DVDを観ました。
三島由紀夫VS東大全共闘
50年目の真実
三島由紀夫と東大全共闘の討論会。
率直な感想から言うと作中に出てくる、解説してくれる人物がないと
議論している内容が、私のような凡人には理解できない。
高校の時の哲学の授業のような、哲学問答とよく言うけどそんな感じ。
質問に関しての回答が解らない。
だけど、これだけは解った。
会場は三島由紀夫に完全に支配されている。
最初三島をバカにするような笑い声から、後半は三島の世界
に引き込まれた笑い声に変化していた。
これが三島由紀夫なんだろうか?
私が生まれる前に割腹自殺をしているので、三島由紀夫という
昭和のカリスマを知らない。
同時にこんなことも感じた。
自分の子供は中学生だ。
何でもすぐ口答えする。
「はぁ〜!?」
だいたいこのフレーズだ。
「ウッセーウッセーウッセーわ!」
なんて歌が流行っているがそんな感じだ。
私たち親子はインテリジェンスのかけらもないので、
こんな感じだが、東大全共闘さんは違う。
「はぁ〜!?」でしか表現できない我々と違って、
「他人とは?」
「天皇とは?」
「権力とは?」
とは、高尚な反抗期だ。
でも子供の反抗期と一緒にしてしまうのは大変失礼なの
かもしれませんが、根っこは同じかもしれなくて、認めてもらいたいとか
、甘えたいとか、かまってもらいたいとか。
保健体育で習ったところのアイデンティティーの確立ってやつなのかなと。
三島由紀夫は、一回り以上年上の大人なので、学生達は丸め
込まれてしまったり、逆に同調してしまってり、自分達の分が悪くなると途中で
「付き合い切れない、くだらない」
とか言って退席したり討論の場を放棄してしまう。
三島由紀夫のが単身でありアウェーながら優位に立ってしまっているのが印象的でした。
東大駒場キャンパス900番教室。良いですね。名建築ですね。昔の講堂とか教室は味がありますね。
農獣医学部の東京キャンパスも学生時代たまに行くと昔の大学のキャンパスって雰囲気を味わえましたが、
討論会の様子のモノクロの写真。
900番教室の雰囲気と三島由紀夫の写真がすごくいい。
今も現存するので行ってみたいです。
学生の頃、友人が壊れたバイクのヘルメットに「学費下げろ」とマジックで書いて、角材を
持って走って、学生運動の真似事をしていたら、学生課に呼ばれしばらく帰ってきませんでした。
あの頃の学生運動とかの思い出って職員の中でトラウマというか、触れたくない過去なのかもしれません。
サークルのOBは目を輝かして思い出を語ってましたが・・・。
時代が違うと言っては、それでおしまいですが。