ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

サーブレシーブにおける中衛両サイドのポジション取りと意識(一例)

2010年06月18日 11時45分50秒 | サーブレシーブ
 図を見て下さい。低い軌道の速いサーブに備えた中衛ラインの守備位置は4、5、3、6の位置です。それぞれのポジション取りや意識について説明します。
 なお、この記事では代表的な一フォーメーションを示しましたが、チームの状況によって、フォーメーションも選手の分担や必要とされる意識の持ち方も異なってくると思われますので、その点は、監督やコーチの指導を受けていただきたいと考えます。
ここでは、守備を考える上での一つの指標になるちょうどよい、フォーメーションを例にとって説明させていただきます。

中衛両サイド4・6で表示)の選手のポジション取り
  中衛レフト(4)の選手は、図のとおりサーブの守備範囲の一番左端に左肩が来るように構 えます。
 中衛ライト(6)の選手はその逆で右肩がサーブの守備範囲の一番右端に接するようなポジションに構えます。


意識の持ち方

低い軌道で速いサーブに対しては・・
 中衛両サイドに位置する選手は、前記ポジションで、正面に来るボールをオーバーカットで処理します。
 コートの内側方向(中衛レフト4の選手にとっては右側、中衛ライト6の選手にとっては左側)に来るサーブについては、後衛に任せてもよいですが、取る自信があるなら取りに行ってもかまいません。
 ただし、ここでは、最初に構えた状態(軽く膝を曲げリラックスして構えた状態)から、直前になって手を出し、サーブレシーブする場合は自らはリスクを背負うものの、後衛の選手には影響を与えません。しかし、逆に取る構えを見せて動き始めたにもかかわらず、途中でレシーブをやめて後衛に任せるというのはNGですからね。
 くれぐれも、しっかりとボールの軌道を見極めてから取りに行くことが大事ですし、いったんモーションを起こしたら最後まで取りに行くくらいの強い気持ちで行かないといけませんね。途中で、やめて後衛に任せるというのでは、後衛がとまどってしまいますから。

ゆるいサーブに対しては
 ゆるいサーブがきたら正面だけでなく、←→の範囲内くらいは動いて処理しないといけないですね。正面はくらいまで、後方も1歩くらいは下がってレシーブするくらいの意識が必要かと思います。
 この場合、隣の選手とぶつかったり見合いしたりしないよう、前後に交差する申し合わせをしておくといいですね。
 中衛の間に落ちて来るボールに対しては、「オーライ」とか「たのむ~」とかの声を出して、どっちがレシーブするのかを明確にするべく意思疎通を図らないといけません。(これ、分かっているけど、日ごろからやってないとなかなか、本番でできませんからね。意識して練習しておくといいと思います。)

この守備のメリット

後衛の選手の守備範囲を狭める

 低い軌道の速いサーブの場合、サーブが来るおそれのある範囲のうち両端(図面の中衛両サイドの選手の後ろのコートに示されているオレンジ色のスペースです。)を中衛両サイドの選手が処理することになり、後衛のレシーブ範囲は、コートの両サイド(オレンジのスペースですね。)が幅60cm~80cmずつ狭くて済むということになります。

中衛両サイドの選手の選球が容易となり、ボールを弾いてもコート内に上がる確率が高い
中衛レフトの選手・・・低い軌道の速いサーブが自分の左側に来た場合はボールを
             見送ってアウトにします。
             同時に右側については、取れそうなら思い切ってレシーブしま
             す。
             万一弾いてしまっても、右側方向(コートの中の方向)に弾く確
             率が高く、他の選手のカバーが受けやすいのです。

中衛ライトの選手・・・低い軌道の速いサーブが自分の右側に来た場合はボールを
             見送ってアウトにします。
             同時に左側については、取れそうなら思い切ってレシーブしま
             す。
             万一弾いてしまっても、左側方向(コートの中の方向)に弾く確
             率が高く、他の選手のカバーが受けやすいのです。

中衛両サイドは攻撃にも参加しやすい
 中衛の両サイドは、レシーブ後直ちに、両サイドからオープントスや平行トスをスパイクする攻撃に参加しなければならないのですが、サーブレシーブに重点を置きつつも、このポジションであればすぐにコートサイドに開いて、スパイク助走にはいることができますね。中衛の選手は次の攻撃への流れも無視できないのです。

次の記事では中衛のセンターラインを守る選手の意識と対応についてお話ます。

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