もしもしウインドー

僕の前に道は無い
僕の後に道は続く、、、
さ迷い歩む、
未来の窓もしもしウインドー

文化の日に因んで

2006-11-03 13:45:07 | もしもしウインドー14
シクラメン

あの人は
この時期になると
大きな背を丸め
゛北の篝火゛シクラメンを
懐に入れ帰って来る

ドライアイスの効いた夜
身動きの不自由になった身体で杖を就き
空白のロマン

毎年あの花屋の前の前掛け姿の
一声掛けてくれる゛お姉さん゛
心の愚痴を晴らしてくれた
゛あの花゛
共に冬の長いトンネルを抜ける北の炎
今、直ぐに飛んで行って
一鉢買って来たい

外では木枯らしの囃し立てる音

重なり合った黄葉の中から
あの花は
今年も裏切らずに
店頭の前で真っ赤な笑みの炎を灯し
あの人の来るのを待ち続けるでしょう

出た出た

2006-11-03 13:17:01 | もしもしウインドー14
夫は便座に、股がって
一晩中苦しんだ

あの日の
ラブを買いすぎたロマンの゛つけ゛が
税務署から送られて来る白い角封筒の裁判の
一晩中の゛やるせなさ゛

苦しそうに尋問を受けている

薄っすらと、夜明けのあかりが灯される頃
豊食の悪臭が漂った

゛オイ俺の尻を拭け゛
自分で尻拭いも出来なくなったんじゃ
笑っている場合じゃあ~りませんよ

かくれんぼ

2006-11-03 07:17:03 | もしもしウインドー14
大樹の、深まり行く葉色の変色して行く過程

親樹から離れ独り立ち

舗装路を
クルクル、クルクルと風に舞いながら
小走りに゛パー゛っと塀の側溝にに雲隠れ
゛さあ掴んだよ゛
この、でくの坊
こんなに散らして
今晩はここで゛冬眠゛です
でくの坊は、真っ赤な涙目で
゛腐ってしまう゛呟いた

゛もういいかい゛
゛まあだだよ゛

春まで雪下で゛かくれんぼ゛

きっと、鬼は、揚々と春陽をさげ
探しに来るでしょう