ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

アタッカーが一人しかいないという不安材料への対応

2012年02月06日 07時36分12秒 | 戦術

はじめに
全国大会1カ月前になって、中衛レフトが右肩に怪我をし、大会に参加できなくなりました。
アタッカーは、インターハイ出場経験のあるM君とやり投げのF君の二人ということになります。
選手は不安を訴えました。

F君のスパイクに対する不安
F君はこの4月からバレーボールを始めたばかりの選手です。身長があり、腕っ節が強いので、6月の大会までAクイックとBクイックを打ってもらいました。

九州大会終了後、彼はライトオープンにコンバートしました。これは、本人の希望もありましたし、6月の大会でライトオープンを打っていたバスケット選手のW君が兄弟の結婚式のため全国大会に出場できないというチーム事情もあったからです。
しかし、九州大会でクイックを打てたのは、先にジャンプさせ、そこにトスを持って行くという方法でスパイクさせていたからで、F君がトスを見て、その場所に走り込み、タイミング良くジャンプしてボールを捕らえてヒットするというようなスパイクをしていたわけではありません。
そのため、ライトオープントスを打つのには、はっきり言って苦戦していたのです。

決まる時はビシッと決まるが、半分くらいはスパイクに失敗するという状況ではチームメートが不安を抱くのは無理もありません。

M君が訴えた不安

M君もまた不安を抱いていました。
アタッカーが事実上自分ひとりになってしまうとというものです。

アタッカーが1人しかいないというのは、厳しいマークにあって打てなくなるのは目に見えているというわけです。

事実、鹿児島との練習試合や九州大会においても、しっかりと相手ブロックにマークされた場合、M君と言えども点数が取れなくなってしまう状況が生じていました。

「きびしいですね~」
「Fさんをレフトオープンに変えますか。それとも、磯野さんが打ちますか・・・」
M君もすっかり、落ち込んで悩んでいるようでした。
M君もなかなか真面目な男であり、9人制に若干慣れていないということがあって、6月の大会では最後ブロックにつかまってしまい、大苦戦した経験があるので、その不安が頭をよぎったと思うのですね。

気持ちとしては分かります。
しかし、チームのエースたる人間が、そのような発言を軽はずみにするのは愚の骨頂。私に言わせれば、自分の立場をわきまえていないつまらん発言なんですね。

私の考えた対応案(M君への指導)
事実上M君が一人でスパイクすることになるのは紛れもない事実。
そのことによって、チーム全体が不安を抱いているのも事実。こういう状況でチームに活力を与えるのは、私やエースであるM君なのです。
で、M君にはビシッと指導したのです。
「おい、M。お前ね、弱気の発言をするな。Mはこのチームのエースだろ。エースということになれば、自分自身のプレーで点数を取ってもらってチームに貢献してもらうというのはもちろんあるが、それだけだと思うなよ。お前が元気になれば、他の選手は元気になるし、不安を抱けば皆不安になる。そういう風に他の選手に与える影響についても考えるくらいの配慮がなくて、どうすんじゃ?全員バレーとは言いつつも、やはり、お前次第のチームだぞ。試合する前から弱気な発言するな。いいか。」
「はぁ。。。すみません。
でも・・・・」

M君は自分が抱いている不安を述べはじめたのです。

(明日につづく)

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2 コメント

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Unknown (ちい)
2012-02-06 22:38:32
磯野さんの勇気アル言葉っ感動ですっ
なかなか言えない・・・
でも言いたくなるトキあります(あはっ)

今セッターしてるのでっ
アシスト側からするとっ
アタッカーには
強気の心を持ってほしいなぁ~ってトキっ

でもブロックにシャットされたトキのショックも分かるなぁ~(泣)
一本でも決まると波にのるんだけどっ・・・
その一本がまた緊張したりして・・・

ほんとメンタルって紙一重っ!
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ちいさんへ (磯野)
2012-02-07 00:31:22
コメントありがとうございます。

ちいさんが言われるとおり、ほんとにメンタルは、ちょっとしたことで大きく変わってきます。

ほんの一言で傷つくこともあるし、たった一言が勇気づけやる気を出させることもあります。

監督やコーチというのは、指導方法等を最低限知っておいていただかねばなりませんが、その上に、いかに選手にやる気を出させられるか、その術をきちっと持っているかどうかが大事になって来るような気がいたします。

理屈じゃ分かっているのですけどね。いざ、やるとなると、なかなかです・・・。
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