ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

ネット際のプレーの練習

2010年11月23日 08時13分02秒 | 速攻中心のチームを作る

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はじめに
3週目に行った練習試合で大敗を喫した後も、速攻中心のバレーボールを目指して練習は続けられました。
練習試合の大敗が11月中旬でしたから
、翌年の4月か5月くらいを目途に練習を積んで行くことにしました。
課題はたくさんありましたが、取り急ぎ取り組む必要があるのは、前衛のレフトとライトを張る素人の2名にバレーボール、特にネット際での動き方を教えることでした。

ミニゲーム(バージョン1)
このチームには、練習の最後にミニゲームをやるならわしがありました。メンバーは全部でも12人しかいませんから、当日練習に参加したアタッカーやレシーバー同士でじゃんけんして4~6人ずつに分かれてのミニゲームなのですね。
ミニゲームや紅白戦は、総合練習として取り入れているチームも多いと思います。
楽しいですし、応用が利くようになる極めて実戦的な練習ができますよね。


で、このチームが行っていたミニゲームですが、少人数でも成立するように、下図のとおり、アタックラインより内側(図の黄色い部分)はアウトにするとといった特別ルールの下で行われていたのですね。

このミニゲームは、要するに相手コートのこの黄色い部分に直接ボールを落としたら負けというもので、守る場合はブロックも付きますが、レシーブ陣はコートのアタックラインより後ろの白い部分を守るわけです。責めるときはもちろん、ネット際まで走り込んで、スパイクします。
サーブカットやスパイク、ブロックやスパイクレシーブもできるという、なかなか工夫されたものでした。

しかし、そのミニゲームは素人選手にとっては、ネット際のプレーをいつまでも覚えられない原因になっているような気がしたのですね。
何しろ相手がアタックラインより手前にボールを落として来たら、即「アウト~」と言ってボールはレシーブせずに床に落とすわけですから・・・・。

ミニゲーム(ネット際プレーバージョン) 
そこで、私が推奨したのが、下図のミニゲームなんですね。
今度はこの黄色い部分だけが、コートになり、それ以外はアウトというものです。

方法は簡単。

選手の分け方
選手はポジションによって分けます。
手前の緑のチームですが、ネット際右端から中衛ライト、前衛ライト、セッターです。レシーブ陣はバックライトとバックセンターまたは中衛センターを入れます。

向こう側のピンクチームは、向かって右から、中衛レフト、前衛レフト、セッター(交代要員ですね)、レシーブ陣は後衛レフトとバックセンターまたは中衛センターのどちらかを入れます。
要するにポジションによって、ライト側対レフト側のミニゲームができるように分けるのですね。

ゲームの開始
ゲームの開始は黒シャツのコーチがネット上にボールを投げるところから始まります。
実際の試合で出てくるようなボールを投げ上げて下さい。
高い場合や低い場合がありますし、投げる場所もアンテナ付近であったりセッター付近であったりと様々ですね。

で、ボールが投げ上げられたら、ちょうどバスケットボールのジャンプボールのような感じで向かい合った選手が、ボールのタイプを見て、相手と真剣勝負します。
ブロックに行く、あるいはワンタッチで外に出す、はたまたダイレクトスパイクやフェイントをするといったプレーを行います。
リバウンド取って、ネットプレーという方法もありますね。

何も考えずに手を出していると、ワンタッチでブロックアウトを取られたりしますからね。このボールに対して色々考え、相手の心理も読みながら働きかけを行うようになっていきます。

レシーバーはブロックの状況を見て、カバーに入り、ボールをつなぎます。後は、もう普通のバレーボールの試合と同じです。
しかし、コートは狭いですからね。
ボールのコントロールが最初のうち、ちょっと難しいのですが、慣れてきますと、ネット際でも、落ち着いて対応できるようになります。

この練習をしながら、素人の前衛選手にネット際のプレーを教えていきます。時には、プレーを止めて説明を入れ、そのポイントとなるプレーを反復練習させ、イメージを掴ませる場合もあります。

前衛の素人選手を育てるのに使ったのですが、意外と、レシーブ陣や慣れたアタッカー陣にも好評な練習でしたよ。レシーバーはかなり、腰を落としてフェイントやワンタッチボールをできるだけ低い位置で拾うというイメージ作りにも有効なのです。

