今日は。
本日の文化の日を如何お過ごしでしょうか。3連休の今日は休養日でしょう。
明日は米国大統領選挙日でお互い大いに関心がありますよね。当然、日本の衆議院解散が何時になるのかも。
さて、自著小説の方ですが、12作目の仮題『愛の万華鏡』の執筆を中断して、『ホンニナル出版』に紹介されている9作品全てを『物書きネット』に電子出版化しました。国境を越えた大ロマン、やくざの世界、クラス仲間の波乱万丈、新薬開発の裏話、癌と人間の心、戦争に翻弄される民など多彩なジャンルを描いております。1作品につき90円から160円位で閲覧出来ますので、是非ご鑑賞下さい。
なお、『ネガの絆ー歌咲くクラス仲間ー』は、ネット作家デビュー1周年を記念して無料公開中です。読後、必ず評価をして下さいね、反響を知りたいので。
なお、10、11作目の戦争シリーズ②と③は新人賞に応募中ですので、5ヵ月後には紹介出来ます。
今日からは、無料で電子出版で紹介して頂ける『でじたる書房』に9作品を掲載予定です。
『物書きネット』http://monokaki.net/ をクリックし、第1棟の008室の小説家徳さんの部屋を覗いて下さいね。そこには、9作品の作品紹介(作品が多くなったので、下部の次頁クリック)と5頁分の立ち読みもありますので、お楽しみ下さい。
それでは、28作目の『旅愁散文詩』を味わって、貴方の体験と重ね合わせて下さい。
二十八. 長野県諏訪(蛍と湖)
昭和四十三年八月
(一) ポワッー ポワッー 光が下へ 右へと 光跡描く 暗闇の垣根越し。
「何だ、ありゃ」「ホタルだよ。ホタルの光だよ。お前、見た事ねえのか・・」
「ああ、都会っ子なもんで」
そうっと捕えた。指の間から尾の光を見た。そうっと離す。
仲間の光跡に 負けじと発光す。
(ニ) ドドンガドン ドドンガドン
ピーシャラ ピーシャラ ピーシャララ
櫓太鼓に 笛の音が
みんな踊れよ 盆踊り
浴衣揃いに ジーパン姿
村の娘を 見習って
(三) おお 蓼科 霧が峰
抱かれし 渋の湯
前を洗い 前を隠し 湯船に入る
湯気が 割れた
目の前に 女の顔二つ
ご夫婦と中学生のお子様が
驚き 慌てた 上も下も
「交替だ。早く出ろ。お前が出なきゃあ、俺らは入れぬ」
「待てよ。待て! 今、入ったばかりだぜ」
「どうぞ、今出ますよ。私達長く入っていますから」
「そうじゃないんです。こいつに言ったんですから」
「どうぞ、遠慮なさらず」
乳房を手拭いで隠し、母、娘、父の順で、静かに木の香りする
湯船から上り、消えて行った。
「女の子じゃん。お前、目の前でうまくやったな」
「面食らったぜ。まさか女の人が入っているとは、ここは混浴か・・」
「混浴もへったくりもあるもんか。ここは大自然の真っ只中。
人間も大らかにならんいかんぜ」
友の言葉に苦笑い。
(四) 諏訪湖の水に 洗われし大鳥居
諏訪大明神 ここにおわす
村人の心の拠り所
子孫代々受け継がれ
民の苦しみを苦しみとして 喜びを喜びとして
受け容れる。
諏訪湖の深き心と共に