インフルエンザ等のウイルス感染症は、喫煙や受動喫煙によって罹患しやすいこと、また重症化しやすいことが知られています。
例えば、イスラエルの軍隊でインフルエンザが流行した時に、喫煙兵士と非喫煙兵士のインフルエンザの発病率と重症化率を調査した下記の図のようにデータが公表されています。 参考資料
・また、喫煙者では非喫煙者の 5.69 倍(オッズ比)インフルエンザに罹患していました(Lawrence, 2019)。
・中東呼吸器症候群(MERS)は COVID-19 と同じくコロナウイルスの感染症ですが、2016 年の論文によれば、MERS に罹患した喫煙者の半数が死亡、非喫煙者では死亡者がなかっ たと報告されています(Sherbini, 2016)。
・UKの著名な呼吸器疾患の専門医師 Gisli Jenkins 教授によれば、喫煙者は高い率で肺の損傷疾患であるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)に罹患しており、COPDの人々はコロナウィルスのような呼吸器疾患に高い危険性を持つことは当たり前で、この疾患の重症化と喫煙率は関係する可能性がある、と発言しています。
※このような疫学的調査によっても呼吸器感染症に対する喫煙及び受動喫煙の危険性は明らかです。
感染症の重症化は、糖尿病や高血圧などの基礎疾患等がリスクを高める可能性が報告されていますが、禁煙すればそのリスクを速やかに低めることが期待できます。
「ウイルス感染予防のために、咳エチケット+しっかり手洗い+そして今すぐ禁煙!」