一昨日の昼、友人より突然「日曜の巨人-広島のキップが入手できそうなんだけど、来る?」というメールをもらい、「行く行く!」とその話に乗り、昨日は雨の中を東京ドームまで行ってきた。
巨人の先発は、今年台頭してきた2年目の台湾人右腕姜建銘(ジャン・チェンミン)。大崩れが少なく、試合をきちんと作れるのが彼の最大の長所である。父が台湾に赴任していたこともあり、彼には何やら親しみを感じる。
広島の先発は、何と今年の高校卒ルーキー、齊藤悠葵…サイトウユウキ!?一軍初登板、初先発である。ブラウン監督もなかなか思い切ったことをしてくるぜ!今夏の甲子園では「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹投手(早実高)が脚光を浴びたが、こっちのサイトウユウキだって甲子園に出てるんだぜ!
昨年10月3日に、彼がドラフト指名されたことを取り上げた記事ではこう紹介している。
…驚くようなスピードは出ないが、フォームのバランスが良く腕の振りが柔らかいので、低めにキレのいい球を決められる。スライダーと、独特の落ちる球も面白い。食べて鍛えてさらなるパワーアップを。…
さあ、あれから1年。みっちり鍛えられたであろう彼はどのような投球を見せてくれるのか?初回の広島の攻撃はランナーを2人出すも無得点。いよいよ緊張の一軍初登板だ。先頭打者の脇谷亮太への第1球は…!
「ストラーイク!」
むむ!ルーキーならどんどん直球で行きたがるだろうに、初球から変化球でストライクを取るとは味な配球を…と思ったら、実は直球だった(爆)。球が遅くて、てっきりスライダーかカットボールだと思ったら…。
脇谷はセカンドゴロに仕留める。2番・鈴木尚広は、止めたバットにボールが当たってセンター前にハーフライナーで落ちるヒット(さらに盗塁)。ここからが圧巻だった。3番・高橋由伸に臆することなく11球全部直球攻め。最後は132キロのど真ん中でセカンドゴロだ(由伸が絶不調だったという見方もできるが)。2死3塁になって4番・李承。ここで齊藤-倉義和のバッテリーは一転してスライダー中心の配球。6球目のアウトローへのスライダーで、バッサリと空振り三振に斬ってとった。
ちなみにこの日の齊藤のMAXは140キロが一度出たっきりで、あとの直球はほとんど130キロ台中盤。129キロなんてのもあった。しかし、確かに遅いのだが勢いを感じる。きっと初速と終速の差が小さくて、打者の手元では球が伸びているように見えるのだろう。変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、シュートと多彩。コントロールも良く、ほとんどストライク先行のテンポの良いピッチングである。巨人打線は彼のペースにあっさりと巻き込まれてしまった。
一方、巨人・姜も持ち前の安定したコントロールでサクサクと広島打線を抑えて行く。両チームとも四球が出ない。まさに投手戦だ。やっぱり投手はコントロールだよね。前の日の草野球でも痛感していたことを、再認識させられたのだった。
試合は6回表に動く。この回の先頭打者、2番・山田真介が、四球で出塁。この日、両チームを通じて唯一の四球だった。姜は、続く3番・前田智徳の打席でまさかのボーク!これで無死2塁。前田は3球三振に仕留めたが、4番の新井貴浩に高めのスライダーを右中間へヒットされ、痛恨の先制点を与えてしまった。
齊藤は5回84球で降板。もう1イニングぐらい引っぱっても良いと思ったが、いい状態のまま代えようという、ブラウン監督の親心だろう。新人の初勝利を潰すわけにはいかないと、河内貴哉、小山田保裕、高橋建といった中継ぎ陣が必死に投げる。何とか8回まで無失点。あとは抑えの永川勝浩が「突発性四球連発炎上症候群」の発作さえ出なければ勝てる。何とか駄目押し点が欲しい…!
9回表、巨人のマウンドには久保裕也がいた。タフだし、球速いし、変化球豊富だし、いい投手だと思うんだけど、結構肝心な場面で打たれるんだよね…。使い勝手が良いから、逆に中途半端な使われ方ばかりされて、結局本人もチームも損をしているような気がする。
この回の先頭打者は、5番・森笠繁。1-3からの5球目だった。真ん中高めに浮いたフォークボールを、弾丸ライナーでライトスタンドへ6号ホームラン。これで齊藤の初勝利が大きく近付いた。さらに1死後、8番・倉が初球の真ん中高めストレートを強振!打った瞬間わかる、レフトスタンドへの4号ホームラン。前田や新井を差し置いて、森笠と倉の「アベックホームラン」を見ることになるとは(笑)。3-0、実際の点差以上に広島の勝ちムードはドーム内に充満し、周りの巨人ファンは「…帰ろうか」とか言っちゃってるし、もうドッチラケ。
9回裏の巨人の攻撃も、1死から3番・高橋がヒットで出たが、続く4番・李、5番・小久保裕紀が永川のフォークボールに連続三振で、サックリと終わってしまった。齊藤悠葵、一軍初登板初先発初勝利、オメデトウ。


写真は、ヒーローインタビューを受ける齊藤。絶対誰か用意してると思ったんだよ、
赤いハンカチ!
