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ヤフーブログからの引っ越し組

菊次郎の夏

2013-06-09 17:42:09 | ぶつくさ
今日は文字ばっかですよ。暇な人はどうぞ。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

日本映画専門チャンネルで、北野武監督作品を月に2本放映しています。
昨日は、もう誰しも耳にしたことのあるピアノで有名な、菊次郎の夏でした。
話のあらすじはもう有名だからいいや。



まだ学生の時にレンタルしたり、テレビで見たのに、結構ーーー記憶飛んでました。
お母さんに会うシーン(というより見かける)が結構早かったんだなあと。
最後なイメージがありましたが、実際真ん中くらいでした。


◆ ◆個人的に印象に残ったシーン◆ ◆




すでに別の家庭で「お母さん」になっていた姿を目の当たりにし、
泣きながらその場を離れる正男。
そして母親の姿をみた時のたけしさんの表情がもう何とも言えない!!
余計な言葉も演技もない。
下手な嘘が逆に悲しくなってきて、ショックが大きいシーンだと思いました。


なんとか慰めようと、通りすがりのバイクの二人組(グレート義太夫さんと井手らっきょさん)から
お守りとしてバイクに吊るしていた天使の鈴を(強引に)もらい、
「お母さん引っ越しちゃってたって。坊やが来たらこれを渡してくれって。」と、
下手な嘘といっしょに正男に渡します。



この鈴のデザイン、スタッフロールに「篠原勝之」とでていて、あれと思って調べたら
「鉄のゲージツ家」で知られるクマさんのデザインでした。
へぇ~~!


カップル役でてきた細川ふみえさんも優しくて可愛くて最高です。
3つのボールでジャグリングしてたけど、このために練習したのかなあ。

そのカップルと、正男、菊次郎で思いっきり「立入禁止」の看板が立っている芝の上で、
楽しそうに過ごすシーンも、「正男が理想としていた家族」の仮の姿という意味合いなのかなぁ
なんて思えてきました。


あとインパクトのある絵ヅラといえば、序盤に出てくるこわいおじさん(麿赤児さん演じる変質者)が、
文句なしに怖いww 踊りも怖い。
夢に出てきたって言ってました。
現場ではとても優しい良いおじさんだったとのことです。(普段から怪しかったら大変です)



◆ ◆インタビュー◆ ◆




このキタノ映画シリーズの楽しみは、映画終わったあとにもあります。
その作品に出ていた方をゲストとして迎えて話を色々きくのですが、
なんと正男くん役の子(もう青年)が登場!
しかも15年経ってJRの職員になっていました。
面影がなくてびっくりです。いやいや立派になられて。


撮影は主に夏休みに行われていて、新幹線でロケ地に通っていたんだとか。
いつも旅行気分で楽しみで仕方なかったのだそうです。
その楽しい記憶がのちのち、その仕事につくきっかけになったと語っていました。

いいですね~。映画に出ただけでは終わらず、こんな形で人生に影響を与えたなんて。
それに撮影終了後、撮影現場が楽しすぎて終わりたくないと駄々をこねたなんて話も。
実際楽しそうですもん。この映画。
裸だるまさんがころんだとか学校で広めたかったと言っていました。(流石にそれは;;)


司会進行役の玉袋筋太郎さんが、「将来子供が出来て、大きくなった時に
何も言わないでこれみせて、終わったあと『これ実は俺なんだ』って教えたらすごい
びっくりするだろうね。」というと、いいですねやってみたいです。と答えていました。


◆ ◆映画の雰囲気と世界観◆ ◆




全体的に静かで詩的で、BGMもないシーンがたくさんありました。
北野さんは演技指導をしない、逆に「なにもするな」と言われる上、
台本も読むな、などというのは有名な話。

やさしいおじちゃん役の今村ねずみさんが「もぎたて」という表現をつかっていました。
まさにそれだ~と同感。
飾ったりトッピングしたり、アレンジしたりが一切ありません。
すごく良い香りがする一瞬を使い続けているのでしょう。

また、先ほどのインタビューに戻りますが
子役だったため監督の要求に答えられないことがでると、
じゃあいいやこうしようと監督から臨機応変に別の要求にかえてくれて、とても気が楽だったそうです。
傷があろうが、形が悪かろうが、その姿に合わせて撮る。無理強いはしない。

だから自然体に、まるで日常を見ているような感覚で映画が進みます。
その上BGMのないシーンも多々。海の音だけ、車の音だけ、なんて普通です。
だから余計に現実感が増し増しなんだなあ。
現実世界にはBGMなんかないもの。

静まり返っていても数々のシーンが成り立つのは、
やっぱり独特の世界がしっかりあるからなんでしょう。
でも見ていると飽きる、難しいという意見もわかるけどね。

◆ ◆よだん◆ ◆



優しいおじちゃんと一緒に、人のとうもろこし畑から失敬したやつを
勝手に道端で売ってるシーンがあるんですが
1本200円が2本買うと500円と何故か割高に。
クスッときた。


ほんのちょっとだけ、サイトモ畑で葉っぱをむしゃむしゃやるセスジスズメ幼虫が映って
ヒャッハーでした。映画デビューしてたのね!


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2 コメント

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ぶじこさん (丸底フラスコ)
2013-06-09 22:33:00
再放送は次の火曜か、再来週またやりますよ。
やっぱ、久石さんの音楽センスは天才ですよね!サントラ借りてこようかと思うくらい。
そうそう、出演者若くてびっくり。笑ってしまうくらいでした。
女性はどの映画も少ないですね。
もう少しあとに放送される「dolls」くらいしかメインで出てこないんじゃないかしら。
台湾の映画はよく知らないんです。初耳のタイトルなので、覚えておきます。
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あーー!! (-)
2013-06-09 21:23:00
予告見てたのに、予約するの忘れていた_| ̄|○(ついでに毎日かあさんも予約忘れていた)
また、やってくれないかな??
エロティックな関係とキッズリターンは見ました。
キッズリターン、音楽が、映画に本当によくあっていて、映画の切なさが増しました。金子賢が若すぎて一瞬誰だかわからなかったです。
女性の登場人物が圧倒的に少ないのには何か意味があるのかしらん??あの二人、頑張って幸せになって欲しいな。
台湾の モンガに散る て映画観たことありますか?
ヤクザ映画なんですが、なんとなく、見終わった後の切なさが似ています。。全然違う結末なんですがね。若いって、いいようで、悪いと思いました。泣
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