ちょっと、ちょっと・・・
外面住職の家での有様は、ムスッとした小難しいおじさん。
声も張ることもなくボソボソ・・・
ボエ~っとして動きません。
そんな日常・・・
家ではそんな有様なのに家族の者にご門徒に対する姿を見られたら恥ずかしいことです。
そんな有様を案じるのでしょうね、ちょっとは人気者になれるように演出してくださいます。
これ、コイツの法衣バックの側面・・・
女子高生のバックではありません、40過ぎのオッサンのバックです。
「ショウジン君」・・・
お葬儀の時の私の依体姿を、娘が買ってくれたディズニーのキャラクター・ダッフィーに坊守が法衣を拵えて着せたものです。
もの凄く気に入っています、コイツ!
いつも一緒にどこへでもお参りします。
時には、一緒にお仏壇に向かい、時には、ご門徒さんの方に向かい優しさを振りまいています。
長いお勤めですので、皆さん結構見て下さるようで人気者になっています。
着替えをしてバックに法衣を収めて、「それでは・・・」って席を立とうとすると引き留められます、
「ちょっと、ちょっと・・・これ可愛いですね!」って感じで・・・
「可愛いでしょう!これ、坊守のお手製なんですよ!」って会話も弾みます。
下の風呂敷は御衣を包んでいるものなんですが、お分かりでしょうか・・・
パンダがコロンコロンと転がっているのです。
これ、上座で広げるのですから・・・
ムスッとしている平生のコイツが少しでもお参りしやすいように・・・
ちょっとでもいい人に見えるように・・・
ちょっとでも優しい人に見てもらえるように・・・
坊守や子どもたちの演出をいただき外面に拍車をかけることです。
支えられています・・・コイツ。
さあ、今日もお参りさせて頂こうな~。
しかし、こんな姿を学生時代知っている人に見られたらビックリするのでしょうね・・・
それもいいか~・・・
優しくありたいです・・・コイツ。