tokyoonsen(件の映画と日々のこと)

主に映画鑑賞の記録を書いています。

自己満足について

2020-07-31 22:05:37 | 物に悩まされない生活
 今さらだけど、自己満足って何だろうなという話。


 自己満足が否定的に語られるのは、他との関係性が抜けている(ように見える)からだ。

 けど、他人を満足させられたと思ったその時、人は自分にも満足してるんじゃないだろうか。
 雇客や、雇用主や恋人の期待に応えられたと思ったその瞬間、そんな自分に満足してるんじゃないだろうか。


 逆に、他人の評価だけで、そこに自己満足がちっともないとしたら、どう考えてもそれは不自然。何かおかしいし、多分長続きしない。

 ついでに、自分が満足していないなら目の前の他人だって、本当に満足しているか怪しいもんだ。
 自分の消化不良をよしとするなら、他人の消化不良もよしとしている可能性が高い。


 そう思うと、客観性がないと否定される自己満足も、案外重要に思えてくる。

 他者満足が先か、自己満足が先かと言えば、自己満足が先のような気がしてくる。
 自分の満足が分からないなら、他人の満足も分からないだろう。


******
 お腹いっぱい何かを食べても、そのうちお腹が空いてくるように、満足という感情だって、そんなに長くは続かない。

 だとしたら、瞬間、瞬間、徹底的に自分を満足させてあげたらいい。
 逐一、満足させてあげたらいいと思う。
 他だけを見て足元をすくわれないように、毎瞬、毎瞬、力の限り、自分を満足させてあげよう。


 案外あるのは、自己満足を他人に押しつけるという荒技。笑
 まあそういうことも、あるかもしれない。
 ただその場合、大抵の他人は、愛情たっぷりに断ってくれるか、苦笑いして受け取ってくれるか、拡大解釈をした上で喜んで受け取ってくれるだろうから、大丈夫。

 そう思うことにしよう。


 全ては自己満足ありきだ。
 まずは、自分をとことん満足させてあげよう、全力で。

『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』

2020-07-29 00:05:09 | 映画-ら行

 ウッディ・アレン監督、2019年、92分、アメリカ。

 ティモシー・シャラメ、エル・ファニング、セレーナ・ゴメス、ジュード・ロウ。


 面白かったなぁ。

 映画って、観た時の気分によって面白く感じたり、そうでもなかったりするけど(私にはその傾向がある)、今回は正にベスト・コンディション(?)だった。
 観終わってすぐに「もう一度観たい」と思ったくらい。

 「ニューヨークを舞台に繰り広げられる、洒落たロマンティック・ラブコメディ」。
 色々な人物の、様々な感情の揺れをテンポよく描き出す。おかげでこちらは、整理が全くつかないほど。そして後味はなぜか、ノスタルジック。
 20歳前後の、若い男女が主役だからかもしれないけど。
 そして美しい。

 主人公ギャッツビー役のティモシー・シャラメは、ついこないだ観た『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』でも同じような役柄を演じていて、デジャブかと思った。
 しかも、チャン役のセレーナ・ゴメスも、ついこないだ観たジム・ジャームッシュ監督の『デッド・ドント・ダイ』に出演していて、自分が整理がつかないのはそのせいもあるかもしれない。思いがけない脳内交錯のプレゼントだ。人気若手俳優さん目白押し。
 エル・ファニング演じる、ギャッツビーの彼女アシュレーも、とても可愛く、絶妙に可笑しかった。

 ウッディ・アレン監督は、御年84歳とのこと。
 どんな気持ちで脚本を書いて、どんな気持ちで映画を撮ったんだろう。

 長梅雨のあいだに観られて良かった。それもまた、ベスト・コンディション。

 

メトロポリタン美術館はほぼ庭↓





あれはあそこに置いておこう。

2020-07-20 15:50:19 | 物に悩まされない生活
 天気が良くて、目の前の仕事をとりあえずほぼ終えて、気分は穏やか。

 最近は、やらなくちゃいけない事はなるべく午前中に終えて、午後からはやりたい事だけすることにした。
 と言っても線引きがはっきりせず。やらなくちゃいけない事の中にも、やりたくてやる事と、面倒だな~と思いながらやる事があるので、ここの仕分けは大切。

