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闇バイト 事態を生み出す社会的背景

2024年12月23日 15時06分50秒 | 一言

 頻発する特殊詐欺や強盗、時には殺人にまでおよぶ「闇バイト」。SNSに慣れた、困窮する若者らが犯罪に巻き込まれる事態は、深刻な社会問題になっています。

 高単価、即日・即金、「簡単にできてお金が稼げる」などという誘いは明らかに犯罪がらみ―。TVやニュースなどで連日警告が流れても後を絶ちません。無視できないのは生活苦による困窮です。 

 コロナ禍での失業や不安定雇用の増大、高学費下で学生の生活苦や奨学金の過重負担。人生に希望が持てず、破れかぶれになった通称「無敵の人」として破滅の道を歩むケースも。一度手を染めたら逮捕されるまで抜けられません。

 犯罪社会学研究者の廣末登さんは、国民の生活意識調査で「苦しい」が半数を超える実態をあげていいます。「私たちの日常生活はちょっとした事件事故、健康の悪化などで激変します。こうした個々人の諸事情を、すべて自己責任で片付けるのは違和感がある」。失敗しても再チャレンジできる環境など社会的な対応が必要と。

 先日、自民党が闇バイト対策の強化に関する緊急提言を出しました。識者から「適用範囲の解釈が拡大される恐れ」を指摘されるような新たな捜査手法やSNSの規制、サイバー犯罪対策の強化を求めていますが、事態を生み出す社会的背景への対策には触れていません。

 犯罪を許さぬ手だてだけでなく、若者を引き込む土壌そのものをなくすには、政治の責任が大きい。「無敵の人」を生み出すような社会は、終わりにしたい。


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