晩冬 小寒 第六十八候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)
小寒(しょうかん)
「寒の入り」ともいわれ、世の中では「寒中見舞い」
が贈り交わされます。言葉の上では、この後にくる
「大寒」のほうが寒気の強さを表していますが、
「小寒の水、大寒に解く」という言い伝えもあり、
むしろこの小寒のほうが、より寒気が意識されるかも
しれません。
水泉動(しみずあたたかをふくむ)
一年でいちばん寒さの厳しい時期に向かい、人々も背を
ちぢこめて歩く姿が目立ちます。
そうした中、地中では陽気が生じ、凍った泉では水が
少しずつ動き始める、そんな様子を示す言葉です。
目に見えないけれども、自然界では少しずつ春に向かって
変化が起きていることを見逃さない、先人の確かな観察
眼を感じ取ることができます。
旬のさかなは蜆です
味噌汁の具に利用される二枚貝としては、アサリと並んで
日本人に最も馴染み深いものである。佃煮・時雨煮などに
もされる。食味ではセタシジミがもっとも美味とされ、
次いで汽水産のヤマトシジミ、マシジミがおいしいとさ
れています。
オルニチンが肝臓に作用するため、俗に「シジミの味噌汁
は二日酔いに効く」と言われている。そのため、酒を飲ん
だ翌日の朝食に味噌汁にして食べる習慣のある家庭が存在
する。また、鉄分が多く貧血に良いともされ、更にうま
味成分の一種であるコハク酸を豊富に含んでおり、江戸
時代の昔より肝臓に良い食材とされています。
旬のやさいはブロッコリーです
地中海沿岸の原産。食用とするのは蕾の状態の花序と茎で
あり、収穫せずに栽培を続けると巨大になった花序に多数
の黄色やクリーム色の花をつけます。
緑色の花蕾と茎を食用とする。ビタミンB、ビタミンC、
カロチンや鉄分を豊富に含む。日本ではゆでてマヨネーズ
などの調味料をつけて食べることが多いが、欧米では
サラダなどで生食されることも少なくない。スープや
シチューの具、炒め物、天ぷらにすることもあります。
旬のさかなは鯉です
鯉は生命力が強い魚であり、海から離れた地域では古くから
貴重な動物性タンパク源として、日常的にも祝い事の席でも
利用されて来た。かつてサケやブリの入手が困難であった
地域では、御節料理の食材として今日でも利用されている。
江戸時代の調理例として、信濃国佐久郡岩村田宿篠澤佐五
衛門、滋野重長が、慶安元年(1648年)十月十九日晩に、
小諸藩主青山宗俊に献上した献立に「鯉さしみ、鯉吸い物」
の記載が見られます。
食材としての鯉は、福島県からの出荷量が最多で、鯉こく
(血抜きをせずに味噌で煮込んだ汁)、うま煮
(切り身をさとう醤油で甘辛く煮付けたもの)、甘露煮にします。
季節の楽しみ鏡開きです
鏡開き(かがみびらき)・鏡割り(かがみわり)とは、
正月に神(年神)や仏に供えた鏡餅を下げて食べる、
日本の年中行事であり、神仏に感謝し、またその供え
られたものを頂いて無病息災などを祈って、多くの
場合は汁粉・雑煮で食します。
一般的には、年神(歳神)へのお供えが松の内(1月7日)
に終わったあとの1月11日に行われる。元々は松の内が
終わる小正月(1月15日 (旧暦))後の1月20日 (旧暦)
に行われていたが、徳川家光が亡くなったのが慶安4年
(1651年)4月20日 (旧暦)であったため、1月20日を忌日
として避け、後に松の内後の1月11日 (旧暦)とされた。
商家の「蔵開き」が行われていた日に合わせたとも言われます。
日本語って綺麗で良いですよね!好きです!