探知犬 自主活動中

世の中には人間のために働く犬たちがいる。
麻薬探知犬もそういう任務を負わされた犬だ。
そんな彼らの寿命は短いと聞く。
人間社会の秩序のために、犬の嗅覚を使い、その過酷な労働で
寿命が短いとしたら、とても気の毒でならない。

そんな従順であるがために薄命な犬たちの前では
なんともおこがましいゆる～い生活をしている我が家の探知犬も、
お仕事を（勝手に）している。

荷物が届く度に、なんだかテンションを上げ、
開封に興味深々で立ち会うのである。

つんちゃの師匠、フミ姉の小さい頃の行動にそっくりなのである。
フミ姉ときたら、小さい頃は宅配便には
自分宛のおやつが必ず入っているものと信じていたらしく、
何も入っていないお届けものにはひどくご立腹されたらしい。
あるときじゃがいもだけが入った箱を開け、
「何も入ってないじゃない」と
じゃがいもを放り投げたという逸話が残る。

つんちゃはさすがに自分のおやつが入っていないからといって
八つ当たりすることはないが、
トンポッチおばちゃんが送ってくれるおやついっぱいの宅配便を
いつも期待しているようだ・・・。

素早く鼻を突っ込む。

つん：ん？　なんかおいしい匂いはせえへんなあ・・・。

つん：なんや？あんた！？

（陰の声：鼻ぺっちょり付けないでちょーだいな、おニューなんだから・・。）

つん：ここから、おいしい「にゅーにゅー」出るのか？