同じコートの広さで、ゲームの開始をアタックラインの後ろからサーブを打って始めるというパターンもあります。これも、なかなか楽しいし、いい練習になりますよ。

小中学生にこの練習をさせたことはないのですが、おそらく、ネット際で競り合いになる場面は多々生じますから、せこいプレーを覚えていくと思うのですね。先入観にとらわれない、面白い戦術をあみだすのではないか・・・と、思うのですけどね。機会があったら、是非お試しいただきたいものです。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (yukie)
2010-11-23 21:57:14
こんばんは★
私達のチームも、黄色の部分に落とさないように
全く同じ方法でミニゲームをしていました。
ほとんどフェイントは無しですね。
この練習はレシーバーのいい練習になると
思い、走り回って頑張ってました!
その逆バージョンですか!

アタッカーは思い切りは打てないですよね?
フェイント、フェイントでゲームを進めて
行くのでしょうか?
ネット際のボールに強くなることが
目的でしょうか?
狭い相手コートの隙間を見つけて、ボールを
落として行くことも練習の一つなのでしょうか?
すみません!色々教えてください(^^)/
返信する
Unknown (せれまま。)
2010-11-23 23:25:21
うちのチームも最後は、ゲームでしめます。
ただこの形はまだ経験がありません。
(人数もそこそこいるので^^)
ためしたいと思います。
視野が広くもて、ネット際も、落ち着いてプレーできそうですね!!
狭いだけに、頭も使いますし。
返信する
試合の中でよく登場する場面からスタート (磯野)
2010-11-24 00:09:42
せれママさん、コメントありがとうございます。
ビデオも研究されるとのことでしたので、その際に、ビデオの中によく出てくる場面から試合を始めるってのもいいと思いますよ。
バレーボールは、確率の競技ですから、何が起こるかを考えて、その部分に対応できるようにしとくのがいいと思うのですね。
頑張ってください。
返信する
Unknown (磯野)
2010-11-24 00:33:43
こんばんわ。いつもコメントをありがとうございます。
それでは、一つずつお応えしますね。

●私達のチームも、黄色の部分に落とさないように全く同じ方法でミニゲームをしていました。
ほとんどフェイントは無しですね。この練習はレシーバーのいい練習になると思い、走り回って頑張ってました!

○yukieさんたちが行っていたミニゲームはそのミニゲームで、練習効果はあると思います。
アタックを見切ってポジション張りレシーブし、その後アタックまでつなげるという練習ですから。
鹿児島のチームでも、もちろんフェイントはなし、ブロックをしても黄色い部分に落とすとアウトになるので、ブロックも付きますが、真下に落とすようなブロックはしないという感じでミニゲームは行われていました。
しかし、その方法だと鹿児島のチームの場合はアタッカーもブロックを意識しないで打つ癖をつけてしまって、実戦ではブロックされるし、何よりもこのチームには素人の前衛両サイドがいて、この二人にネット際のでの動き方を教える必要があったのですね。

●アタッカーは思い切りは打てないですよね?
フェイント、フェイントでゲームを進めて
行くのでしょうか?

○もちろん、yukieさんが言われるようにフェイントが多くなる傾向はあります。
実は、このチームは、アタックの打点が低いのでオープントスを思い切って打つと、ブロックされてしまう。それをよけて打つとレシーブされて、切り返されるという状況が多々見受けられました。
ブロックが揃うと勝負しづらいのですね。だから、練習の時から、ブロックを意識して勝負するような癖をつけさせるほうが、実戦で使えるスパイクを身につけていくのです。
打点が低くても思い切って打って、ブロックをアウトを取る練習をしたり、さらには11月29日に記事をアップする予定ですが、オープントスを従来よりやや内側(Bクイックの位置くらい)に上げて、ここにレフトオープンを走り込ませて超クロスにスパイクを打つなどの練習と合わせて行います。


●ネット際のボールに強くなることが
目的でしょうか?