巨人の先発は、今年台頭してきた2年目の台湾人右腕姜建銘(ジャン・チェンミン)。大崩れが少なく、試合をきちんと作れるのが彼の最大の長所である。父が台湾に赴任していたこともあり、彼には何やら親しみを感じる。
広島の先発は、何と今年の高校卒ルーキー、齊藤悠葵…サイトウユウキ!?一軍初登板、初先発である。ブラウン監督もなかなか思い切ったことをしてくるぜ!今夏の甲子園では「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹投手(早実高)が脚光を浴びたが、こっちのサイトウユウキだって甲子園に出てるんだぜ!
昨年10月3日に、彼がドラフト指名されたことを取り上げた記事ではこう紹介している。
…驚くようなスピードは出ないが、フォームのバランスが良く腕の振りが柔らかいので、低めにキレのいい球を決められる。スライダーと、独特の落ちる球も面白い。食べて鍛えてさらなるパワーアップを。…
さあ、あれから1年。みっちり鍛えられたであろう彼はどのような投球を見せてくれるのか?初回の広島の攻撃はランナーを2人出すも無得点。いよいよ緊張の一軍初登板だ。先頭打者の脇谷亮太への第1球は…!
「ストラーイク!」
むむ!ルーキーならどんどん直球で行きたがるだろうに、初球から変化球でストライクを取るとは味な配球を…と思ったら、実は直球だった(爆)。球が遅くて、てっきりスライダーかカットボールだと思ったら…。
脇谷はセカンドゴロに仕留める。2番・鈴木尚広は、止めたバットにボールが当たってセンター前にハーフライナーで落ちるヒット(さらに盗塁)。ここからが圧巻だった。3番・高橋由伸に臆することなく11球全部直球攻め。最後は132キロのど真ん中でセカンドゴロだ(由伸が絶不調だったという見方もできるが)。2死3塁になって4番・李承。ここで齊藤-倉義和のバッテリーは一転してスライダー中心の配球。6球目のアウトローへのスライダーで、バッサリと空振り三振に斬ってとった。
ちなみにこの日の齊藤のMAXは140キロが一度出たっきりで、あとの直球はほとんど130キロ台中盤。129キロなんてのもあった。しかし、確かに遅いのだが勢いを感じる。きっと初速と終速の差が小さくて、打者の手元では球が伸びているように見えるのだろう。変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップ、シュートと多彩。コントロールも良く、ほとんどストライク先行のテンポの良いピッチングである。巨人打線は彼のペースにあっさりと巻き込まれてしまった。
一方、巨人・姜も持ち前の安定したコントロールでサクサクと広島打線を抑えて行く。両チームとも四球が出ない。まさに投手戦だ。やっぱり投手はコントロールだよね。前の日の草野球でも痛感していたことを、再認識させられたのだった。
試合は6回表に動く。この回の先頭打者、2番・山田真介が、四球で出塁。この日、両チームを通じて唯一の四球だった。姜は、続く3番・前田智徳の打席でまさかのボーク!これで無死2塁。前田は3球三振に仕留めたが、4番の新井貴浩に高めのスライダーを右中間へヒットされ、痛恨の先制点を与えてしまった。
齊藤は5回84球で降板。もう1イニングぐらい引っぱっても良いと思ったが、いい状態のまま代えようという、ブラウン監督の親心だろう。新人の初勝利を潰すわけにはいかないと、河内貴哉、小山田保裕、高橋建といった中継ぎ陣が必死に投げる。何とか8回まで無失点。あとは抑えの永川勝浩が「突発性四球連発炎上症候群」の発作さえ出なければ勝てる。何とか駄目押し点が欲しい…!
9回表、巨人のマウンドには久保裕也がいた。タフだし、球速いし、変化球豊富だし、いい投手だと思うんだけど、結構肝心な場面で打たれるんだよね…。使い勝手が良いから、逆に中途半端な使われ方ばかりされて、結局本人もチームも損をしているような気がする。
この回の先頭打者は、5番・森笠繁。1-3からの5球目だった。真ん中高めに浮いたフォークボールを、弾丸ライナーでライトスタンドへ6号ホームラン。これで齊藤の初勝利が大きく近付いた。さらに1死後、8番・倉が初球の真ん中高めストレートを強振!打った瞬間わかる、レフトスタンドへの4号ホームラン。前田や新井を差し置いて、森笠と倉の「アベックホームラン」を見ることになるとは(笑)。3-0、実際の点差以上に広島の勝ちムードはドーム内に充満し、周りの巨人ファンは「…帰ろうか」とか言っちゃってるし、もうドッチラケ。
9回裏の巨人の攻撃も、1死から3番・高橋がヒットで出たが、続く4番・李、5番・小久保裕紀が永川のフォークボールに連続三振で、サックリと終わってしまった。齊藤悠葵、一軍初登板初先発初勝利、オメデトウ。


写真は、ヒーローインタビューを受ける齊藤。絶対誰か用意してると思ったんだよ、
赤いハンカチ!