玉川上水は以前、取り上げていますが、立川断層との交差について調べてみると
結構、面白いことがわかってきたので、紹介したいと思います。
■最初に、航空写真でこの付近の全体を見てください。
中央を横に蛇行していく黒い線(樹木)が玉川上水です。
青い線が立川断層。(マウス操作の関係で線がうねっていますが、直線です)
右下の赤い線が国分寺崖線です。(大昔の多摩川の水路跡で高さ5m程の
段丘)
右側が江戸で、玉川上水が東上しています。
■断層と交差するところで、玉川上水が右折れし(ここが大曲り)、また左に戻っ
て行って、国分寺崖線の上に出ています。、国分寺崖線の終点の上側を通過
したあと、右下方向に向きを変えます。
■玉川上水の工事のとき、当時は断層など知る由もないと思いますが、断層地
点で5mほどの傾斜(江戸側が高くなっている)があるため、右折れ迂回して、
切り通すことを避けたのだと思います。 切り通すと、関東ローム層の底を破っ
て礫層が露出し、水が浸透して流れなく恐れがあることなどが理由だと思いま
す。
■また、国分寺崖線を切り通すのも同様な理由で不可ですし、崖線の下を進む
のは、 江戸まで流れなくなります。 崖線の上を通れば、井の頭池付近に行
くので間違いなく江戸まで流れる。(井の頭池を水源とした神田上水が江戸ま
で流れている) 当時の工事関係者の知恵に驚かされます。
まず大曲りの曲がり始めのところの写真を
鴨がいたのでちょっとアップで
曲がり終わり部にある傾斜で断層の最も高いところになります。 写真ではわかりにくいですが、高低差は5mほどあります。
高いところから、反対側をみると、かなり高低差があります。
そして下流側では逆に左に徐々に曲がっていきます。
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