○そうです。そこが一番ですね。
素人の前衛両サイドにいろんなパターンを経験させ、巧みな駆け引きを使う、あるいはそういう巧みなプレーをするチームに対抗するということが目的です。ただ、手を出すだけでなく、一工夫すると点につながるチャンスだという、感覚を植え付けるのに必要だったのです。
また、レシーブ陣は、1パス、2トス、3アタックで返球される予定のところが、4ブロックカバー、5でトスという具合に、3回でボールを返すというパターンは通用しないという意識でプレーするようになっていきます。

レシーブのプレーもですね、狭い範囲でボールをコントロールしてパスするのが難しいのですが、こういう場合も慌てず、次の展開まで予測して動くことができるようになりますよ。

そのほかにも、例えば実業団上がりの選手などだと、チャンスボールを相手チームに返球するのにセッター返球する場合があります。1本目をセッターがパスすると、トスはセッター以外の選手が上げる、っとなると、速攻がない・・・。こんな理論です。
こういうこともチームに教えますね。で、相手は速攻が来ないと思ってそういうプレーをするのだから、ここで速攻を仕掛けるとブロックが来ません。そこで、実際にそういうプレーをされたらそのボールをそのまま速攻で切り返すとか、そこから再度トスして打つとか、相手の想像しないところまで準備できるようになるのですね。これらは、ミニゲームのような遊びの中で覚えていきます。

こういうのもあります。パスが乱れてオープンの位置付近でトスアップする時には、セミトスくらいの相手ブロックがしっかりマークできるようなところに、しかもネットに近いトスを上げさせます。そして、これをオープンの選手が相手のブロックにボールを押し当てて、アンテナ方向にはじき出すのです。このプレーはネットに近いトスのほうがやりやすいのです。

ブロックの吸い込みを生じさせても、それを自分で処理して、つなげるようになっていきます。

よくビデオを見てみると、ネット際の攻防は、様々な形で、試合の中でも結構出てくるプレーなのですね。yukieさんが言われるとおりネット際のプレーに勝負強くさせることが、この練習の目的だったのです。


こんなところで、どうでしょうか?
いつも、コメントありがとうございます。また、何かあれば、お気軽にどうぞ。
頑張ってください。
返信する
Unknown (yukie)
2010-11-24 14:19:17
丁寧なお返事ありがとうございます!

何度も言いますが、奥深い・・・・・・・・。
このミニゲームに、そこまで色々意識をして
やったことがないです!!
5、6人でコートに入ってたら、ブロック1枚穴だらけで、
スパイクもちょっとコースを変えるだけで、
簡単に決まってしまう。
この練習、アタッカーの細かいプレーを上達
させていこうと思ったら、確かに無理がありますね・・・

私達が楽しく和気あいあいとやってるの見て、
「そうじゃなくって!!!」
とコーチからよく注意されてましたが、
きっとイライラしてたことだと思います。。。反省。。。

なぜ勝てないのか、段々分かってきました(汗)
練習に対する意識の持ち方が、
勝つチームと比べてズレてます!!

薄々?!かなり?!
気付いてはいましたが、文章で色々説明されると、
出来てないことだらけです。

うちも素人さんがいるのですが、
その人のレベルに合わせた練習をする時は、
自分がそんなに頑張らなくていいので適当にやってました。
色んなことを考えながらやってたら、
状況も少し変わってたかもしれないのに、
今までの時間がもったいないです(><)
アタックラインだけのミニゲームもやってみます!

チームの方向性を話し合う、いいきっかけに
なりました(^^)/
忘年会シーズンだし、話しするにはちょうどいい・・・。

またブログで勉強させてもらいます(*^^*)
返信する
頑張ってください (磯野)
2010-11-24 19:37:50
コートはチーム事情に合わせて、縦長にエンドラインまで取ってみるとか、人数が多いようなら、全コートでやるってのもいいでしょうね。
どこに、練習のポイントを持って行くかで、色々工夫してみるといいと思います。
決して、yukieさんたちが行われていたミニゲームがダメだってことではないですからね。
アタッカーの打ち方を見切って、そこに移動してレシーブするという練習や、とにかく動いてボールをつなぐという点ではかなり、有効だと思います。
要は、どういうプレーを必要とするのか・・ってところになると思います。

また、yukieさんが言われるように全員がチームの方向性を確認するということはとても大事ですからね、忘年会がいいスタートになったらいいですね。頑張ってください。
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