みそ汁はたまご入り

群馬の山奥・通称ムーミン谷に住んでいる プライベーターラリーストのライブログ

サスペンションはたまご入りで・・・。真打ち!SS11パノラマインカー

2010-02-05 00:50:02 | ラリー動画

さあ真打ちのインカーです!SS11最終SSパノラマです!

今回エントリーする車はエボ1にするかベルサーチ号にするかは

エントリー最終日まで決まっていませんでした!

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最後の最後でEMIGEARのテストをすることが決まり

EMIGEARの実戦テストをBICCで行うことになりました!

と言うわけで見事ベルサーチ号に白羽の矢が当たりました!

この日から本番まで約1ヶ月で実戦で使用可能な

サスペンションに仕上げ無ければなりませんでした!

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その経過は書くと長すぎるので省略しますが、

BICCで実戦テストしたかった1番の理由はパノラマが

サスペンションのテストに絶好のコースだからです。

ご存じの様にパノラマは日当たりが良い場所なので

毎年ターマックとアイスと雪のミックス路面になります。

雪壁も少なくウルトラハイスピードなので

非常に難しいコースです。

1名を除いてはみなパノラマは踏めない!と言います。

何故でしょう!それは怖いからです。

恐怖心が先に立ってしまうので自分のドライビングが出来なく

なってアクセルを抜いてしまうからです。

ターマックとアイスとスノーと路面状況が目まぐるしく変わり

しかも、昼間溶けて流れ出した雪が氷ってアイスパッチに

なってしまいます。

レッキと違う状況なのでペースノートにも無い場所に

アイスパッチが潜んでいます。

ですので急激な路面変化に恐怖心が出てしまい

攻められなくなります。

ターマックから急にアイスパッチに乗ると

車1台分位飛ばされるので本当に怖いです。

でも、そういう路面状況でもサスペンションがきちんと

動いてくれてグリップ変化の挙動をマイルドにしてくれたら

かなり安心感が出ると思います。

ターマックからアイスパッチに乗った瞬間の

フッと接地感の消える恐怖感は実際に

走った選手にしか判らないと思います。

そう、サスペンションにはこの接地感、安心

が必要です。はあくまで人間の感覚なのでショックテスター

などデータには出ません。

もしドライバーが機械だったらパノラマも怖く無いはずです。

サスペンションが常に路面のインフォメーションをドライバーに

与えられれば接地感をドライバーが感じる事が出来ます。

急な路面変化にも動きがマイルドなら安心感が有るので

アクセルを踏めるようになります。

この接地感、安心感がラリーやダート競技には非常に

重要です。

この性能を出すのにはエンジニアの感覚

が頼りです。

ここでエンジニアの経験とセンスが問われます!

自称天才エンジニアはこの自分の要求を旨く形に

仕上げてくれました!

さすが自称天才エンジニアです!ありがとう!

と言うわけでパノラマはサスペンションテストには

非常に適したコースと言うのはお判り頂けたでしょうか!

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で本題に戻りますが、自分もラリー本番のパノラマは

大嫌いでした!何が嬉しくてスタッドレスで舗装を

走らなければならないのか!と思っていました!

スタッドレスで舗装を走ればタイヤが減ってしまいます!!

スノーラリーに出ているのになんでこんな怖い思いを

しなければならないのか!と!

そして、去年初めてBICCに出てみて世界の人が

パノラマのように難しいコースになればなるほど尋常じゃない

タイムを出すのであらためて尊敬してしまいました!

雪だけ、アイスだけのような一定の路面コンディションなら

手が届きそうな気もしましたが、難しいコンディションに

なればなるほどお手上げのタイム差が付いてしまいます。

世界の人曰く「こういうパノラマのようなコースを走らないと

世界で通用するドライバーが育たないんだよ」と仰ってましたが

まさにその通りだと思います。

どうやって走れば良いのか問うと

「アイスとかスノーとか気にせず進入のターマックから

思い切り姿勢を作って全開で入って行くんだよ!

入ってみてアイスだったらドライバーが何とかすればいい!」

基本のドライビングは常に同じでアウトインアウトで

行くそうです!

パノラマはターマックは進入からテールから飛び込む

気持ちでアングルを付けて全開で入る!

コーナーがターマックのままだったらそのまま全開!

コーナーに入ってアイスだったらドライバーが

何とかしてそのまま全開!だそうです(笑)

レッキの時かなり舗装が出ていたので

また貧乏根性、もといターマックに合うだろうと

11年落ちのラリスタを選んだのですが、これが

またターマックでグリップしなかったんです・・・泣

確かにタイヤはヨレないで剛性感はあるのですが

キューキュー泣くだけでグリップレベルは低かったです。

やはりターマックでもヨレても新しいラリスタのコンパウンド

の方がグリップするらしいですね(笑)

それでも、この1セットで走りきろうと思っていたので

パノラマはどうしてもタイヤが減ると思って抑えてしまいました!

でもそれではサスペンションセテストにならないし

最終SSは思い切り行って見ることにしました!

世界の人の走りを真似してアウトインアウトで

進入から姿勢を作って全開で入って見ましたが

サスペンションが非常に接地感が有り、アイスに乗っても

挙動がマイルドなので安心感が有ります。

インカーで見ても挙動の穏やかさがお判りになると思います。

また、進入から姿勢を作って入って行った方が

アイスパッチに乗っても挙動が乱れづらくコントロール

しやすい事も判りました。

このパノラマは世界の人にキロ1秒弱のセカンドタイムで

走れました!

世界の人もこのタイヤでこのタイムなら自慢して良いよ!

と言ってくれたので自慢してます(笑)

タイヤはダメでもサスペンションのお蔭で安心して走れた

為ですね!

パノラマ名物ロングストレートの先からの下り区間が

アイスバーンでこの区間だけアウトインアウトで走れず

自分の走りをしてしまいました。

世界の人はここも完全にテールからコーナーに飛び込んで

アクセル全開で踏んでいると立ち上がりで真っすくに

なる!と言っていました(汗)

この下りのアイスバーンの区間のタイム差が1番大きいのでしょう!

来年はこの下りもアウトインアウトで全開で抜けられるよう頑張ります!

EMIGEARは短期間で開発したにも係わらず、十二分な仕上がりに

なりました!

みそたまのDNAがぎっしり詰まったサスペンションです!

EMIGEARをお待ちいただいている皆さん!

想像以上の性能ですよ!もう少しお待ち下さいね!