tokyoonsen(件の映画と日々のこと)

主に映画鑑賞の記録を書いています。

『トップガン-マーヴェリック』_冒頭のトムの背中

2022-06-27 23:39:47 | 映画-た行

『トップガン-マーヴェリック』、どうして何度観ても楽しいんだろう?

 

とてもシンプルな映画で、そこが良いところと言えば良いところ。

 

シンプルなんだけど、足りないところがなく、かつ無駄なところもない。全てがある。

体験したことのないものを見せられているんだけど、何かを体験してる。

こんな美しい映画ある?

 

 

自制心と緻密さをきれいにエンターテインメントど真ん中にぶち込んだ、素晴らしさよ。

考え抜かれ、練り上げられた上で、情熱という見えないブースターにより投げ込まれた。

手を抜かない完璧さも見応えがあるけど、さらに超える、これは何?

 

マーヴェリック・ブログ三回目の(自制心に欠けた)私が言うのもなんなんだけど、美しいとしか言い様がない。

という訳で、自分の好きな冒頭シーンを思い出に書いておこう。

(以下ネタバレがありますのでお気をつけください。)

 

 

前作をなぞるように始まる、冒頭。

 

鐘の音。流れるアンセム。鐘の音。TOP GUNの文字。小さい鐘の音。MAVERICKの文字。

空母から離陸する戦闘機と、艦上で動く人たちの絵。Danger Zone。

逆光。

 

ここいいですねぇ。。

 

それから暗転。

ドアが開けられ、光が差し込む格納庫が見える。

手前に浮かぶ、背中の影。

格納庫へ降りて行く、逆光の背中。

 

トム・クルーズ!

 

トーーム・クルーーーズ!

 

もう背中の輪郭が、トム・クルーズ。

真っ黒な影なんだけど、あのシルエットはまごうことなきトム・クルーズ。

その瞬間私達は、パズルのピースがばちりとはまったのを目撃した。

 

背中でね、しかも真っ黒な逆光の背中(と耳)のシルエットだけで、冒頭のノスタルジーと期待にさまよっていた私達の心を、一気に掴んで「No problem!」と持って行くってどんだけ凄いのトム・クルーズ。

 

(私達って勝手に言ってますけど、まあ私です。)

 

映画が動き出すのにはトム君の背中で十分だった。

 

 

そしてダーク・スターのシーン。

 

 

その後は、これでもかこれでもかと観客の願いを完璧に、万遍なく(意識していないものまで含め)、「はい、どうぞ」「はい、どうぞ」と次々に叶えまくって行くというのが、この映画です。

 

信じられない!

 

 

空母から離陸!↓

 

F18で練習しましょうのシーン↓

 

トム無双のシーン↓二機の間に突っ込むところ。

 

…マーヴェリック・ブログ、もう最後にしよう。


『トップガン-マーヴェリック』_情熱と緻密さと

2022-06-15 22:56:14 | 映画-た行

 結局、4回観に行っている。

 

 別に私だけではなくリピートしている人は沢山いると思うんだけど、一つ言えるのは、トム・クルーズが窓から飛び降りるシーンでは毎回笑いが起きる。

 何回観ても、上映前からワクワクするし楽しい。映画館で上映しているうちに、後2回は観たいです(笑)。

 

(前回のマーヴェリック記事はネタバレなしでしたが、今回はネタバレがあるので、これから観るという方は気をつけてくださいね。)

 

 YouTubeを見ると沢山の方が「歓喜の声」を上げていて、映画館にいない時は暇さえあればそれを見て、熱い気持ちを共有している(笑)。

 それも面白いんだなぁ。勿論色んな人がいて色んな表現をしているけど、とにかく「傑作」であると。結局はそれしかない。

 言葉を失う「傑作」。

 

 

 一つ小賢しい言い方をすると、この映画はメタ構造である。

 意図している部分も勿論あるだろうし、映画、特に「何かの続編」は大抵そういう性格を持ってはいる。けれどこの映画の強さは、そんな誰かの「意図」などを超えた無限の広がりを感じさせるところで、そこで、言葉を失う。

 無限…? そこは私の主観ですよ(笑)

 

 語れるとすれば、まず「前作」との比較。そして「トム・クルーズ」という俳優、映画人(むしろ一人の人間を超えた現象、概念と言っても良いかも)。それから「映画を観る」という体験について。まだあるかな。

 でもそれらを語ることは全く、この映画を語ることにはなっていない。むしろそれらを語らせない、圧倒的な強さを一番手前の層で見せてくれる、それこそが私が『トップガン-マーヴェリック』の一番好きなところだ。

 

 

 次は「ヨットのシーン」について書こうかな。

 忘れないようにここにメモしておこう。

 何せ個人の解釈や感想なんてミジンコみたいなもので、まあまあどうでも良いんだから。

 

 

 ん?ネタバレしなかったですね。

 

 

前作でもあったバイクでの疾走シーン。ほぼ同じです!↓

 

ロマンスの相手役、ペニーとの二人乗り。こちらも相手は違うけどほぼ同じ!↓

 

『トップガン-マーヴェリック』、ジョセフ・コジンスキー監督、2022年、アメリカ、131分。原題『Top Gun : Maverick』。