自著の小説・詩の紹介(巨人戦)

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高木徳一の小説の執筆状況と13作目の詩

2008-03-03 14:30:15 | 小説

 今日は。

 寒さが緩んでまいりましたね。家の白梅が満開で、紅梅は三分咲きになり、春を感じます。

 水元公園の鳥が運んだと思われる実が二十年の歳月を経て、大木となり、一昨年から夏蜜柑としてビタミンCの恵を与えてくれております。

 明日は会社のOB会『雅文化サークル』主催の上野鈴本亭での落語を聴きに出掛けます。笑いは健康の元、大いに愉しんできます。昨年は浅草演芸場で聞きました(これが生の始まりです)。

 野球はオープン戦がたけなわで、新しいスターの誕生が待ち遠しいですね。スキーモーグルW杯では上村愛子さんが二連覇。広州で開催されている世界卓球では惜しくも男女とも銅メダルに終わりました。中国が英才教育で圧倒的な強さを誇り、出場機会を求めて日本、韓国、シンガポールなどの国籍を獲得した人もいる由。広州と言えば、北京から出張した際四車線の両脇に広葉樹の法国梧桐樹(フランス・プラタナス)が緑葉を広げ、トンネルとなり、夏の日差し除けとなっていた事を思い出します。

 小説、『赤い笹舟―女達の心理戦争―』の私設編集長のコメントは、『フラッシュバック(回想場面)の中に、またフラッシュバックがあり、判りづらい。また、婚約者同志の性愛描写よりルームメートの同性愛もどきの描写の方が濃密で、逆にしたらどうか』でした。自分では、奇抜で面白いと思ったのですが、彼の意見を取り入れて直してみると、スッキリしました。やはり、独りよがりだったのでしょう。一週間後に再読し、新人賞に応募します。

 それでは、『旅愁散文詩』の13作目を贈呈致します。

 十三. 群馬県鬼押し出し・『浅間火山博物館』(万物流転)

                    昭和六十三年十月

  (一) 浅間山の大噴火、夜空を焦がす大火柱

      ドドッー、ドドッーン、ドドッーン

      間断なく流れ来る真っ赤な溶岩流。

      「駄目だ、逃げおおせない、誰か助かれー!」

      人の気持ちなどお構いなく、子供を、大人を、

      家畜を、家を、樹木を、村を一飲みに。

      石段を昇り詰め、社に辿り着いた二十数名。

      傷だらけの身体の痛みを忘れ、暫し呆然。

      眼下は地獄絵そのもの。

  (二) 已む無く再婚し、自然を呪いつつ子を産む。

      自然も春夏秋冬を繰り返し、村人の気持ちを和ませる。

      村を立て直し、村人の顔にも何時の日か明るさが・・。

      溶岩樹型があちこちに、焼け爛れた樹木が幾星霜

      立ち尽くす。

      ガスが抜け、軽石状に穴が開き、ぶつぶつしている奇岩、大岩。

      生を全う出来なかった村人の顔、顔がその穴から今にも顔を

      見せそうな。

  (三) 万物流転、歴史は繰り返す。

      珍しき景観を愉しむ観光客多し。

      自然の偉大さ、恐ろしさに素直に立ち向かいて、

      人間の英知を結集し、科学技術を発展させ、警戒心

      怠るべからず。

      現代もなお、三原山、十勝岳噴火、アルメリア地震と、

      大自然はあいも変わらず生き続けている。