 
 やりたくない(と感じる)けど、やらなくちゃいけない(と感じる)事。

 追々、これをどうにかして行こう。

 方法。

1.やりたいと思えるやり方に変える。
2.やりたいと思う理由を見つける。そもそもどうしてそれをしているのか、どうしてしなくちゃいけないと思ってるのか、理由を忘れてるかもしれない。
3.やめる。


 案外、やらなくちゃ!と思ってることも、やらなくても大丈夫だったりする。
 他の方法を考えてみると、案外それで回ったりする。

 一番良かったのは、「物に悩まされない」と決めたことかな。決意すると結構気が楽になって、あれやんなくちゃと思った時に、「いやいや、そういう事に悩まされないから。」と余裕で言えるようになった。

 例えば、座っている1メートル先にゴミが転がっていても、「あれはあそこに置いておこう。」と余裕で言うことができる。そんな午後。

『風の谷のナウシカ』

2020-07-13 22:16:16 | 映画-か行
 すごく久しぶりに『風の谷のナウシカ』を観た。

 初めてがいつだったか、忘れてしまった。
 一番たくさん観たのは高校時代で、寮生活の上映会で何度も観た気がする。ナウシカとラピュタとカリオストロの城を、何回も繰り返し観たと思う。上映会は小学生から高校生まで一緒くただから、ジブリ作品しか選択肢が無かったのかも。ただ何度観ても楽しかった。
 上映会のスクリーンは小さめで、それでも目の前いっぱいにナウシカの世界が広がった。


 「一生に一度は、映画館でジブリを。」
 ということで、6月末からジブリ4作品のリバイバル上映が始まった。

 大きなスクリーンで、時代のせいか少し粗めに感じるアニメーションを観ていて、少し不思議な感じだった。


 ナウシカ達の住む世界が、今、どこかに存在しているような感じがするのだ。
 というか、実はずっと存在し続けていて、その場所ではやっぱりナウシカが戦ったり、空を飛んだり、オームが歩いたりしている。ずっと。
 まるでパラレルワールドのように。

 座って映画館のスクリーンを眺めていると同時に、何か違う次元の世界を生々しく覗いているような、次元の隙間にいるような感覚がした。


 懐かしい、というのもちょっと違う。

 あまりに何度も観たので、意識上はうろ覚えなのに、無意識が色んなことを記憶していたのかもしれない。

 「風の谷」は昔からあるし、今もあるし、これからもずっとあるんだな、と訳もなく実感(?)したという、変な経験だった。



 『風の谷のナウシカ』、宮崎駿監督、スタジオジブリ(トップクラフト)。1984年。




コミック版↓




※漫画版については、オリラジの中田さんがyoutubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」で、二部構成で詳しく語ってくれています。
とても楽しいので、良かったらこちらもどうぞ!
(前半)https://www.youtube.com/watch?v=WiqufoF_3hE
(後半)https://www.youtube.com/watch?v=kZr4m303AB4




 

 

下々のモノ

2020-07-05 15:11:53 | 物に悩まされない生活
 さて。

 物に対してジャイアンになる、と決意したはいいけど、気がつくと「あれしなくちゃ、これしなくちゃ」になっている。

 ゴミ捨てなくちゃ、台所片づけて、洗濯しないと!、などなど気がつくと、物に振り回されている。

 生活の基本に関わる事はやらなきゃ仕方ないんじゃないの?という意見もあるかもしれないけど、私は嫌だ。
 嫌というより、出来れば根本からごっそり解決したい。
 

 それで、より優位に立つべく、ジャイアン化より更に一歩踏み込んで考えてみた。


 そうだ、「下々のモノ」だ。



 目の前に今、広がっている世界(部屋)を見渡してから、「これ、全部、下々のモノ。」と言ってみる。殿様気分で。めちゃめちゃ上から。

 そうしてからおもむろに、「よしよし、苦しゅうない。どれ、今日はわたしが面倒みるとしようかな。ふぉっふぉっふぉ。」と、洗濯機を回してみる試み。