臥雲式紡績機は日本の和棉を紡ぐために発明された紡績機である、
これも豊田佐吉翁の自動織機と並ぶ紡績機の大発明だと私は思っています。
この我雲式紡績機でいろいろな種類の糸に挑戦しているが
150年の時間の隔たりは人間の価値観も変わり
規格化された量産社会に生き慣れた私達の物に対する心も変わったのである。
”そんなことしてどうするの?”
と、この言葉を受けながらやってきたが
どんな事でもをしなくては今の繊維業界から脱却出来ないのが
日本の現実なのです。
和棉の栽培や三河木綿やガラ紡の研究、
これは古い織物の復元ではなく
歴史研究の繊維工程の保存でもなく、
和綿、三河地綿は古くて新しい繊維素材だと言う認識は
糸を操り続けて50年の私だから感じるのだ。
新しい繊維素材を手に入れて、その魅力を生かす織物組織と
製品開発、そしてデザイン開発が今の私の仕事だと思っている。
さて、今日は牛糞と苦土石灰を買って帰り、明日は雨が上がったら畑仕事だぞ。
(おわり)