何事も基礎は大事。
よく言われることでもありますね。
でも。
基礎だから、という理由だけでは納得できない人も
中にはいるようで…
ピアノでは、指使いはとても大切です。
行き当たりばったりで弾いていると、
どこかで破綻します。
いやいや、趣味でやっているのだから、
別に間違えたって誰に迷惑をかけるでもなし。
指使い、指使いって、先生、うるさいなぁ…
なんで守らないとダメなの?
音符を読みながら指番号も見るなんて、
そんなめんどくさいこと、したくなーい。
最初の譜読みは、どんな曲なんだろう?
あるいは、先生に弾いてもらって、
よしでは今度は自分で!
とワクワクして取り掛かったら、
なんだか最初はつっかえつっかえ。
ドレミを見たり、リズムを見たり、
もうそれだけで手一杯
なのに、指番号までって…
大変すぎる〜
気持ち、わかります。
わたしにもこどもだった頃ありますから(笑)
曲によって、その子の手の大きさに合わせて、
指番号を弾きやすく変えることだってあります。
でもね。
エチュードと、ハノン、そしてスケールは
守らないと意味がなくなってしまいます。
まず、エチュード、ハノンは、目的があるから。
弾きにくいと思っても、どのくらい手を開くかなど
手の感覚を学ぶためだったりします。
それから、フレーズを途切れさせないように、
スラーを途中で切らないようにするために、
ひと息で弾けるように、
指が足りなくならないようにします。
ではスケールは?
曲ではないし、別に途切れてもいいじゃない!
足りなくなったら、ささっととなりに移動して
誤魔化せばすむことだし。
それで音階ができないわけじゃないんだから。
そう思うかもしれないけれど…
スケールの指使いって、その先で出てくる曲の
すべての基本になっているんです!
楽譜に何も指使いが書いてなくて、
音が順に上がったり下がったりしている場合、
普通のスケールの指使いを使う。
そして逆に書いてあったら…
普通のスケールとは違った展開なのだということ。
(普通の指使いでも親切で書いてある場合も中級までならあるかも)
例えば
ドレミァソラシドのあと、もう一つ、
レまで順に弾きたい時、
いつものように右手は
3の指で次を1にしてくぐる。
これでは最後の音が、
指が足りなくなってしまいます。
そんな時、いつもとは違って4の表記が、
普通1で弾くところで書いてあります。
これはこの場合のみこうしてねってこと。
何も書いていないときは、
基本的にはスケールの普通の指づかい。
場合によっては、状況に合わせて
考えることもありますが、
適当にその場限りではなく決めます。
このスケールの指使いは、この先ずっと、
ピアノ学習者たちの間では、暗黙の了解として、
常識とされてしまいます。
だから、最初にスケールを学ぶときから、
きっちりと覚えてしまうのが、1番楽で、
効率が良いのです。
まちがった指使いで覚えてしまうと、
直すのも大変。
そんな大切な指使い、
説明すればわかる人もいれば、
わかりたくない人も(笑)
例えば手首を柔らかく使って弾く。
これは変にどこかに力が入っていては、
弾きにくいということ。
そして無理して弾き続けると、
身体を壊す原因にもなります。
また自然に楽に手を使えることで、
より上達につながる、
美しい音が出るなど、
良いことはたくさんです。
人間の身体を理にかなった方法で使わないと、
怪我や、演奏上の事故の元になります。
ピアニストみたいに、
何時間も弾くわけではないし、
趣味で楽しむのなら、
間違えたってかまわない、
という冒頭の考えもわかりますが、
そう言っている人もみなさん、
テレビで見たり聞いたりしたピアノ曲について、
あんな風にスラスラと素敵に弾けたら
楽しいだろうなぁって、言うのですよね。
『指使いは、数学の公式みたいなものです。
公式なしで解くのはとても時間がかかります。
はやく、楽に弾くために必要な
大切な基礎なんです。』
大抵の保護者の方は、
なんでダメなのかしら?と思いつつでも、
まぁ先生がそう言ってるんだから。
基礎が大切なのはわかるし。
と、思ってくださるようですが、
なんでダメなんですか?
うちの子にはそんなこと教えなくていいです。
楽しめればいいです。
と言うかたもいました。過去に1人だけですが…
楽しむためにどうしても必要なんです。
と言っても、少し経つとまた、
手首なんて使わなくてもいいです。
そんなプロみたいなことしなくていいです。
と言ってきます。
いやいや、それも基礎。きほんのき、くらいの
初心者が学ぶべき大切な基礎なんです。
この堂々巡り…💦
すごく悩んで、どうしたら良いか、
解決策を色々考えて…
このかたも、ピアノなんてどうでも良い
と思っているわけではないのです。
こどもさんの弾くピアノが
上手くなってきて、楽しみだと言うし、
テレビで見たり聞いたりした曲を
あんな風に弾けたらいいなぁと、言うし。
というわけで、散々悩んだ末に、出した答え。
どんな人にも効き目抜群の、
スケールのためのサプリメント!
音符を読みながら指番号も読むのは
耐えられないと言う人に(笑)
音符を書かずに、リズム譜。
そして指番号だけ書きます。
子ぎつねコンコン山の中〜♬
この曲は、みんなが知っていると思いますが、
これを使った指くぐりの練習。
だいたいの初心者用の教材には
スケールが初めて出てきた時など、
予備練習として指くぐりの練習が
少しはあるものですが、
時間が経つと忘れてしまって、
どどーんとスケールがまとめて出てくるときには
すっかり忘れていたり…
基礎が大切だと言うより
何も言わずに身体で覚えてもらいましょう!
と言う結論に至り…
ぶんぶんぶんの移調奏とか、
こぎつねのスケールなど
小さい子にはよくある練習方法なのですが、
少し進んだ人にも使えるように、
白鍵から始まる長調、短調、
そしてかけっこと3つにわけて、
それぞれシールを貼っていきます。
サプリ1はこぎつねとあそぼう
できたら一緒に遊ぶためのシールを貼ります。
サプリ2は、おやつをなくしたかなしいこぎつねコン
かわいそうなコンを思い、短調で。
できたらおやつをあげます。
好きなおやつのシールを貼っていくのです。
サプリ3はかけっこ。
長調も短調も素早く弾けるように、
コンとかけっこです。
これには続編もありまして、
黒鍵から始まる調で弾きます。
それはまたそのうちにアップしますね。
みんなが素敵な曲を楽しんで弾けるように
願っています✨🎹
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/3d/dae0b16a4d8770c7ae1c6e9acd952227.jpg?1555499578)