吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

成人式の、思い出したくない思い出

2013-01-14 21:46:20 | インポート
今日のお昼過ぎ、お仕事の帰りに駅の構内を通り掛ったら
綺麗な晴れ着を身に纏った女の子たちと、何度も擦れ違いました。
昔は、「綺麗だな」って思いながら見ていたはずなのに
今は、「可愛いな」になってしまった。
それだけ年をとったということなのでしょうか。
まあ、どちらにせよ、どの子も可愛らしい。

すると、駅構内の隅で、なにやら揉めている人たちが…。

紺と水色の地に、桃色の花をあしらった晴れ着に
綺麗に結った髪には花や羽を飾った綺麗な子
せっかく綺麗にメイクしているのに、涙がぽろぽろ。
しかも、ひっくひっくとしゃくりあげている様子から察するに
なにか、よほどのことがあったのでしょう。
女の子の向かいには

「いかにも」な、チャラい男(の子)

浅黒い肌に、胸をはだけたシャツ(お洒落ではなく、だらしなく見える方)
ダークブラウンのスーツはぶかぶかで、どこか貧相な感じ。
髪は金に近い茶髪で、耳には銀色のピアス。
何が原因なのかは分からないけれど、男の子はひたすら女の子を慰めて
手に持ったピンクのハンカチで、時々女の子の涙を押さえています。
涙を「拭く」と、折角のメイクが崩れてしまうということを知っているのでしょうか。
それでも、女の子の涙は止まりません。
むしろ、男の子が慰めれば慰めるほど、涙の量が増している気が…。
男の子が、もう一度ハンカチで涙を押さえようとすると
女の子は、片手でぴしゃりとその手を払いのけました。

別に、立ち止まって2人の様子を長々と観察していたわけではないのですが
なにぶん、人通りのそんなに多くはない駅の構内です。
嫌でも目立つだろ。

私がお母さんだったら、「みっともない!」と一喝するところですが
お母さんではないので、黙って通り過ぎました。

彼女にとって、成人式が嫌な思い出にならなければいいんだけれど。

私の成人式といえば、それはそれは最低で。
前日に、髪を切るために美容室へ行ったのですが
「ボブにしてください」という私の思いが、何故か美容師さんに全く伝わらず
なんと、マッシュルームカットにされてしまったのです。
それも、前髪まできっちり切りそろえた、正確なマッシュルームカット。
明日成人式を迎える女の子が、マッシュルームカットにしたがる筈がないだろう。
必死でドライヤーでセットしたり、セットローションをつけたりしたのですが
逆に旬を過ぎたマッシュルームのようになってしまい、余計ひどい状況に…。
いまなら、肥大した木村カエラを気取ることも出来ますが
当時はそんな気持ちの余裕もなかったし、有名人もいなかったし。

そもそも、式典って嫌いなんですよ。面倒臭くて。
おのれの結婚式でさえ嫌でいやでたまらなかったくらいなのですから
成人式にも晴れ着にも、全く興味が無かったのです。
それを、親の見栄と圧力に屈して、嫌々参加した上に
極めつけのマッシュルームカット。

私の成人式の写真は、口元は微笑んでいますが、目が座っています。