”傘がない”朝

玄関を出てから、雨が降り始めた。
傘を撮りに戻るのは面倒だ。
つんちゃ、濡れて参ろう～。

雨が降っていない日なら、誰かしら公園にいるけれど、
さすがにみなさん、ちゃんと空模様を確認してから
外出を決めているようで・・・。（当たり前か。）
今朝は誰もいない。
ましてや雨具の用意のないものなど。

　だけども　問題は今日の雨　


と、思いきや、低木の茂みの向こうから
「ラン～～待って～～～」という声。
傘を持たないラン母さんがランに引っ張られながら飛び出してきた。

　行かなくちゃ　君に会いに行かなくちゃ　

「まったくもぉ～～～っ。
　家からここまで、ついさっきまで、足が痛そうに歩いてたのにー。
　急に走ると思ったら、つっきーがいたのかぁ～。」

似た者同士は仲がいい。
傘を持たない飼い主も似た者同士なのだった。

つん：ランちゃん、顔がブレてるでー。


ラン：今日はピンクでキメてきたのに、ちゃんと撮ってよ！
（陰の声：ランちゃんの毛皮が隠れて残念だけどね。）


ラン：あれ・つん、これ何、着けてんの？
つん：ん～～～なんか知らん。コリに効くとかってやつ。



ラン：あたしより１つ年下のくせに、ばばくさいねー。
つん：ランちゃんかて、さっきまでのろのろ歩いてたらしいやん・・・。
ラン：アタシは女優だから、カッコ悪いとこは見せないのー


　雨に濡れて行かなくちゃ　傘がない　

つん：晴れた日にすればええやん