人生の階段ー日々の詩に託してー

ある老婆の日々ーー

ドキュメントの面白さ

2015年12月21日 | 読書

旅をしてきました

新幹線の中とか

旅先でずっと読んでた本が

二冊、偶然にも二つとも

自分の「母」を語りつつ

素晴らしいドキュメントになってて

その時代が映像のように

見えてくるし

家族の、とりわけ

母の

素晴らしさ、強さ、偉大さ

そして哀しさまでも

あますところなく

伝えられていました。

一つは「母ーオモニー」(姜 尚中)

一つは「何があっても大丈夫」(櫻井よしこ)

日本の母も

韓国の母も

「母」は偉大だと思うけれど

母にもよるのですね

私も「母」の一人ですけれど

ちっとも偉大とは思いませんし

知り合いで

我が子をすっかり支配して

ダメにしてしまった母もいます

母が偉大なのは

時代や環境の試練を

乗り越えつつ

わが子に真実

誠実に人生と向き合う姿を

見せることができた場合ですから。

そして子どもから見て

辛苦し葛藤し、なお子どもに

希望を抱かせることのできる

場合ですから。

二冊の本は日本が経験した

苦難の時代をもくっきりと

見せてくれます

そしてその苦難を

どんなにして乗り越えたか

その真に迫る姿を

見せてくれました。

 

 

 


武器地図

2015年12月14日 | 日記

こんな地図を一度

見てみたいと思いました

世界の武器が

どこからどこへ

どれだけ流れているのか

血管図みたいに

動画で見たいものです

そうしたら

ある国が

戦っている双方に

武器を売りつけているとか

敵方であるはずの相手に

武器を売っているとか

信じられないような

地図があらわれるのでは

ないでしょうか。

シーシェパードは

そういうものを告発したら

いかがでしょう

よその国の

伝統食にケチをつけて

乱暴をはたらくより

ずっと世界に支持される

かもしれません。

そんな地図の上で

日本は孤立、じゃない

毅然ときれいに

立っていることを思うと

このまま手を汚さず

しかも国民の暮らしが

今より少しでも

「幸せ感」が

続きますようにと

祈らずにはいられません。


秋日和

2015年12月13日 | 映画

秋日和とか彼岸花

小津の映画です

しーんとなって

小津の世界に浸ることも

ありとは思う

のですが

今はこのテーマ自体に

たくさんの?がくっついて

しまうのです

「嫁きおくれ」(いきおくれに)

なりそうな娘を結婚させるために

母(原節子・秋日和)、または父(笠智衆・彼岸花)

再婚をほのめかせて

娘が結婚する決心を

固めるように持っていく

そして嫁いだあと寂しい

秋の日差しのような

たたずまいを見せる・・・

なんとも情緒的ではありますが

適齢期をすぎようとする娘

という設定自体が

なにかしら「縛り」になってしまうのです

63歳で結婚した人もいれば

一生結婚しないで

豊かに人生を送る人もいて

それぞれなのに

世間という法律は

人の生き方を縛っているようで・・・

他の小津の作品は

見てますねぇ

初期のものからずっと見てます

なのに

このテーマにだけは

ついていけない

老婆でございました。


文化国家

2015年12月12日 | 日記

ノーベル賞をもらったから

日本は文化国家

なのではなくて

無数の科学者が

その下の層にひしめいていて

挫折したり

ささやかに成功したり

している国

そして無辜の民のなかにも

いろいろと研究したり

無駄に見えそうな

著述をしたり

幅広くまた深い読書をしたり

いわば

「重箱の隅をつつく」ような

研究がピラミッドみたいに

堆積している国

私はそんな国が

文化国家だと思うのです。

電車の中でちょっと前までは

読書する人がいっぱいいて

外国からきた人を

驚かせていたようですが

今その風景は

消えて

世界共通

スマホに夢中の

乗客ばかりになりました

これはもう「重箱の隅」どころではない

カタツムリの殻に

すっかり閉じこもった風景

なので

日本ももう文化国家から

外れました。


徳は孤ならず

2015年12月11日 | 日記

徳は孤ならず

必ず隣りあり

という言葉は論語にある

ようですね。

徳を積んだ人は必ず

隣人というものがある

という意味でしょうか。

隣人、といっても迷惑な人もいる

けど

この場合は「よき隣人」ですね。

ところで老後の男性で

だれひとり隣人も持たず

孤独のままにあの世へ

旅立ってしまう人が多い

女性ではこういうことはあまり

聞きませんがーー

男性というものは孤独に耐える

力があるのでしょう

けれど

男性社会の日本で

いろいろな付き合いをしてきたであろう

男性が最後に

隣人を持つことができないのは

なぜでしょうか。

妙なプライドや肩書きが

邪魔をしていたのでしょうか。

ま、孤独死を厭わない

というなら

それもまた

いいのですけどね。

しかし昨今

高齢者の万引きが

増えていると聞くと

ついあの佐久間象山も愛した

「徳は孤ならず必ず隣りあり」

という言葉を思ってしまうのです。

女性はーー

大丈夫です。

あ、でも

女性の高齢者の万引き

も多いらしいです・・・

若いうちから徳を積みましょうね

それぞれのやりかたで。

なんて言ってる自分だって

どれほどの徳を

積んできたものやら・・・