走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

二人の武士(もののふ)パート①

2007年12月17日 23時34分15秒 | その他
★☆★ こんな粘り強い県職員みたことない!!

 私の友人に愛媛県職員でF井さんという御仁がおられます。
彼は、現在、農林水産部門で農林水産加工商品の愛媛ブランドに汗を流されています。
彼との関係は、前職の時に彼が商業振興の担当をされていた時からで、本当にお世話になりました。

 F井さんとの忘れられない思い出は、ある時、商店街の関係でちょっとした事件が発生しました。
最初は大したことではないだろうと高をくくっていたのですが、雲行きが怪しくなり、調整にかなりの時間を有することになりました。
まちづくりの難しさは、利害関係を含めて、いかに摺り寄せていくか。
当然ながら、当事者は思惑通り行くわけではありませんから、その調整にかなりのエネルギーを必要とします。

 その年は、大晦日まで調整が続き、担当者とともに苦労したのを覚えています。
その時に、側面的に支援をしてくれたのがF井さんなのです。
実は、この調整いかんで国の予算がつくかつかないかの瀬戸際のところがあり、県の方も監督官庁として、国に対して細かに情報を入れる必要があったのですが、途中経過の悪い情報が入れば恐らく国は二の足を踏んだかも知れません。
正直、本当に焦っていました。

 でも、私たちのやり取りのほとんどを何も言わず横で見ていてくれたのがF井さんです(ほとんど毎日です)。
本当は、いろいろ言いたいんだろうなと思いながら、すべてを市に委ねていただいたことに対して感謝しています。

 そして、まだ調製中の真っ只中、年末の挨拶に県の担当窓口課に行きました。
道すがら、何て言い訳をしようか考えながら歩いたのを覚えています。
担当課長さんに挨拶をして、それからと思っていましたら、課長さんから先に「すべて聴いております。調整、大変だろうとは思いますが、私どもはすべてお任せいたします。」という労いの言葉をいただきました。
 F井さんのネゴだということがすぐに読み取れました。
私は、彼に深々と頭を下げるとともに、お礼を申し上げました。
 彼は、自然体に「当然のことですから。」と言ってくれたことを今も鮮明に覚えています。