確か土光さんが言われたと記憶しているのだが、コミュニケーションを例えて「電磁層だ」と言われたことがある。
その理由は、コミュニケーションはさまざまなシーンで、その伝わり方が変わるというのである。
伝言ゲームを想像していただくと、わかりやすい。
最初の話が最後の所ではまったく違う内容になることがある。
伝えている方は正確に伝えていると思っているのだが、聞き手の方は意に反して自分の都合のいいように解釈し、咀嚼して自分の言葉に代えて伝えてしまう。
最初はわずかなひずみなのだが、それが増幅され、結果的には最初の人の意図とは大きく異なるということになる。
これを前提に、土光さんは上から下へのコミュニケーションは誇張され増幅すると、そして下から上へのコミュニケーションは分断され、横へのコミュニケーションは収縮していくと。
土光さんならではの洞察力である。
そして、こう続ける。
電磁層となる犯人探しをしてみたら、自分だったということはよくある話である。(チャンチャン)