駐車場があります。但し、入園料700円は必要です。

300種類のハナハス、30種類(5,000株)のスイレンがあり、はすの七変化を楽しむのであれば早朝観蓮会です。


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