みそ汁はたまご入り

群馬の山奥・通称ムーミン谷に住んでいる プライベーターラリーストのライブログ

廉価版ECUの落とし穴

2014-07-15 19:17:37 | MOTEC・LINK・GEMS・ECU
GDBインプレッサの改造車が前回の丸和のイベントでエンジンが吹け上がらなくなる症状が出たというので
ログを見てトラブルシューティングします!
Photo

スタートして1コーナーまでの間で回転が6,000rpm位で頭打ちしてしまったというので
ログを確認した所この区間ですね!ログでも6,000rpmで頭打ちしているのが判ります。

Link2

色々、原因は考えられますが一通りログを見てこの区間だけ他と違うログがあるとすれば水温ですね!
スタートでは83℃ありますがストレートでは75℃に落ちています。
Link3

タイムプロットで水温を追っていってもこの区間だけ水温が75℃前後です!

Link4

エンジン回転が正常に戻った区間では84℃有ります!

そうすると考えられる原因がこれです!

Link5

LINKにはRPM Limit Tableという設定があり水温で回転リミッターを設定出来ます!

ですが70℃では7500RPM、80℃では8000RPMの設定になっているので
本来は75℃の水温では問題無く回転は上昇するはずです!

ここがLINKを含めて廉価品のECUの落とし穴です。

仮にECUが75℃の時に50℃の水温だと認識してしまったら6,000rpmでリミッターが効いてしまいます!
水温は75℃と認識していますがRPM Limit Tableでは50℃を認識してしまっている可能性があります。

こういう誤作動や誤認識は廉価版のECUでは多々あります!

そういう所がMOTECとの信頼性との差なんだと思います!

それを踏まえてセッティングする必要が有ります!

競技車しかも改造車ですので細かい設定はせずに一律8,000RPMにリミッターを設定してしまえば
解決する可能性があります!

Link6

同じ理由でMAP Limitも60℃と誤認識してしまうとブーストリミットが効いてしまうので
一律リミットを上げてしまった方が良いと思います。

廉価版ECUをセットするコツはシンプルイズベスト!だと思います