日々是好日

今日も晴天なり。
どんな日でも、毎日は新鮮で最高にいい日だと思うことにしてます。
ご一緒に如何ですか?

寿司の折り詰め

2020-05-23 07:05:52 | シニアライフ

趣味の麻雀に凝って、職を辞した人がいます。

そもそも麻雀仲間は4人揃わなければ、事が始まりません。

如何なる意図も持って集った仲間かは、私の知るところではありません。

昔麻雀を三度の飯より好きだった者から、云わせていただくと

麻雀卓を囲む4人はお互いに信頼し合える仲間です。

ゲーム中ちょとやそっとと言い争いは付き物ですが、それを離れたら上下の関

係なくお付き合うことのできる間柄です。

あの方は時の人です。何かと注目され、監視の目が行き届いてます。

「気晴らしにどうです? 仲間を揃えておきますからやらない?」

気心知り尽くした仲間からのお誘いです。

こうした交流の絆を構築するには、一朝一夕にして出来るものではありませ

ん。いろいろな要素が折り重なって、互いに信頼し合える強い絆になってゆく

のです。幹事役の人の人選も素晴らしいです。業界通なら直ぐ判る左右両極

端の主張を唱えるメンバーを揃えてます。交流の深さを感じます。

それ故に誘われた方も何の気兼ねなく趣味の世界に没頭できます。

身にかかる世間のもやもや、鬱陶しさは一瞬の内に晴らしてくれます。

世間には良くある話。内緒ごとも許される範囲の事。

ところが、これを妬む陰鬱な行為で、週刊誌のネタに提供された。

とんでもない内部告発です。自粛警察そのもの。好ましくありません。

内緒でやったこととは云え、何処かで疑いを持たれ、惨めな運命を辿る事、

宿命である。自業自得と諦める以外ないでしょう。

ここまで、想いのたけを綴ったら、とんでもないとお叱りを受けること

でしょう。覚悟の上での投稿です。

「これ、オフレコよ」と言われたものを、翌日の新聞の記事に掲載されたら、

その後の取扱い、どうなる事でしょう。

如何なることでも守らなければならない事があります。

主観的に良かれと思っての行動には、特に注意を要します。

大多数の人は、長期に及ぶ政権の隠れた謎を解明したがごとく騒いでいる。

それも一理ある。官邸のお庭番、政府の守護神の辞任ですから話題になるのも

致し方ない。

良く考えてみてください。国会での与野党の議論で、最も知りたい事、何時も

有耶無耶の内に済ませて、すっきりしなかった理由。

議会運営委員理事会で多数を占める与党の理事が、支える政権に忖度し続けて

きた結果です。そして、その不満を告訴。そこに控えてたのがあの方です。

数々の告訴に、いろいろな理由を付けて却下。政府の守護神役を演じ、更に今

後も期待されていた。

してやったり! 内部告発者を称賛する声が聞こえます。

でもなぜか、許される良き慣習が失われてゆく世の中が、侘しく感じて仕方が

ありません。

そこで、わが麻雀人生を紐解くことにします。

何度も書いてます。三度の食事も忘れるほど、麻雀に凝っていた時期がありま

す。現在では麻雀から手も足も、そして顔も洗っております。

二度とその趣味に染まる事はありません。

麻雀に凝っていた頃のエピソートの一端をお披露目します。

朝の通勤途上での挨拶「おはよう」は「今日の麻雀の誘い」の隠語。

引手数多の中で昼食時の確認。それでも不安で午後3時のティータイムでの

再確認は殆ど毎日のこと。これは何時もの仲間うちでのこと。

良く繰り返しておりました。

それだけでは済まない事が、私の場合起こります。確定している麻雀メンツに

義理を欠くありさま、多々あった。

会社の副社長にもなると、多くの子分が関連会社の社長に納まってます。

関連会社の子分からは決して、親分のスケジュールに麻雀の予約を入れること

はありません。親分のスケジュールの空白がある時、趣味の麻雀の仲間に声が

掛かります。関連会社の社長の子分たちには、そのお誘いは何より名誉なこと

です。スケジュールを合わせ、その当日を楽しもにしております。

ところが、関連会社の社長のお得さんから、急な用事が入ります。みんな忙し

い身ですから、良くある話です。麻雀は4人一組で行うゲームです。麻雀ゲー

ム抜きの料亭での会合は、年老いた親分には味気がありません。

その事を最も知り尽くしている子分たちは、直ぐに秘書課長に応援を求めま

す。「誰か一人、都合付けてくれませんか?」秘書課長の役目は関連会社の社

長の要望を聞くことではありません。上司副社長のご機嫌を損ねない様にする

ことです。

「秘書室から電話です。」受話器を取ると、

「君、予定は組まれていると思うが、悪いけど○○に行ってくれない。集合は

6時。何時ものメンバーには私から断っておくから。」

終業間際の事、一度や二度の話ではない。機会は度重なる。

「何で、こんな偉い方々と、料亭の座敷で麻雀をしなければならないの?」

緊張の連続。

「遠慮はいらないよ。負けたら来なかった者へ付けておくから」

麻雀回数は4回と決まってます。翌日のスケジュールに支障をきたさないよう

配慮しての事です。折詰の寿司がお土産に付きます。

お付き合いが度重なるにつれて、それぞれの出世話に花が咲きます。

勤め人のあるべき姿を教示されます。

「会社の仕事は、無理する事ない。出来る人に任せておけばいい。そういう人

を周囲に沢山作る事だ。そうしたら黙っていて出世するよ。」

頼もしい応援団を持った感じ。でも、出世は程々。

不思議な事がありました。

私の人事異動案には、本人の知らないところで、何時も修正が加わる。

秘書室近くの部署勤務が長期に及ぶ。

勤続25周年記念パーティーの席上で、家内が副社長から特別に感謝される場

面に遭遇。

「いつも、折詰のお寿司のお土産、ありがとうございます。」

家内の返答。副社長の心配りに感謝してます。

忘れることのない麻雀に纏わるエピソートです。

序でに、もうひとつ。

麻雀の上り役で、最も難しい役があります。

手持ちの牌が一,九、字牌をそれぞれ一枚、計十三枚集めて、雀頭のないテン

パイの形ができ上がりました。一、九、字牌のどれでも上がれる十三面待ちで

す。国士無双という役満です。バブル役扱いとするルールもあります。物事は

決め事です。

上がり杯を振った方は、そんな事決めてない。上がったものは当然ダブル役満

を主張。後の二人は意見が分かれる。暫し議論が白熱し、仲裁役は長老格の親

分。事前の決め事に無かったら役満のみの審判。

その審判で良かったかどうか、役員会の終わっての昼食会。その話題を持ち出

した。担当業務の業績に関わる話題ではないから、忌憚のない意見が続出。最終的

には多数決で決することになったとか。昼食会には8名の参加。裁決は同数だ

ったとか。知らないところで話題の主になってるとか、噂ではなくダブル役満

にすべきだと唱えてた役員から、声が掛かりました。

一人息子の趣味は、トランペット演奏。

麻雀の趣味が遺伝してなかったことを、家内が喜んです。

高度経済成長の真っ最中の良き時代の麻雀に纏わるエピソートの紹介でした。