姫路市で起こった日本触媒のプラント火災はなんとも痛ましい。
消火にあたっていた若き消防士が大やけどを負って死亡した。
消防士たちは、消火にあたった薬剤の危険性を知らなかったという。
職務だといってしまえば、それまでである。
どれだけ危険なものを扱っていたのか企業側は知りながら、わざと事前に消防局に情報を入れておかなかった可能性がある。
企業倫理が本当にあったのかと、つい憤ってしまう。
上司が、「朝、元気な姿で出て行った。夜、その元気な姿のまま帰すことができなかったことが、残念で仕方がありません」と涙ぐんでいたが、28歳の若き消防職員にも家族がいたであろう。
確かに紙おむつなどの材料として世界トップのシェアを持つ企業なら、もっと誇りある行動をしてほしい。
社長さんは、「うちのプラントが早期に稼動しなければ、世界的に影響が出ると思われます」と、誇らしげとまではいわないが、そんな表情が受け取れた。
しかし、未然に防げた対応を恥じない企業体質があるとしたら、それはいかがなものか。
赤ちゃんと子育てママの応援をする企業だからこそ、人の命の重さをもっともっと大切にしてほしい。
亡くなられた消防職員のご冥福をお祈りしたい...